負け犬ではなく”ワケあり女子です・・・”
初めまして。天野ミトキと申します。本職は介護士をしている不惑超え独身女子です。世間では、”負け犬”と言われる類に属するみたいですが、よくよく自身を振り返ってみたところ、どうも自分については”負け犬”ではなく、他人様とは一りも二味も違った・・・良く言えば個性的、悪く言えば、変わった人・・・であることに最近気付いた筆者が、日常についてのあれこれ思うことを書き綴ったエッセイです。全編を通じ、笑い8割、真面目2割・・・と概ね、お笑い要素満載の内容となっております。僭越ながら自分的には、わが国が誇る天才女流作家、清少納言様のかの不朽の名作、”枕草子”をオマージュしたつもりですが、出来上がったそれは、中高年のアイドルと言われるあの方の漫談みたいな作風になってしまいました・・・。
無駄に長いですが、結構笑って頂けるのではないかな・・・と思ったりしております。
こういうサイトに投稿させて頂くのは初めてですが、願わくば一人でも多くの方の目に触れ、また、一人でも多くの方に読んで頂ければな・・・と切に願う次第です。
お気軽にお読み頂ければ嬉しい限りです。何卒宜しくお願い致します。
第壱章:どやねん・・・と思う時。
・早春の候、期待の新人選手をインタビューする女子アナが、まるで判で押した様に、揃いも揃って、少し屈もうものなら胸元くっきり、場合によっては一歩間違えれば“放送事故”へと発展する危険性を孕んだ襟ぐりが大きく開いたインナーや、膝上数十センチのミニスカート・・・なる、思わずこれから合コンですか?とお尋ねしたくなる気合十分の女子力全開スタイルであるのを目にした時。
(㊟平素からお金をかけ、さぞご自慢の御脚なのかもしれないが、たかが、インタビューするだけなのに、あそこまであからさかまに胸や脚を露出する必要があるのであろうか・・・?て言うか、それって恐らく、最早、女子アナの専売特許と言っても過言ではない青田買い?とか邪推してしまうあたり、不惑を過ぎても未だ独身&彼氏なし・・・概ね世間様から見て、“イタイ女”or“ワケあり女”ならではの見苦しい僻みと思われるかもしれないが、さはさりながら敢えて問いたい事由の一つ)
・通販番組でよくありがちな“今ならこの価格で同じ商品をもう一つお付けします”とかいう商売方法。
(㊟そのもう一つはいらんからその分価格を安くしてくれればいいのに・・・とか思ってしまうのは貧乏人たる私だけ・・・?)
・風邪気味でへろへろになりながらでもどうにか辿り着いた病院の人いきれ激しい満員御礼の待合室内で交わされていた
“昨日見なかったけどどうしたん?”
“昨日は身体がしんどかったから来れんかった・・・”
とかいう、一瞬、己が耳を疑う一方で、或る意味現在の我が国の世相を如実に反映している実に現実的なやりとりを耳にした時。
・病院や金融機関等で氏名を呼ばれる際、音だけ聞くと、某有名女優と一緒であるが故に必ず起こる刹那のざわめきと、“はい”と返事をした人間が自分達の想像していた人物でないと判明したことが要因として発生したと思われるこれみよがしの溜息の集中砲火が自身に向けられる時。
・20代前半の成人男子が三人連続で挑戦してもびくともせず、愈々、開かずの扉みたくなってきていたビンの蓋を、少し捻っただけでさほど時間を要することなく、いとも簡単に開けてしまえる確実に世間の女子のそれとは大きく乖離している自身の腕力。
・“フリータイム”と堂々と謳っておきながら、入店後、5時間経過した頃に、普通に“お時間です”とか言ってくるカラオケBOX。
・自分の口座から自分のお金を下すだけで、しかもそれらの操作は全て機械の中で完結していて、一切人間の手などは関わっていないのに関わらず、否応なしに徴収される“現金自動預け払い機”の手数料。
