00話 勇者に振られました
「勇者様、私と付き合ってください!」
私は今、昔から大好きな勇者様に思いっきって告白した。彼はちゃんと私の告白を受け取ってくれるだろうか。私は、助けてもらった日から勇者様が大好きだった。彼も私に優しくしてくれるし、あばよくば告白を受け入れてくれると思っていた。けど、そんなのは、無意味なものへと変わり果てた。
「ごめん。俺、リナと付き合っているんだ。だから、ソラとは付き合えない。」
「そう、ですか……。」
ソラ…というのは、私の名前。ソラ・ツキミヤ氷結の魔剣士とも呼ばれている。これが私の名前。氷結の魔剣士は私の称号。称号の説明は、今後称号が必要なときにしようかな。
そして、彼が言ったリナというのは……
「勇者様、お待たせ致しました。」
「全然大丈夫だよ。リナ。」
「それなら、よかったです。」
この美人がリナ・クロノ。黒髪ロングの、この世界で1番美しいと言われているエルフの女の子。誰にでも優しい、天女のような存在、まさに勝ちヒロインと言われる属性を持った子なのである。
一方、私はと言うと、青髪ミディアム、なんの取り柄もないただの人間の女の子。全員に平等に接し、怒ったら怖いと言われる、いわゆる負けヒロインなのである。つまり、私は、元から負ける運命であったのだ。
そうして今、私が直面している問題は、どうやってこの子を幸せにするかということが1番の問題である。ソラの幸せは世界を平和にすること、だったはず。だったら勇者に世界救ってもらえばいいのでは??なら早速聞いてみよう!
「……勇者様、貴方、本当に世界救う気ありますか?」
あれ?そういえば、このゲームの勇者って確か相当なクズ人間だった気がする……。私の気のせいかな?
「………ないね!!!だって可愛い彼女ができちゃったし、元々世界なんて興味なかったし?なんなら、彼氏居ないお前が代わりにやってくれよ笑」
…………キャラ変わりすぎだろ!?何だよこいつ、ふざけてんのか!?ぶん殴ったろか!?勇者なら世界救えや!!!このクズ野郎がよ!!!!一気に冷めたわ!!勇者がクズだって知ってたら、私、告らなかったのに!!こんな勇者に世界救って欲しくないわ!
「……わかりました。ならそんなクズ野郎の代わりに私、いや、僕が世界救ってやりますわ!!今日でこのパーティ抜けるから!!じゃあな!!」
こうして、メンバーとの食い違いから抜けることになった僕、ソラ・ツキミヤ。青髪ヒロインが負けヒロインにならないために、異世界救ってやるために冒険へと出かけた。冒険の途中でどんな出会いがあるかもわからない、けど、楽しめたらそれでいいや!!さーて、僕の物語はこれからどうなっていくかなー?糸目に裏切られる?それともピンク髪?どっちでもいいけど、楽しみだなぁ!!
けど、なんで僕って負けヒロインとか知ってるんだっけ?そもそもなんで勇者と冒険し始めたんだっけ?少し思い出してみよう。えーと、あれは確か、今から5ヶ月ぐらい前の出来事だった。
ステータス
種族名 人間
名前 ソラ・ツキミヤ
称号 ????
能力 ????
耐性 炎耐性、物理耐性




