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#046 : ヴが苦手☆改名ショック in 魔王軍

前回までのあらすじ

→ ラーメン食べたくなった。


◇◇◇


── そして、数分後。



地面に深く突き刺さった火竜が顔を出す。


火竜「……ぐうぅ……いったい……何が起きた……?」

「ラーメン……?ダメージで……か、身体が動かん……」


声からするとメスのようだ。


サクラ「お?メスなのね。」


火竜を覗き込みつつ、抜いた刀を火竜の目の前に突き出しニヤリと笑う。


サクラ「あはは!火竜さん!これでチェックメイチョ!…よ…」


火竜「え…まさか…最高の見せ場なのに…噛ん…ええ…?」


火竜は怯えた。


辰夫「また見せ場で噛んでいくスタイル!そして刀は脅しに使うだけ!脅迫する時に抜くだけ!」


辰夫は手をポンと叩いた。


サクラ「ふふ……戦う私は美しい……さてと、貴女の選択肢は私の配下になるか死ぬかよ。」


火竜の頬に刀をゆっくりと当てる。(ピトッ)


火竜「噛んだのを無かったことにしている……」


火竜は心の強さに怯えた。


辰夫 (……いいからッ!……頷いとけッ!……はやくッ!)


辰夫は火竜にとにかく命が惜しくばYESと頷けと合図を頑張ってる。


火竜は目をつむり、身体の力を抜いて言った。


火竜「……そこにいるのは竜王リンドヴルムか?」

「……勝てるわけない……か。」

「ふん……気に入ったぞ。お前の狂ったその勢い……」

「従ってやろうじゃないか」


サクラ「ふふ。よし。決まりーっと!んッ!よいしょっと!」


地面に埋もれている火竜を引き抜いた。


サクラ「よし!お前の名前は?私はサクラ、こいつは辰夫よ。」


私は汚れた手をパンパン叩く。


火竜「え……竜王リンドヴルムが……え?」

「た、辰夫?……わ、私はヴァヴ族のヴァルヴリーナよ。」


サクラ「うるせー!!!【ヴ】が言い難いから "辰美" な?」


辰美(New)「えぇ……辰美……?」


辰夫「……。」(下を向いて震える)


そんなこんなで火竜の辰美を配下に従えた。


── その時である。


(♪テレレレッテッテッテー)


【サクラのレベルが295に上がりました】


【新称号を獲得しました】

・火竜を従えし者


【エクストラスキルを習得しました】

・紅葉(*なんか格好いいやつ)

 → 全身に火を纏います。火属性になります。

   ただし、使用時は燃えてるのでめちゃくちゃ熱いです。

   長時間使用すると焼死しますのでご注意ください。


サクラ「ざけんな!絶対使わんわ!」


【進化候補】

・スキル《光合成》:進化可能です。

・スキル《体温調節》:進化可能です。

・スキル《冬眠》:進化可能です。

*ちなみに周囲も静かに期待してます。笑いたいので。


サクラ「だから進化しねーよッ!」


天の声に煽られながらレベルが上がった。


──


サクラ「……ん?」


私は辰美の埋まっていた地面の穴から水が滲み出て来ているのが見えた。


サクラ「お……んー……?……あッ?」

「……た、辰夫!ちょっとこっち来て!はやくはやく!」


辰夫「あ、はい。どうしました?」


辰夫が近寄ってくると、すかさず……


サクラ「辰夫スクリュー☆サクラ式ーッ!どっせーい!」


辰夫の右足を掴み内側にきりもみ状態で倒れ込み、ドラゴン・スクリューをキメた。


ギュルルルルッ!ズドンッ!


