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二人のスタートライン  作者: 赤白 青
2/7

席替え


それから数日後、、、

私はまだ和田くんに話しかけることすら出来ないでいた。

授業中に話しかける内容を考えて、いざ休み時間になっても、勇気が出ずに心の中で葛藤してる間にチャイムがなったり、休み時間になると和田くんの周りに3人位のクラスメートで話していて臆したり、意を決して話しかけようと思ったら私が友達にはなしかけられり、いろいろあってまだ話せていない。


園芸係の方もいつの間にか和田くんが、水やりをやってくれていたり、自分で出来ない時は代わりに私があげているが、その時も和田くんの席の近くの女子から伝言で「今日は水やりよろしくって和田くんが言ってたよ。」っと素っ気ない感じの言葉が伝えられる。

しかも、女子からって余計に凹んじゃうな~私なんか和田くんに嫌われることでもしたのかな?まだほとんど話してもないのに嫌われるって、どんだけ~~

神様、どうか私に和田くんと話すチャンスを下さい。


キーンコーンカーンコーン

チャイムが鳴り、クラスメートたちがワラワラと席に着いていく。

いつの間にか先生もクラスに入ってきていた。今日のホームルームはなにするんだろ?


「さて、この景色にも飽きてきたから席替えするぞ」

突然の先生の提案にクラスがざわめき出す。席替えと言えば小学校の時もそうだったけど、とても楽しみなイベントだ。クラスのみんなもそうなのだろ。一番後ろに座ってるクラスメート以外はみんなワクワクしている。一番後ろがいいのみんな一緒なんだw

さて、これは私にとっては願ってもないチャンスよ。気合いが入るわ。神様チャンスをありがとう♪

第一候補 和田くんの横の席

第二候補 和田くんの前後の席

第三候補 和田くんの斜めの席

第四候補 和田くんより後ろの席(後ろなら後ろ姿は見てられるから)


「先生がくじ引き作ってきたから、端から順に引きに来い」

四角い箱を先生が数回振ると、教卓の上に置いた。そして窓側の席から順に席を立って引きに前に行った。

箱の中には一枚の紙が二つ折りにされており、中に数字が書かれている。

いよいよ、私の番になり周りからはあんまやる気なさそうにしているが、内心めちゃくちゃ気合いを入れて引いた。

引いた数字は(17)だった。席はまだわからない。先生が最後に場所を順番に発表していくスタイルみたい。そして、全員が引き終えていよいよ発表の時。


「よし、じゃ新しい席を発表していくぞ~1番はここだ。次は2番のやつはここだ。3番は·····」

先生が順番に読み上げていき、私の席はなんと、、、窓際の1番前だった。先生よ、17が窓際の1番前ってどういう番号配列してんのよ。

まぁいいわ。重要なのは和田くんの席よ!


「20は廊下の一番後ろな。なんだ和田は席変わらずか。」


キャーキャーキャー私は心の中で発狂しながら、机に頭を落とした。まさかの最も席が離れてしまうなんて、神様のバカヤロー。



こうして私と和田くんの運命の糸は交差することはなかった。



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