表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/14

六話目:初登校(?)

―次の日    

登校時刻のため生徒でごった返している通学路を、「光」と「僕」―つまり「レイル」と「僕」―はお互い違った気持ちで歩いていた。 

まずレイルだけど………うん、レイルは正直言って、余裕だ。レイルにとっては初登校(勿論「光」にとってはありふれた日常の一ページ)だが、別に緊張で力んでいる様子はなければ、一時間後位に行われる予定のことについても、全く気にしてない様子だ。 

そしてもう一方の僕だが………恥ずかしながら、いわゆるレイルと正反対だ。こう言えばだいたい僕の様子は分かるのであえて説明しないけど。  

「………さっきから何をそわそわしているんだ」 

レイルが―自分の左肩あたりに浮いている僕に向かって―言った。 


―ねぇ、ホントに大丈夫なの? 昨日、教科書のテスト範囲の所を読んだだけだけなんだけど……  


「まぁあれくらいで、何とかなるだろう」 


―一応君は「知我光」なんだから、あんまり僕の立場を揺らがさないでよね……… 


「………なるほど。そう言ってるおまえの実力はとてつもなくすばらしいのか……確かにこれは手が抜けないな」 

ギクッ!!!! 

……実を言うと僕の成績はいい方でも悪い方でもなく、中間というよく分からない場所だ。

……………僕はまんまとレイルに一本とられてしまった。 

「あ、おはよう! 光!」 

突然、後ろから声がして僕とレイルは振り返った。 


―あ、浩介か…… 


未原浩介みはらこうすけ。一口で言うと僕の親友だ。 

レイルは一瞬僕の方を見たかと思うと、すぐに向き直って言った。 

「あ、あぁ…おはよう」 

言った途端、浩介が「ん?」という仕草を見せた。 

「光……今日は声低いな。風邪でも引いたか?」 

「あ、いや別に……」 

「そうか……?」 

浩介がレイルを(まぁ正確に言えば、「光」を)まじまじと眺める。確かに、なんだかレイルの声は十三歳にしては低いように聞こえた。  


―レイル!もっと声のトーンあげて!  


「あ、あぁ……」 

そう返事したレイルの声は、まだ低いように聞こえた。 

「? じゃ、お互い今日はがんばろうぜ」 

浩介はそう言うと、僕らを追い越して行った。 


―ふぅ、一瞬ひやひやしたよ…… 


「…しかし、おまえの声はずいぶんと高いんだな」 

レイルが言った。 


―ちがうよ!レイルが声低いんだよ。さっきの返事でもまだ低かったし……… 


「あれ以上は無理だ。さっきの浩介とやらの声も聞いてたが、やっぱりおまえが高いぞ」 


―えぇぇ………そんなこと無いと思うけど……… 


僕はそう言い返した。 


―とにかく! 今日のテストをがんばろうよ。怪しまれないためにもさ。 


「そうだな。………ところで、まだ昨日のやつを見てないが、何処にいるのだ?」 


―あぁ、小春先輩はもうとっくに来てると思うよ。あの人、朝早いから。 


そう僕が言った時、ようやく(なんだかずいぶん長い時間がたったみたいに感じる)校門が見えてきた。…………しかし僕、そんなに声高いかな………? 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ネット小説ランキング>現代FTコミカル部門>「僕とレイルの取っ替え騒動記」に投票 ネット小説の人気投票です。投票していただけると励みになります。(月1回)
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