進化
紫の液体は毒液とローションを混ぜたもの。
ローションでゴブリンチャンピオンの動きを封じ時間をかけ毒で倒すという地味な作戦だ。
威力の高い攻撃を持っていないコタローたちは搦め手で戦うことにしたのだ。
幸いコブリンチャンピオンは毒耐性がなく、遠距離攻撃を持たないのでなんとか上手くいった。
時折液体を追加しつつ、近づいてきそうになったらコタローとリンが大きな木のハンマーで元の位置へ叩き返す。
戦闘は長時間に渡り6時間後、ようやくゴブリンチャンピオンが倒れ消滅した。
ゴブリンチャンピオンのいたところには大きな魔石が一つ。宝箱はない。
宝箱は稀に出ることもあるらしいが、ここでは大したものはドロップしないとのこと。
魔石も大きさの割には安い。ゴブリンの魔石は総じて安いのだ。
苦労に見合わない報酬だが、期待していなかったので問題なかった。
無傷で格上相手に勝てたのに価値があるとコタローは思ってるからだ。
リンとメイを労おうと振り向くと二匹の身体は光に包まれていた。




