#028 : 常闇のダンジョン 90 階層:悪魔王サタン【ダイジェスト詳細版】【読み飛ばし可】
私たちは90階層の出口、つまりフロアボスの部屋の裏側に到着した。
100階層から地上に向かっているので出口から部屋に入る形となるのだ。
好都合である。
奇襲をかけ放題である。
サクラ「出口から忍び込めるのね。これは好都合だわ。」(小声)
私は小声で呟きながらニヤリと笑う。
エスト『お姉ちゃん、その笑顔怖い...』(小声)
若干引き気味のエスト様
辰夫「ふむ。あれは悪魔王のサタンですな。」(小声)
少し様子を窺っていると、サタンの独り言が聞こえてきた。
サタン「ふむ。愚かな冒険者どもも流石にこの90階層までは辿り着けぬか。暇だから早くあの正面の扉から誰か来ないかなぁ。」
巨大な玉座に座るサタンが見えた。
赤い肌に黒い翼、禍々しい角を持つ悪魔の王である。
しかしサタンは正面の扉ばかり気にしており、後ろにはまったく注意を払っていない。
エスト『説明口調っぽい独り言☆』(小声)
エスト様が余計な事を言ったが無視した。
私はニヤリと笑うと、辰夫に「おいで」とジェスチャー。
辰夫「な、なんでしょうか...」(小声)
不安そうな辰夫。
サクラ「うん?投げてみようかな?って」(小声)
辰夫「えっ!?」(小声)
ガシッ!
私は辰夫の尻尾を掴むと…
サクラ「……ふん!」(小声)
そのまま辰夫をサタンに向かって投げた。
ブンッ!!!!!
辰夫「ちょ!えええええ?」(小声)
サクラ「へぇ。」(小声)
ちゃんと声を殺して小声で投げ飛ばされていく辰夫に関心しているところで辰夫がサタンに命中した。
ドカーン!!!!!
辰夫&サタン「「ちょ!えええええ?」」
ビビる辰夫とサタン。
サタン「な、なに!?あれ?リンドヴルムか?」
サタンが辰夫に気を取られてる隙に私は背後から忍び寄った。
そして踵を地面に強く押し付け、一気に跳躍!
サクラ「よいしょ!」
空中でくるりと回転し、渾身のドロップキックをサタンの背中に叩き込む。
ズドム!!!!!
サタン「ぐはっ!な、なに?なにが起きてるの今!?」
サクラ「……。」
私は無言でサタンに追撃をする。
ビシッ!ビシッ!ビシッ!
逆水平を連打!
サタン「ぐは!ぐは!ぐはぁ!」
思わず後退りするサタンの足を掴み──
サクラ「……。」
ガッ!
サタン「え?」
ドラゴン・スクリューを叩き込む!
グルン!ズドン!
サタン「ぐはぁ!」
そこから逆エビ固めに入りガッツポーズを決めた。
サクラ「っしゃオラー!」
サタン「ぐああああああ!ちょ!待っ!ギブっ!ギブです!」
サタンの降参の声が響く。
サクラ「よし!じゃあ、お前は私の配下ね!あ。魔王エスト様の配下じゃなく、私の配下な?」
倒れているサタンの胸ぐらを掴み引っ張る。
サタン「はい…って、あの…どちら様でしょうか…?」
サタンは怯えきっている。
エスト『あれ…お姉ちゃん…私の配下じゃ…?』
ゆっくりと私を見上げるエスト様。
サクラ「こんにちは。私はサクラ。」
エスト『このタイミングで自己紹介☆』
「サクラ様…宜しくお願い致します。」
サタンは怯えながらつぶやいた。
辰夫「……。」(ガクブル)
辰夫は震えていた。
サクラ「うん。さっきの辰夫との連携技は良かったわね。私たち息ピッタリだったね?あの技の名前は【辰夫ロケット】にしようか。」
辰夫「息がピッタリ止まりました…」
サクラ「私の配下が私より上手いことを言うな!」
辰夫「……。」
辰夫の頬から涙がこぼれ落ちた。
(80階層のワイトにつづく)




