『プレスマンと池』
プレスマンは弱い文房具です。トラックにひかれれば折れますし、カラスに連れ去られれば巣の具材にされますし、ピサの斜塔を支える力もありません。
悲観的になったプレスマンたちは、みんなで池に身を投げてはかなくなってしまおうと決意しました。
で、身を投げてみたのですが、あいにくほとんどがプラスチックなので、全員浮いてしまい、台風の後のダムみたいな風景をつくっただけで、集団自殺の悲惨さみたいなものの対極の光景になってしまったので、ばかばかしくなって、プレスマンたちはそれぞれの家に帰って、また、速記を書くことにしました。
教訓:本来やるべきことがあるなら、苦手なことを気にする必要はない。