・TVの野球中継を観戦しつつ、“やれ、金満”だとか、“札束で顔叩いて余所からいい選手ばっかりかき集めて感じが悪い・・・と”か、“死んでもあのチームだけは応援せん・・・”とか、その日の対戦相手である某球団に関するありとあらゆる罵詈雑言を吐いていたはずなのに、偶々その日、目下、“イケメン捕手”との呼び声が高い某選手が本塁打を打った後、画面にその噂の美顔が大写しになった途端、
“こんなキレイな子がおったん~”に始まり、じゃ
“この子の名前は何ていうの・・・?”とかいう言葉に続き、
“これからこの子応援しよ・・・”とかいう、
つい今しがたの自分達の発言などどこ吹く風で、秒札レベルで趣旨変えする年季の入った巷で噂の“○○女子”と言われる奥様方。
・自分達が住んでいる頭上を近隣の某暴走国家のミサイルが飛んでいった・・・という由々しきニュースよりも、地元球団の昨晩の試合結果に割いている時間が明らかに長かった某地方の民放各局。
・洗顔フォームや化粧水等を少し変えただけで肌荒れとかしてしまう敏感肌の女子がいる一方で、ある日、何故か風呂場にあった洗濯用石鹸なるもので誤って洗顔してしまっても、何ら変化も異常も見られなかった図太い仕様の自分の肌・・・及び、枕が変わったくらいでは安眠を決して妨げられることなどまず有り得ない逞し過ぎる自分の神経。
・ここ最近、手を繋いだり、頬にキスをされた相手が、異性は異性でも、自分の親よりもかなり年かさの白髪がステキなお爺様方達ばかりであると気付いた時。
・小説や漫画に出てくる女主人公が往々にして“美人”に設定されている現実。
・“○○牧場”という名前がついているのに、牧草を食んで生きているはずの牛や馬や羊などの姿が一向に見当たらない地方のテーマパーク。
・同じ牡蠣料理を食べた自分以外の家族がその毒にあたり、てんやわんやの大騒ぎをしているさなか、一人だけぴんぴんしている自分がいた時。
・久々にアツい視線を感じるな・・・と振り返ったその先に、異性は異性でも、自分より遥かに女子力が高そうな“おネエ系”の異性が佇んでいる姿を目にした時。
・久々の合コンで、過去の失敗を踏まえ、今宵こそはと柄にもなく無口な女を演じていたものの、幹事役の友人の話の振り方のあまりの下手っぷりに我慢できず、つい頼まれもしないのに、司会進行役を買って出た結果、その場のテンションは最高に盛り上がったものの、気が付けば、いつの間にかそうなっていたらしい男女の組に自分一人だけが取り残されていた・・・という悲しい実態を悟った時。
・華々しく“引退”を宣言されていた各界の著名人が、一年もたたないうちに何食わぬ顔で復帰してきた時。
・恋人と別れた直後や、信じていた人からの裏切り・・・といった人生の愁嘆場を経験した直後であっても、家に帰るや否や、食卓の上に並べられる、”グラタン”に”ステーキ”に”ピザ”・・・とかいう、相撲部屋と見まごうばかりの高カロリーの料理が日常である我が家の夕食を、いつもと変わらず一口たりとも残すことなく平らげられる、元気すぎる我が胃袋と折れない自身の心。
・横浜市がどこの県の年であるかや、滋賀県の県庁所在地を尋ねた際、悩みに悩んだ挙句、おもむろに“琵琶”とかいう、身の毛もよだる様な恐ろしい回答をした新入社員が、地元では名門とされて久しい国立大学出身と知った時。
(㊟やはり、“ゆとり教育”は失敗だった・・・と痛感した瞬間)
・あまりに同じ失敗を繰り返すだけでなく、こちらの注意もどこ吹く風の後輩に痺れを切らした私がつい漏らしてしまった
“だからゆとりは嫌いやねん・・・”
と言った一言に対し、返す刀で
“お言葉を返す様ですが先輩、僕達はそのゆとりの被害者なんですって・・・”
とかいう、どうあがいても理解に苦しむ様な破壊力満点の一言がすかさず返ってきた時。
・猫の手も借りたいくらいの繁忙時期であっても、定時ぴったりで帰宅する事を常としてきたくせに、自分好みの女の子とマンツーマンで出来る仕事がある時のみ率先して残業する男性社員。
