ゴブリン育成計画
夏も終わり季節は秋。
コタローはいつも通り放課後ゴブリンダンジョンへ向かう。
着替えをしてから受付前のラウンジでゴブリンを呼び出す。
ダンジョン内でしかテイムモンスターを呼び出せないのだが、ダンジョンがある建物の中はOK判定らしい。
ゴブリンの名前はリン。
皮のベストにショートパンツ、腕には従魔の証の腕輪をつけていた。
一緒に軽食をとってからダンジョンに入る。
リンをテイムしてからは第一層で訓練を行っていた。
他のゴブリンよりも機敏に動けることがわかったのでまずは第一層でコタローと同じ動きができるように指導していた。
最初は木に登るのも一苦労だったが、今では猿のように木々を移動できるようになっていた。
ただ所詮ゴブリンなので戦闘力は低いままなので無茶はできない。
コタローがフォローしつつ戦闘をこなしていた。
当面の目標はリンの進化だ。
狙いはレッドキャップ。
上手くいけばかなりの戦力アップになるので期待している。
コタローは他人にものを教えるのが初めてで不安だったが、幸いにもリンはこの訓練を楽しんでいる。
こうした時間も悪くないと感じた。




