ダンジョン突入
樹海ダンジョンは入口が複数箇所ある珍しいダンジョンだ。
その数は二十弱。どのルートから入っても最終的には最下層に到達できるので問題はないが、当然場所によって難易度は違う。
今回の招集で呼ばれた冒険者たちはそれぞれの入口からダンジョンに入ることになる。
どのルートが選ばれるかはランダムで決められていた。
「今回はハズレじゃないといいんだがな」
「フータ、ちゃんと装備揃えてきたんだろうな?」
「おうバッチリよ!前回みたいなヘマはしないぜ」
どうやら前回の攻略では苦労したらしい。
コタローたちは樹海ダンジョンの入口がある詰所にきていた。
今日からいよいよ樹海ダンジョンに挑戦するのだ。
国内最大とあって攻略するには数週間かかる。
その間コタローは学校を休むことになるが、出席日数は足りていたので安心してダンジョンに臨める。
樹海ダンジョンは中に入るまでどのルートになっているかわからない。
一度入ってしまえば固定されるが、今回はリセットされている。
「ボタンの服キレイだね」
ボタンの装備はいつものフルプレートではなく、純白のドレスアーマーだった。
その姿はファッションショーに出るような出で立ちで、これからダンジョンに向かうとは思えなかった。
「リン俺も似合ってるだろ。ハーッ!」
ポーズを決めるフータの装備はいつものレスラーパンツに頭から赤い熊の毛皮を被り、手にはナックルガードを装備していた。
その姿はバーバリアンにしか見えないが前回よりもマシらしい。
コタローとリンはいつも通りの装備で、メイは遠征で手に入れた着物を着ていた。
準備を整えたコタローたちはダンジョンの中へと向かう。
ダンジョンの中は青空広がる草原フィールド。
ドラゴンが飛び交うダンジョン、その広さはコタローたちが体験した中で一番だった。
「おっし、無難なとこに出たな。これなら最下層までいけそうだな」
どうやらまずまずのルートのようだ。
「コタローたちはドラゴンとやるの初めてだったよな。私達はがフォローするからまずはここで慣れてくといい」
ここに出るドラゴンはスタンダードな種が多く、小手調べには最適らしい。
早速コタローたちに気付いたドラゴンたちがやってくる。
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