・某サイトで見つけた“女性たるともこうでないといけない・・・”とか、“自分の妻になるべき女性はこうあるべき・・・”とかいう、第三者から見れば、その字面を目で追うだけでもイライラさせられる、完全に独りよがりの勝手気儘な言い分にしか見られない趣旨の文章を縷々と書き連ねていたかと思えば、文末で、“自分は実年齢より若くみられます。誰でもいいから仲良くして下さい・・・”という、突っ込みところ満載の書き込みが投稿されているのを目にした時。
・男性がうんと年下の若い女性と結婚しても、羨ましがられたり、冷やかされることはあっても、さほど否定的な意見がないのに対し、こと女性が同じこと・・・うんと年下の男性とそうなった場合、ともすれば、男性を騙した・・・と言わんばかりの空気が全くなくもない現在の風潮。
・子は世の宝・・・と言われながらも近年、一向に減らない虐待のニュース。
・弟と二人で街を歩いていた際、偶々であった弟の先輩の方から
“この子が前、お前が言ってた東京におるとかいう弟・・・?”と、性別も属性も見事なまでに間違えられてしまった時。
・いくら電話越し、そして姉弟であるが故に声質が似ている・・・とはいえ、電話口に出た自分を弟と間違え、開口一番、“大馬鹿!”と罵声から始まった弟の彼女はさておき、製造元であるはずの実の父親からも、一度ならずとも何度も間違えられてしまった時。
・ドラマや小説でありがちな、主人公の男性とヒロインの仲を邪魔する設定をふりあてられている女性キャラが、途中で主人公にこっぴどくフラれながらも、物語終盤では、大概、主人公の友人的設定の別の男性とイイ仲になっていたりする一種お約束的な話の展開。
(㊟下世話なことかもしれないが、この主人公の友人男性は自分の友人にフラれる経緯を目の当りにしているにも関わらず、冷却期間なしに即座に自分の彼女にすることに、何の抵抗もないのであろうか・・・?と思う反面、ドラマとはいえ、濡れ手に泡的な感じで即、彼氏が出来るなんて、羨ましい・・・などという思いが交錯していたりする今日この頃・・・)
・これ迄散々パッシングされ完全に悪役になっていた人物が、世間の予想を覆す様な活躍をみせた瞬間、掌を返した様に持ち上げ、美談を一斉に垂れ流すマスコミ及び、それにまんまと乗せられる一般大衆。
(㊟また、その逆も然り・・・)
・食べ放題、飲み放題を謳っているにも関わらず、注文した飲み物や食べ物をなかなか持ってこず、制限時間までの猶予が無駄に浪費されてしまっただけでも腹ただしいのに、終了30分前のラストオーダーだけは、忘れず”時間とおりに取りにくる某飲食店。
・毎度、大金ではないが律儀に購入している私には一度も微笑むことはなく、偶々、付き合いで購入した“一見さん”の友人にはあっさり微笑んだ“幸福の女神”。
・オムライス専門店に来店しているにもかかわらず、“ご飯抜きにして下さい・・・”とかいう、意味不明な注文を平然としている人を目にした時。
・ホテルの朝食のバイキングで、これも料金のうちと言わんばかりに、堆く料理を積み上げた挙句、食べきれずにいっぱい残したまま、何事もなかったかの様に粛々と席を立つ、デリカシーの欠片が微塵も感じられないマナーの悪い観光客の集団を目撃した時。
・某国営放送の某ドラマが流行るや否や、さほど所縁があるわけでもないのに、ほぼ強引に因縁をこじつけ、人気に便乗しようとするこの国各地の観光地。
・普段は声高に“自衛隊反対!!”と叫んでいるのに、災害発生時や、まさに昨今の我が国の現況の様に、近隣諸国が俄に騒がしくなった途端、“税金泥棒・・・”と、言い始める自称“リベラル”を名乗る方々。
・TVの通販番組で紹介されるクリーナーや洗剤の洗浄能力を証明するツールとして見本に出される洗面器やガスレンジなどが、どこをどうしたらそんなに汚れるの?と突っ込まずにはいられない程のとんでもない汚染状況を呈している光景をしている時。
