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龍炎のツガイと魔のオウサマ  作者: カゲノシタ
5/9

モラルすら道具には要らない(改編)

暴力的表現、流血表現があります。

苦手な方はプラウザバックをお願いします。

それから数日がたった。まさしく、地獄といえる日々である。飯は3食支給されるがそれら全てが奪い合いである。今の悠斗は1日1~2食、これでも食べれている方である。そして、道具としての価値を決める実戦をさせられる。実戦といっても今の所は集団で犬のような魔物やネズミのような魔物を殺すだけ。だが、食料も碌に与えられていない悠斗のような下位No.はまさしく、命がけである。この世界の基準からみて弱い魔物でも、現代人からしてみればその牙、爪は脅威でしかない。

その中で悠斗は、なんとか生き延びていた。率先して先頭に立つわけではなく、ただ黙々と自分に向かってくる奴だけを相手にしていた。隣で悲鳴が聞こえようとも、鉄くさい臭いがしたとしても、ただ機械のように魔物の弱点を、狙い倒し続けた。


3日たった今、悠斗のいた牢屋の中の人数はすでに半分を切っている。とくに悠斗達のような下位No.の多い牢屋の人数の減りが激しかった。食事にくる人数が日に日に減っているのが分かる程だ。すでに最初にいたころの1/3以上が死んだ。それに合わせて食事の量も減る鬼畜ぶりである。よぽっど、この国は優秀な道具(さつりくへいき)が欲しいと思える。


そして、4日目

この日は朝から様子が違った。朝食も全員分用意され、個々にどこかへ呼びだされていた。陰人も朝食が終わったあと、騎士に呼びださ、ボロボロだった服を着替えるよう言い渡された。

(どういう事だ?コイツらからしたら服なんてどうでもいいはずだ・・・何がある?)

何か裏があるとは思ったが、着替えない訳にもいかない。渡された服に着替え、部屋に通される。そこにいたのは、自分と同じように大きめなフードを被り、灰色のローブをきた人であった。部屋に入ったと同時に閉まる扉。ガチャンと丁寧にロックの音まで聞こえてくる。相手もこちらを見る。それを見越したかのように声が部屋に響いた。

「目の前にいる敵を殺せ。そうすれば、そこから出られる。なんでもありだ!情けを捨てろ!お前らに感情は必要ない!!」

その声を聞いた相手も緊張したようにこちらを見る。

(次は、人殺しってか・・・

こんな服に着替えさせたのは、誰か(・・)特定出来ないようにする為。それが、顔見知りであろうとも、殺せるようにする為か

(ほんとに反吐が出る・・・そんな奴らの手の平で踊るしかない自分に反吐が出る)

悠斗は今だ奉具に目覚めていない。ここ数日の戦いでも己の体を酷使して生き残ってきている。奉具(チカラ)があれば、この状況を打開出来たかもしれないが奉具(チカラ)はない。だから、悠斗は自らの意思でアイツらの手の平で踊る人形を演じ続ける。踊らされるのではなく、踊ってやるのだと決めて。

悠斗が構えた事に、反応して相手も奉具を構える。相手はNo.47、中位のナンバー持ちである。相手は悠斗のNo.99をみて雰囲気が緩まり、更に奉具が無い事にも安堵したようだ。

安堵した瞬間をつくように、悠斗は相手へと駆ける。

(先手必勝!!間合いをあければ不利なのはコチラだッ!!)

相手も慌てて、奉具を振う。その奉具から不可視の力が直線状に放たれる。それを相手の腕の振りから推測し、躱す。

「ッッッ!!?」

相手が動揺する気配が伝わってくる。だが、それすらも隙とばかりに悠斗は相手へと肉薄する。近づいてしまえば、素手の悠斗の方が攻撃の回転率は速い。一発目は全力で鳩尾へと撃ち込む。

ドン!

二発目は息の詰まった相手の鼻へと。

グチャ

相手の鼻骨が潰れた感触が手に残る。それを振り払うかのように3発目からは顔に対して連打する。

グチャグシュグチャリ

殴る間にやめ…お願い…許し…と声が聞こえる。それでも悠斗は凶行ともいえる殴打を止めはしない。止めたら死ぬのは自分だからだ。何発目かに相手が後ろに倒れた。悠斗の手には赤く人が生きていく上で必要な液体がこびりつき、手には鈍痛を感じる。倒れた相手はピクピクしていて動く様子はない。入ってきた扉を確認してみたが、開く様子は無かった。

(やはり、殺すしかないのか・・・)

人を殺すことに、思う事はあれど、踊る人形を演じると決めたのも自分。だから、操り手の指示通り相手を殺べく、振りかえる。その瞬間、不可視の力が悠斗の身を襲う。

「ガァッ!」

悠斗の体は、壁と不可視の力に挟まれ軋みを上げる。気絶していると思っていた相手からの一撃であった。そのまま、幾度となく奉具による攻撃が続く。その度に軋みを上げていく自分の体。このままでは確実に死ぬのは自分。だからこそ、笑みが顔に浮かぶ。

(そうだ!お前も俺も、生きる為に他者を殺すと決めた。無抵抗なままの奴を殺すくらいならお前のように殺意を持つ相手を殺した方が100倍マシだ。お前もそうだろう!その目は、俺を殺すと決めた目だ!!)

相手の攻撃は、まだ続く。最後の機会をうかがうべく悠斗は耐えに耐え続ける。そして、あれから何十回もの攻撃を受けた悠斗は壁に押しつけられたままグッタリと体から力が抜け倒れこんだ。その様子を見て安心したのか、相手が今までのどの一撃よりも力を込める。その力をもって他者を殺すと、殺意をこめ、奉具に力を集める。奉具に集められる膨大な力を感じ、悠斗もなんとか壁を背に立ち上がる。息も絶え絶えといった様子の悠斗を見ながらも相手はを奉具を振り下ろした。その瞬間、蓄えておいた最後の力を振り絞り、バネのような動きで放たれる膨大な力を、悠斗は相手の目、腕、手といった挙動から推測し、最小限の動きで躱す。そして、大振りな一撃で体勢の崩れた相手に容赦なく、勢いをつけた前蹴りを打ち込む。速度、体重すべてを乗せた一撃は、相手の体の中心に刺さり、相手の体がういた。そして、そのまま相手の頭と首元を掴み、背負い投げの要領で頭から床へと落とし込むように叩きつけた。

ガチリと扉の開く音だけが部屋に響く。人を殺し、悠斗は今日も地獄を生き延びた。


戦闘描写は難しい...


お読みいただきありがとうございました。

感想、誤字指摘等お待ちしております。

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