辰夫「むとうけいじっ!」


辰夫は謎の奇声をあげ、錐揉み回転しながら火竜が刺さった更に深くに突き刺さった。


辰美「え……仲間……じゃ……なかったの……?」(ガクブル)


辰夫が刺さった地面からさらに水が湧き出してくる。


辰夫「サクラ殿……これはお湯ですぞ……」(瀕死)


サクラ「やっぱり!?これ下に温泉があるんじゃない?」


サクラ「よし!辰夫!もう一回やろう!」(わくわく)


辰夫「ゲーム感覚みたいに言ってる!無理です!」


サクラ「じゃあ辰美!はやくはやく!」(わくわく)


辰美「いや、今はちょっとお腹が痛くて……」


サクラ「じゃあお前たちが掘れッ!むきー!」(地団駄)


辰&辰「「……はい。」」


辰辰コンビが穴掘りをしていると、先程の冒険者達が近寄ってきて話しかけてきた。


冒険者1「あ、あの……」


サクラ「なんだ居たのか三馬鹿。感謝しろよ?私が助けなければ死んでたぞ?お?ん?金輪際、私に足を向けて寝るなよ?私はどこに居るか分からないだろうから毎日逆立ちして寝ろ!」


冒険者達「「「ありがとうございました!」」」


サクラ「え?ん……あ、はい。」

私は完全に意表をつかれた。


冒険者1「その強さに惚れました!俺たちも姐さんの配下にしてください!」


サクラ「え?いや……要らない……」(キッパリ)

私は最高に不満な顔で即答した。


冒険者1「えぇ……ぜ!絶対に役立ってみせます!」


「サクラ……うーん……?ま…まぁ、人間の配下が居ても良いか。よし。私はサクラ。お前たちの名前は?」


冒険者1「スヴィーヴです!」

冒険者2「セヴァスヴァンです!」

冒険者3「ヴァイヴゥヴルムです!」


サクラ「だから!【ヴ】が言い難いんだわ!お前らワザとだろ!!親を連れて来い!!!」


(沈黙)


冒険者達「「「……」」」


(カラスの鳴き声・足元をアリが通る)


冒険者達「「「親は関係ありません!親の悪口はやめてください!」」」


サクラ「あ……そ、そうだよね……ごめんね……今のは私が悪い……じゃあお前たちはイチロー、ジロー、サブローな。」


123「「「えぇ……」」」


辰夫「サブローの【ブ】は良いのか…」(混乱)


サクラ「まずはそこのドラゴン達と穴を掘ってこい。」


123「「「えぇ……」」」


◇◇◇


辰夫「もう腕が限界ですぞ……」


サクラ「じゃあ辰美!お前のブレスで吹っ飛ばせ!」


辰美「えっ!?温泉ごと蒸発するかも…」


サクラ「いいからやれッ!世界は広い!」


ズゴォォォォォォッ!!


(沈黙)


(岩盤が溶けてマグマが見えた)


123「うわああああああ熱いいいいいいい!!」


サクラ「……あ、これお湯じゃなくて地獄湯だわ」


── そして数時間後、2匹と3人は温泉を掘り当てた。


(つづく)


*次回!サクラたちの前に新たな敵が!?


挿絵(By みてみん)


◇◇◇


《征服ログ》


【征服度】:1.75%(火竜討伐&温泉掘削成功により増加)

【支配地域】:リンド村(拠点化中)

【主な進捗】:火竜・辰美を撃破→配下化。

       さらに地面をぶち抜いて温泉を発見。

       二つ名《火竜を従えし者》&エクストラスキル《紅葉》を習得。

       三馬鹿冒険者もなぜか加入し、魔王軍が泥臭く膨張中。

【特記事項】:温泉掘削手段はドラゴンスクリュー。理由も理屈もロマンもすべて力技。親の悪口はダメ。絶対。


◇◇◇


──【現在の魔王軍ステータス(天の声調べ)】──


★火竜・辰美の現在のステータス

・名前:辰美(本名:ヴァルヴリーナ)

・種族:竜属(火竜/フレイムドラゴン)

・レベル:250


【称号】

・火竜(成長補正[大]/エクストラスキル解放)


【スキル】

・体力増強(Lv125)

・魔力増強(Lv125)

・物理・魔法耐性(Lv125)

・炎耐性(Lv250)

・ブレス(炎)


【エクストラスキル】

・光焔(自身の火力を大幅に向上)

・炎の風(味方に火属性付与&火耐性上昇)

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