・ともすれば、被害者より加害者のプライバシーが考慮されることもままあるこの国のどこか歪な報道姿勢。
・実質的な犯した罪の重さよりも、過去の判例を重要視するきらいがある、一般人の感覚とは少々かけ離れた感があるこの国の司法傾向。
・職種は違えど、突き詰めれば、結局は自分達の利権や既得権益を守りたいが故の集まりであること多い、この国にごまんとある“○○会”や“○○連盟”といったたいそうご立派なお名前を背負った各種団体。
・“アネ”と入力すると一番に“姉”ではなく、“姐“と変換する自身のパソコン。
第弐章:イマイチ信憑性が感じられないもの。
・背が高い人の口から語られる“小さい頃、牛乳をよく飲んでいました・・・”という経験談。
(㊟幼き頃、一ミリでも背を伸ばしたい一心で毎食、お茶代わりに牛乳を飲んではいたが、“横”に成長することはあっても“縦”にはその兆しは微塵も見られなかったのは、何を隠そうこの私だったりする・・・)
・クスリとも笑えない芸人さんのネタを、さも愉快そうに笑い転げている会場のお客様がいる光景。
(㊟クイズ番組等でよくありがちな、さっきまで鎬を削っていた相手に対し、手なんか組ながら必死に祈っていたりする芸能人の姿なんかもまた然り・・・)
・同年代の若い女の子たちがわんさかいるグル―プのメンバー達が弾けるような笑顔を浮かべつつ語る“私達とても仲が良くて、昨日も一緒にご飯行きました・・・!”とかいう他愛のない日常の出来事を語る光景。
・某大国の“微笑み外交”。
・不倫→略奪愛→離婚を繰り返す友人が口にする“もう男はコリゴリ”という”引退宣言”。
・政治家が選挙前に意気揚揚と掲げる政権公約。
・“とても仲が良い”と言われている嫁姑間の人間関係。
・女子間で交わされる“一生友達でいようね・・・!”という台詞並びに、“ここだけの話だけど・・・”という前置きの上で披露される”内緒話”の秘匿性。
・年明け早々に発表されるアナリストの経済予測とシーズン開幕前の解説者達のプロ野球の順位予想。
・世間の多くの人が口にする“外見より内面重視・・・”という言葉。
・映画作品のCMでよく見かける“全米ヒットNO1”とか、“絶賛上演中”とかいう宣伝文句。
・芸能人やモデルの人達が、“プロポーションを保つ秘訣は・・・?”という質問に対する“特に何もしていません・・・”という回答並びに、アイドル達がよく口にする“彼or彼女はいません・・・”という常套句。
・健康食品のCMとかでよくある、利用者の“体験談”。
・如何にも女好きしそうな細見のスーツをさり気なく着こなしていたりする今風男子が、その毛先の跳ね方まで計算し尽くされているであろう手入れが行き届いた前髪を、これまでスマホ以上の重たいものを持ったことがないのではと疑わんばかりの細い指先で以てもて遊びながらほざく“僕って彼女がいそうに見えるらしいんですけど、全然モテないんですよね・・・”とかいう、思わせぶりな一言。
・デート中に突然鳴り響いた携帯に“誰から・・・?”との質問に対し、即答で返ってくる“間違い電話”という彼氏の返事。
・自身のカネ絡みで事件が発生した際に必ず耳にする政治家達の“秘書が・・・”から始まる聞き苦しいだけの冴えない弁解
。
・見るからに骨細で華奢な体型の男子が宣う“俺、意外と力有るんすよ・・・”とかいう根拠が少しも見当たらない独白。
・自身を含め、少々ふくよかな方が語る“普段あまり食べないんです・・・”という告白、及び“今日、食欲なくって・・・”という告知。
・TVの旅番組などで、その土地ならではのあまり馴染がない郷土料理を地元の方達から振る舞われた際の出演者のとってつけたような“美味しい~”という台詞。
(㊟なかには、一口入れ、まだろくに味わっていないだろうと思われる瞬間から騒ぎ出す時期尚早気味の方もおられたり・・・)
