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恋してもいいのかな?

作者: Gyou

恋はいくつになってもしていたいものです。

お気に入りの喫茶店でのお昼

4人掛けにひとりゆっくりと腰を降ろす

肩紐を外したバッグは隣の椅子において

いつものように濃厚なコーヒーとサンドウィッチを頼むの

スタッフさんの笑顔対応はいつもながら心地よい

そして食後はフレンチローストのお決まりのコース

この喫茶店は昔から変わらない

味も雰囲気も流れる音楽も


ひとり来ていたときはシフォンケーキが食べたくて

一度だけミルクティーからアイスコーヒーへと冒険心で頼んでみたけど

その頃の私には大人の味はまだ早かったみたい

冬はポットがお友だちだった


それから

ふたりで来たときには

自慢のシフォンケーキを紹介してる得意気な私と

「美味しい!」と頬張る向かいの笑顔が嬉しい私とが同居していたわ


そうしてまた

ひとりになった私にも

変わらずここは優しくいてくれる

いつも間にか

シフォンケーキよりもサンドウィッチがお好みになって

ポットのお友だちもカップの苦みにかわっていったの

今、ここに並んだサンドウィッチとコーヒーを楽しみながら

時々向かいの席を見ている


また、恋をしている?

また、恋をし始めているの?

自分でもわからないあなたの存在が

ふとしたときに幻のように浮かんでくるの


あなたと一緒にここにいたいの?

誰もいない向かいの席に問いかけてみるわ

今はまだ返事はないけれども

またあなたを探している自分がいる


ごちそうさまのあとのフレンチローストは今日はちょっと苦い!


恋はいくつになってもしていたい、と思います。少なくとも、大好きな人がたくさんいることは素敵なことだと思います。

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