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「それで」


と私。


「真中さんの奥さんかとも思ったが、友田さんの言うとおり違う人だ。顔は見なかったが、背が女にしてはかなり高かった。真中さんの奥さんは小柄な人だったからな。だいたいこの集落に、あんな大きな女はいない。しばらくして声をかけてみたが、何の反応もなかった。見た目は生きている人間にしか見えなかった。が、雰囲気が、生きた人間ではないように思えたな」


「それはどうしてです?」


と池下さん。


「うむ、なんだか生気が感じられないというか、動きがなにか変だというか」


「変? どんな動きです?」


と私。


「小さく、ゆっくり、揺れていたんだな」


「揺れていた?」


「そう、左右に揺れていたんだ。どう言ったらいいのかよくわからんが、その動きがなんとなく変というか妙というか。とにかく変な動きだったな」


「変ですか?」


と飯田さん。


「ああ、変というか不自然というか。口で説明するのはちょっと難しいが」


「そうですか。で、女の人はどうなりましたか?」


「いなくなった」


「どこかへ行ったんですか?」


「いや、気がついたらいなくなっていた」

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