十三話目:遂に全ての決着………(?)
ザッ―
誰もいない小さな雑木林の少し開けた所。
そこで、レイルと小春先輩が向き合って立っている。
―今、戦いの火蓋は落とされた
「……言っておくけど」
レイルが口を開いた。
「手加減はしないぞ」
「…………あぁ」
これは小春先輩。
「こっちこそ!!」
二人の激闘の様子は、あえて言わない。
何十分もの解説の時間を与えられても表現しきれないほどの『激戦』だったから。
強いて言えば、火花が散ってるような。
僕はそれこそ、木の陰から二人の『激戦』を傍観していた。
もう決着つきます。(省略すんな系のツッコミ無しで)
二人とも血まみれ……じゃない! かすり傷ぐらいしか確認できない。残念。(コラコラ)
「…………………」
「……………」
「………………ふぅ。負けたよ」
先に口を開いたのは…………小春先輩だった。
レイルは一切口をきかず、しゃがみ込んでいる先輩を、ただぼぅっと見ていた。
―遂に…………ついにこのときがっ!!!!
「おいおい、何をそんなに騒いで………」
今、僕らは図書室の書庫にいる。
会話から分かるとおり、目の前にあるのは、あの新品本。(つまり封印の書?)
つまり………………………そう言うことだ。
「…………開くぞ」
僕はちらっとレイルの表情を見た。別にどうって事無かった。
ぱらぱらとページをめくり始めたレイル。
しばらくした時だった。
カッ!!!
―あっ! この光は……………!
僕はこの光を、忘れてはいなかった。
眩い光が僕らを包んでいく…………
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