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夜陰

敗北感にさいなまれていた我であったが、怒りに満ちていたせいで夜半の襲撃の気配を敏感に感じることができた。

エルネシアの数少ない効用と言うべきであろうな、とくだらぬことを考えながらフェイとアリスを起こした。

フェイの危険感知は自分を含むパーティーに直接の危害が及ばないと効果がないようだ。

二人とも寝ぼけ眼である。

「襲撃があるぞ」

そういってやると頭が冴えたようで、手近においていた武器防具を手早く身につけ、野営地に張った簡易天幕から出る。

「野獣か、怪物でしょうか」

アリスが凛々しい顔でいう。

そうしていたほうがよほど良いぞ。

「わからぬが、ずいぶん稚拙な近寄り方だ。感知スキルなどないそれがしが感づくのだからな」

しばらくすると歩哨に立っていたアリアスの部下がなにげない風を装って近づいてきた。

「お静かに願います」

「おびき寄せておるのかな」

「いえ、殿下もおられるのにそんな危険は冒せませぬ。これは物見です。すぐに巣に戻りますので送り狼をつけます」

「さようか」

「わたしも行っていいですか」

フェイが言う。

「試したいスキルがあるんです」


あまり期待せずに送り出したのだが、フェイはかなり活躍したようだ。

レベルアップで得たスキルがかなり便利なものだったらしい。

「見ててくださいね」

賊を捕らえ、戻ってきたフェイは自慢げにスキルを見せた。

『孤影掌』

十歩ほど離れて発動すると姿がいきなり消えた。歩いているはずなのだが音もしない。

仲間からある程度離れて単独行動するとき、敵に気づかれなくなるのだそうだ。認識を邪魔するらしく、賊の目の前で手を振っても平気だったという。

姿を見せたのは我等の目の前だった。

「こっちはちょっと地味なんですけど」

『円月掌』

続いてもう一つのスキルを発動する。

何も変わらない。いや、周囲から音が消えた。

目の前で燃える焚火の音さえしない。

森の虫の声などはするので、一定の範囲で音がするのを防ぐ効果があるようだ。

まずフェイが孤影掌で賊どもの巣を偵察し、逃げ道をふさいだ上で円月掌をかけて奇襲したらしい。

「見事なものだ」

「フェイちゃん、あんたまた抜け駆けを……」

まあ、アリスの嫉妬はどうでもよいが、両方ともなぜこれが拳術の範囲に入るのか疑わしいスキルだ。

この世界の謎は深まるばかりである。


名前:フェイ

種族:人間

称号:捧げたる者

称号:神の拳

職業:聖闘士

職業:助祭

後見人:ヨーハン・ハイデンベルク

レベル:73

経験値:251

HP:135251

MP:4999

力:1350

敏捷性:2018

正確性:1927

魔法力:130

耐久力:1780


肉体技能

高等拳術

風の捌き

無手無双

重拳(後見人の知覚範囲内にいる場合使用可能)消耗MP5

連続拳(後見人の知覚範囲内にいる場合使用可能・追加攻撃の回数を増加可能)消耗MP5

蓮華掌(後見人の知覚範囲内にいる場合使用可能・即死効果)消耗MP20

鬼哭(後見人の知覚範囲内にいる場合使用可能・範囲幻惑)消耗MP400

孤影掌(使用可能)消耗MP10秒毎に30

円月掌(使用可能・範囲拡大可能)消耗MP10秒毎に55

極限剛力

罠解除・中位


精神技能

罠感知・中位

危険感知・中位

精神防御

状態異常大抵抗

苦痛無視

急速治癒


神聖魔法

聖闘士宣言(使用可能)消耗MP0(使用後死亡する可能性有)


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