十二話目:傍観してない(!)僕からの独白(?)
今回は、独白にお付き合いください。(?)
―はぁ疲れた……
僕は家について早速ベットに横になった。ちなみに、レイルは下で食事をとっている。
今日は結構疲れる一日だった。
素隙野憂のこと、小春先輩のこと………それからもう一つ。僕がすっかり忘れてたことがあった。
僕は部屋にかかっているカレンダーを見た。
七月二十二日のところから終わりまで、約十日間ぐらいの日付全てに丸印が付いている。
その丸印の始め、二十二日の欄には………『浩介と、別荘で』と書かれていた………
まず先に言っておくと、この『別荘』には「僕たちの」という主語は付かない。
付くと思っていた人、ありがとう。
誤解でもなんか嬉しい。正直。
付かないと思ってた人は………
………………………
………………別に何もないって。
話がそれたけど、毎年夏休みに僕は浩介の親戚が持っている湖の近くの別荘に、浩介と一緒に十日ほど遊びに行っている。
それがもう僕にとっては年中行事のようになっている。(だからカレンダーにも前もって印がつけてある)
でも、今年はレイルの事やら何やらがいろいろあって、すっかりそれを忘れてしまっていた。
今日の帰りに浩介が話しかけてくるまでは。
……………………………
…………………考えてみると、今年別荘に行くのは実質レイルなんだよなぁ。
そう考えると僕は悔しくなった。
でもしばらく騒ぎ続きだったから、ここでゆっくり傍観者になるのも悪くないのかもしれない。
…………『ゆっくり』出来るか、保証が限りなく低いのが辛いけど。
おっと、もうレイルが戻ってきたみたい。風呂の着替えでも取りに来たんだろうな。
では、僕は小春先輩との一戦まで、傍観してない『傍観者』を続けていくとしますか。