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ゆめわたる  作者: 燈夜
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Previous chapter-Charemaking-me

前章ーキャラメイキング

部屋には二人分のチェアー型のVR(ヴァーチャルリアル)機関が置いてある。

「なあ、大き過ぎないか?これ…」

「………やっぱ、そう思う?」

そう部屋には二人分のマッサージチェアーのようなタイプのVR機体とその周辺機類がギチギチ(・・・・)に置いてあった。

俺がようちゃんをジッと睨みながら問い詰めると、ようちゃんは目を逸らしながらやり辛そうに応えた。

「どうやって部屋に入んだよ」

「ほら、それは前の機体を跨いで行けば」

「今は開いてるから出来るよね。でもきっとようちゃんはどうせ飯も最低限で済ますんだよね。どうやってしまってる機体を跨げば

いいのか教えて欲しいな。ねえ?どうやってやんの?」

それを聞くとようちゃんは土下座しながら謝った。

自分でも不味いと思うなら少しは整理しろよな!


******20分後******


「よし!セッティング完了。

しんくんDT(どうてい)のディスクを入れるんだ!」

ようちゃんは笑顔でとんでもない事を叫びながら言ってくださりやがった。

「いや、DT(どうてい)じゃないからな?DT(ドリームトリップ)だかんな?間違えんなよ怖えなあ。


…よし、セット完了っと」


「ナイスツッコミだよしんくん。

よし、ご飯も食べたし、飲み物も飲んだ。トイレも行ったしね。

おっし行って来るねしんくん。

私は多分アリエースとかいう名前だと思うからね!」

あ、っと言う間にようちゃん-姉貴は機関を起動させてフォールイン(ヴァーチャルリアルに入ること)をした。


*******************************************


ヴァーチャルリアルにフォールインしたあと、私は目が痛くなりそうなほど白い世界の白い椅子に座って白い机に手を置いていた。

T-MIX社の面白いところはこれだ。

普通のVRゲームは一瞬の空白の後オープニングやログイン画面になるのだが、T-MIX社は違う。

一見面白みのない真っ白な世界だが、ある動作をするとスクリーンが出てきてオープニングになり、また別の動作をするとゲームスタートになる。

私は顔を上げる。

すると6面に色が付き、BGMが流れ出す。

どうやら今回はこれがキーアクションだったようだ。

軽やかな音楽が流れ、明るい街並みが現れる。暫くすると草原の中になり、様々な種族で共に戦う人々が強そうなモンスターを倒している。

ぼうっと眺めていると突然花束が降り注ぎ、一面の花園の中の女性が椅子に座りながら本をめくっている。

長い。このシーンだけなんか長い。

イラっとしてると終わったらしくまた真っ白な世界になった。


…ログインはどうやってやんのかなあ


大抵はオープニングに書いてあるんだけど。今回はない気がする。



暫く悩んでいたが、もう一度オープニングを見た方が早いという決断をするとわざとらしく顔を上げた。






はい、見つかりました すいません。

あの花園の女性の行動をしてください。って書いてありました。デカデカと。

普通はオープニングってある程度集中してみるもんですよね。寝てたらわかるわけないですよねごめんなさい。


気を取り直して私は椅子に座ると手の中に本があるイメージで捲る動作をした。

すると手の中に本が現れた。表紙にDreamTripOnlineと書いてある。

表紙をめくる一頁目は…

《new game》

…こ、これだけっすか。

苦笑を浮かべながら私はさらにページを捲った。

《種族》

種族を一つ選んで下さい。

人族…様々なものが出来る

森族…魔術が得意

水族…足が早い

炎族…力が強い

土族…とても堅い

魔族…魔術が効きにくい


「うわートッテモワカリヤスイナア」

まるで子供に対する説明の様だ。

もっと詳しく書いてないかとみてみると、ページ数が書いてあった。


人族(じんぞく)

古代人族(もっともつよきもの)の流れを引く種族。

器用になんでも出来る。

特出した技能はないと言える。


森族(しんぞく)

古代エルフ(もっともよわきもの)の流れを引く種族。

エルフとは《尖り耳の種族》という意味である

魔術攻撃やそれに類する物が得意。


水族(すいぞく)

古代エルフ(もっともよわきもの)の流れを引く種族。

エルフとは《尖り耳の種族》という意味である。

水と親和性が高く素早い。


炎族(えんぞく)

古代エルフ(もっともよわきもの)の流れを引く種族。

エルフとは《尖り耳の種族》という意味である。

炎と親和性が高く力が強い。


土族(どぞく)

古代エルフ(もっともよわきもの)の流れを引く種族。

エルフとは《尖り耳の種族》という意味である。

守りに最も力を発する。


魔族(まぞく)

古代人族(もっともつよきもの)の流れを引く種族。

行動や趣向から大まかに『食屍鬼』『妖魔』などに分けられる。

生まれつき呪い等を受け付けない。



「ふむふむ。リリスとかあったらそれにしようかとでも思ったけど、あるわけないよな。



ん〜

考えるのめんどくさいや、人族にしちゃおう。

えっと、あ、ここに書けばいいのか。


ひ、と…ぞーくっと。よしこれでオッケー。

次はっと」


種族の説明の次はキャラメイクの様だ。

ページを開いた途端目の前に私が現れ、辺りに大小様々な箱や櫛、ブラシが並ぶ。

本にはそれぞれの説明が書いてある。


髪の色を変えたいなら

その色の櫛で写し身の髪の毛を梳いて下さい

メッシュをいれるなら其処だけ梳けばなります。

一気に全て変えるなら大きな櫛で梳いて下さい。

髪の毛を伸ばすなら写し身をブラシ(柄のあるもの)で梳かして下さい。

髪の毛を短くするなら写し身の髪を鋏で切って下さい。


目の色を変えるならカラーコンタクトを写し身に渡してください。

その色に目の色が変わります。


体格を変えたいなら写し身を専用の布で締めたり、膨らませて下さい。


「んー。髪色は…黒にしようかなー。うん。そうしよ。長さはザックリ短く…ってなんか跳ねてる…。

直らないし…諦めるかあ。

目の色はいつも通り赤でぇ、身体は…

キュ

ギュウ

これでよし」


長い、長すぎるよ。(・Д・)ノ


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