第参章:憧れるもの。
・印税生活。
・嘗ては女子の“王道”だった“三食昼寝付き”と言われていた頃の専業主婦。
・走ると邪魔になる・・・とか、あるだけで肩凝りがする・・・と巷で噂の豊満なバストや、“抱き締めたら折れそう・・・”などと表現されたりする華奢な骨組みが揃った”女子的”肉体。
(㊟もし来世というものがあり、そしてまた女子に生まれることが出来るのであれば、今度こそ、“樫の木の様な・・・”とか、“カツオの一本釣りが出来そう・・・”などと表現されてしまう様な色黒の逞しいつくりのそれでなく、白くて細い・・・まるで硝子細工の様・・・と言われる様な腕を持って生まれ変わりたい・・・と思う今日この頃・・・)
・美人で性格も良く、しかもイケメンなご主人がいる・・・などという天の配剤を一人占めしているような先輩。
・細身の方が言う“食べても太らない身体”。
・ドラマとかで見る、机の上に立つくらいの立派な厚みがある給料袋。
・当世“絶滅危惧種”と言われ久しい“大和撫子”なる慎み深く、思慮深く、物静かな女性。
(㊟端的に言えば、自身と真逆の女性・・・)
・スバリ“寿退社”。
・有史以来、“美女”と定義される女子には漏れなく備わっているらしいによく用いられている“白魚の様な手”とか“カモシカの様な脚”、等の身体の部位並びに、特に訓練せずとも今すぐにでも魚河岸で働けそうな“ダミ声”とは対極の“鈴が転がる様な・・・”と表現される美声。
・朝は皇居外苑でマラソンをして汗を流し、昼は表参道でランチを楽しみ、夕方、成城の高級スーパーで買い物をした後、田園調布の自宅に戻る・・・とかいう、画に描いた様な優雅な生活。
・一度もハンドルを切り返すことなく、一発で真っ直ぐに縦列駐車が出来る運転技術。
・絶対有り得ないけれど、有名人との熱愛をパパラッチされる・・・などという顛末。
・”立ちくらみ”や”眩暈”といった、一般女子なら一度や二度は経験したことがあると思われる生理現象。
・“パワフル”とか、“男らしい・・・”とかいったものでなく、“キレイ”とか、“可愛い”といった通常、女子に使用されるはずの形容詞。
・父と離婚後、自分の事は二の次で、行政は勿論、誰の手も借りることなく、片親だから・・・と肩身が狭い思いをすることはないようにと、連日、クタクタになるまで我武者羅に働き、愚痴一つ零すことなく、“子供達が選んだ道だから・・・”と、女手一つで子供達三人をそれぞれ、私立の中学・高校・大学へと進学させてくれたり、どれだけ忙しくとも、スーパーの惣菜や冷凍食品を使用することなく、三食、きちんと手作りの料理を食卓に並べ続けてくれたり、体操着入れや給食袋・・・等、持ち物の大半をアップリケや刺繍付きのハンドメイドで揃えてくれたり・・・と語り尽くせない程の愛情を持って育ててくれた我が母親。
第四章:あまり深く突っ込ない方が良いと思われるもの。
・結婚式から三か月後に早くも新しい家族が増えた友人夫婦の結婚に至った経緯。
・“忌引き”という理由で欠勤し、久方ぶりに出勤してきたその容貌に、普段は腫れぼったかった目がやたらとくっきりになっていたり、夏でもないのに若干日焼け・・・している等欠勤前の姿と明確に違いが認められる後輩女子社員の姿。
・長年、昼前に放送されている某人気料理番組の実際の尺が、その番組のタイトルに入っている時間を超えている現実。
・長年欲しがっていた彼氏が漸く出来たと手放しで喜ぶ友人に、何気なく言った“写メ見せて・・・”との発言に対し、“絶対に嫌!”と、未だ嘗てない程のもの凄い剣幕で即行で断られてしまった時。
・同僚(女子)が部下の男性社員を呼ぶ際、さも呼び慣れた様子で“○○”と、名前を呼び捨てて呼ぶのを耳にした時。
・バツ一の彼の前回の結婚の破綻理由。
