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Kの証言
「2016年12月31日、ここに全ての証言を記録する。
協力いただいた方に心から感謝致します。
あの頃の思い出を全て思い出せた訳では無いけれど
青春時代は、きっとみんなにとって素晴らしいものだったんだなと思います。
みなさんの証言で忘れていた思い出が、都合よく………プツン」
画面が真っ暗になり、あわててパソコンを叩き出す。
「SDカード、いやスマートホンに問題があったのかな。
すぐに再起動しますのでしばらくお待ち下さい。」
プロジェクターにはパソコンのデスクトップ画面が映し出され、何やら設定画面を開き接続を確認し始めた。
照明は無く、その場を照らすのはプロジェクターの明かりのみ。
だがその明かりは決して心地よいものなどではなく、むしろ異様な雰囲気を醸し出している。
「お待たせしました。」
設定が終わったのか、ふーっと一息ついて声を発した。
画面は恐らく先程のビデオの続きからか、いやちょっと過ぎているか。
「………制裁を………」