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超法治国家(二百文字小説)

作者: 神村 律子

 俺は人を殺した。憎んでもあまりある奴だった。


 三日後に警察に捕まり拘置所に連行された。 


「こちらへ」


 刑務官に奥へと誘導されるとそこは死刑台だった。


「貴方を死刑に処します」


 法律が細分化されどのような犯罪にはどういう刑罰を下すかまで全てコンピュータが管理している。


 裁判所はなくなり検察庁も潰された。


「私の事情は何も考慮されないのですか?」


「はい。条文には『人を殺した者は死刑に処す』とだけ書かれていますので」

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― 新着の感想 ―
[一言] これは怖い。 つまり、次は死刑を執行した人が死刑になるワケで、そうなると死刑が執行される度に誰かが人殺しになるという話ですね。 確実に滅びるシナリオ、深い話でした。 それではまた
[一言] こういうのがショートショートのお手本みたいな作品というんですね。短いなかに、いかに多くの背景とストーリーを示唆させうるか。さすがテクニシャンだなあと感心させられます。
[一言]  どうして『憎んでもあまりある』奴だったのか、その理由によりますよね。そいつが理不尽なことをしていて、それで不当に苦しめられていたのなら、それなら情状酌量っていうか、減刑の余地があるでしょう…
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