・多くを語らないものの、会話の端々から推測するに、恐らく学生時代は不良だったと思われる彼氏の若い頃の武勇伝。
・美人で性格も良く、普通に見て、絶対、モテないことはないだろう・・・と思われる女性が未だ未婚である理由を語った際に含まれていた“諸事情”という一句。
第五章:私って意外と乙女?と密かに自分の中の“女”の部分を感じる時。
・普段は人を人と思わず、大した人間では決してないのに、独断専行、天上天下唯我独尊を地でいき、特に仕事時に於いては、男女性別を問わず他人様を泣かせることはあっても、自分については涙の一滴はおろか、競争相手の失敗には胸がすくような思いを味わっていたりする悪魔顔負けの人間性を発揮していながら、片や明らかにお涙頂戴テイストで制作されていることがミエミエのドキュメンタリー番組を見ると、既に開始数分で滂沱し、“夏の風物詩”である夏の高校野球で試合に敗退した球児達が泣きじゃくりながらベンチの前で甲子園の砂を掻き集めている光景を見て、毎年のことながら都度、目頭を熱くしている自分がいる時。
・メールやLINEを連発する猜疑心の塊の様な男子と付き合っている時は、内心、うざいなと思いつつも、いつ連絡が来てもいいようにと、携帯をほぼ肌身離さず所持している様注力したり、その携帯の電波がよくない・・・などと言われようものなら、家族全員同じ会社を使っているからこそ受けられる恩恵を手放してまでもそそくさと機種変更に赴いたり、ショートが好き・・・と言われたのことで、長年、それなりにコストをかけ維持してきたロングヘアを何の躊躇もなく断髪したり、スカート姿が見てみたい・・・と言われりゃ、学生時代の制服以来、殆ど足を通すことがなかったスカートをそれこそ、清水の舞台から飛び降りるくらいの勢いで勇気で以て履いてみたり・・・等、水面下では、結構いじらしい女だったりしていた過去の自分。
・驚愕した際に漏れ出た声が“ギャー”とかいう濁音のそれでなく、“キャー”とかいう一応曲がりなりにも女性らしいそれだった時。
・怖い話を見聞きしたその日の夜中にトイレに行くことを躊躇ってしまう時。
第六章:焦りを感じる時。
・トイレ使用時、お尻にあたる水の勢いが予想以上に激しかった時。
・散歩中の飼い犬がいつもの地点とは異なる他人様のお宅の丁度門前でもよおし始めた時や、持参していたポケットティシュが心もとない時に限っていつもより水気の多い便をなかなかの量で捻り始めた時。
・バレンタインデーにあげるチョコレートに所謂“本命”と呼ばれる本気のものが一つも含まれていないのが最早当たり前となってしまっている近年の自分。
・毎年、正月に届く年賀状に印刷されている家族写真の中の友人の子供が年々、確実に成長している姿を目にした時。
・予期せぬトラブルが発生した際、それまでデキる男と思っていた直属の上司が、その場を収束させるどころか、ただただ狼狽えるだけで、いざという時には全く役に立たない使えない人間だと判明した時。
・急に合コンや新しい彼氏との初デートが決まったものの、クローゼットの中には、色気もしゃしゃらもない、100%仕事仕様のビジネススーツや冠婚葬祭用の礼服及び、趣味の登山着以外、それらしい衣類が殆ど入っていないことに気付いた時。
・大嫌いな上司が外出中であることを見図らい、鬼のいぬ間にとばかりに日頃の鬱憤を晴らすべく、後輩や同僚相手に盛大に悪口を並び立てていた最中、最初はノリが良かった周囲の顔色が突として青ざめたので、もしや・・・と思い振り返ったその視線の先に憤懣やるかたない表情を浮かべたその上司の姿があった時。
・誕生日を家族に祝ってもらっていた際、母の口から“私があんたの年の頃には、もう子育てもおおかた終わりかけたよ・・・”という何気ない一言を耳にした時。
・彼氏といい雰囲気になったものの、はたとムダ毛の手入れを失念していたことに気付いた時。
