第六話
第六話です。
ではどうぞ。
今日も、気持ちいいくらいの良き気候。
窓から差し込む陽の光を眺めた。
他の人間は言葉を出すとき、表情を変えるのだろうか。
私はこう言われたらこう言うのだという教えを守っているだけ。
けれど、ヘリオス様が言ったことは正しいのだろう。
私はやはり――――。
「ネーメーシース! おはよう。朝から早いね」
「おはようございます。確か、今日から学校だと聞いていたので、ヘリオス様が準備している間、朝食を並べておきます」
「ありがとう! あー学校かぁ。私は家で絵を描きたいのだけれど……」
ブツブツとなにか言っているが、私は急いで朝食の準備をした。
「今日は家の掃除をお願いね。それじゃあ行ってきます」
「承知しました。行ってらっしゃいませ」
玄関でヘリオス様を見送ったあと、家の掃除をする。
お屋敷に来て一週間ほど経過した。
組織からは連絡はない。
ヘリオス様の寿命は彼の父親の死によって決まる。
彼の父親の容態は組織から連絡が来る。
未だに来ていないということは、病状は変化無しということなのだろう。
その時、誰かの視線を僅かに感じた。
サッと窓の外を見ても、なにもいない。
しかし、ヘリオス様は今出かけられたばかり。
「私も出かけますか」
ヘリオス様に気づかれずに後を追う。
そして、私の他にヘリオス様に近づく影が見える。
溢れるほどの殺気を纏わせながら、音もなく近づく。
ヘリオス様が、人気のない通路に差し掛かった瞬間その者は姿を現した。
「この私を欺けるなんて、とんだ誤算ですね」
スッとナイフを投げ、喉を一突き。
人間の喉には生命を維持する臓器や神経が集中しているため、刺されればほぼ即死。
何も気づかぬまま通り過ぎるヘリオス様を確認し、私は相手のもとへ。
「ゴホ……ア゛ア゛……」
喉に血液が溜まっているからかまともに喋れていない。
「そんなに殺気を出して……私が気づかないとでも思ったのですか?」
相手はもう死の寸前。目から段々と光が消えていく。
「人の物を横取りするなど……あの方は私達組織の物です」
相手の顔を上に上げる。
口からゴボゴボと血が溢れだし、私の手を一色に染める。
「彼は、あなたたち愚民どもに殺されてもいい代物ではないのですよ」
力任せにナイフを引き抜くとあたりに血しぶきが散る。
背後の塀や私の服に鮮血が付着する。
人気のないところで安堵する。
後処理は面倒だが、これは任務なので仕方ない。
「ただいまー! 他の部屋もとても綺麗になってるね。ピカピカじゃないか」
「ありがとうございます。気合を入れて取り組んでみました」
他の掃除もあったが……と心の中で付け足した。
「私がいなくて、寂しくなかったか?」
「いいえ、そのようなことは一切感じておりません」
「えっと……うん。聞いたのは私だけど、面と向かって言われると悲しいね」
ハハッと苦笑し、頬を掻いているヘリオス様をよそに、晩御飯の準備をする。
「ねえ、ネメシスも学校に行ってみない?」
そう尋ねられたのは、二人で夕食を頂いている最中だった。
第六話どうでしたか。
今日で春休みが終わるので投稿頻度が少なくなるかもしれません。
いつも読んでくれる読者の皆様、大変申し訳ございません。
そして最近「小説家になろう」の評価について調べていたのですが(投稿を始めたのがここ一週間なので……)、このサイトにおいて評価ポイントやブックマークというものが重要らしいです。
皆様の評価、感想お待ちしております。