(㊟そんな日に限って、ゴムが少し伸びていたり、若干、色褪しつつある、結構、着古し感たっぷりの下着を身に着けている時もまた然り・・・)
・毎月来るはずの女子ならではのあの日がいつもより大幅に遅れている時。
・次の駅までまだ随分と距離がある車内で、急にもよおしてきた尿意や、下腹部に鋭い痛みを覚え始めた時。
・スーパーのレジなどで自分の番を待っている迄の間、何気なく開けた財布の中身が、自分が思っていた以上に遥かにサムい内容であった時。
・出勤時、通勤時の必須アイテムである原チャリのエンジンがかからなかった時やタイヤがまさかのパンク状態であるのを見つけてしまった時。
・駅の改札口を通る際、つい今の今迄、ポケットにあったはずの切符がなかなか出てこない時。
(㊟駐車場のゲートで精算済の駐車券が出てこない場合や、その駐車券が精算機にうまく入らない場合もまた然り・・・)
第七章:己の無力さを痛感する時。
・一日中PCの前に座り、あーでもない、こーでもないと無い知恵を絞りつつ、うんうん唸りながら必死で作成していた資料が、途中で“保存”するという、ごく当然の行為を忘れていた所為で、完成間近に突如発生してしまったシステムエラーなるものにより、一瞬にしてキレイさっぱり、跡形もなく消え去ってしまった時。
・ダイエットを試み、食べたい物も我慢し、ジョギングやウォーキング等、運動にも励みそれなりに頑張ってやっと減らした虎の子の三キロの体重が、たった一晩の焼肉で見事なまでにいとも簡単にリバウンドしてしまった時。
・如何に手を尽くしても、自分以外の女性に向いてしまった恋人の心を取り戻すことが出来ない時。
・痛みを訴える方に対し、どうしてあげることも出来ず、ただただ寄り添って、さすってあげることしか出来ない自分がいた時。
・気付いた時には既に手遅れ状態になっていたペットの日に日に悪化していく状態を見盛り続けることしか出来ない時。
第八章:“神様や仏様”は本当にいるなと感じた時。
・他人の悪口を言ったり、少しズルをした直後、必ずといっていいほど、何も無い所で転倒したり、テーブルの角などで身体をぶつけたりして痛い思いをする時。
・“悪徳”と呼ばれている人が、凋落していく過程を目にした時。
・失敗と挫折を繰り返し、もう諦めようと思っていた矢先に、想像だにしていなかった人から思わぬ救いの手が伸ばされたりして、一気に形勢が良くなってきた時。
・貰った瞬間から、明らかにサイズ違いであることは明明白白でありながらも、一応は大好きな彼氏からのプレゼントということもあり、無理して嵌めていたものの、しばらくすると外せないどころか、指先が鬱血し、流石に看過出来ない状況になったが故、やむをえず、指輪をペンチで切ってしまった頃から、隙間風が吹き出し、それから一か月もたたないうちに完全に関係が消滅してしまった時。
第九章:ガッカリする時。
・“いい男”と胸をときかめせたその矢先、当該人物の左手薬指に光るものを見付けてしまった時。
(㊟~いい男、見ればまず見る薬指~)
・いいなと思っていた人が夕食にサラダしか食べない様な可愛らしすぎる胃の持ち主だと知った時。
・久々にメール到着の知らせが入り、最近マンネリ気味だった彼氏からに違いない・・・と思い込み、休憩時間に入るや否や、とるものもとりあえず携帯を開いたものの、それが待ち人からのものではなく、いつ登録したのかさえ記憶が定かではいスーパーからのどうでもいいセール情報であると知った時。
・いざコトに及んだ際、初めて目にした彼自身が自分の予想より小物だった時。
・ちょっといいなと思っていたタレントさんが出演していたクイズ番組を見ている限り、あまり勉強がお得意ではないことが判明した時。
・新作が発表されるのを今か今かと首を長くして待っていた大好きな作家さんのそれが期待していた程面白くなかったり、各メディアが総力挙げて盛んに番宣していた超大作と言われる映画や、“目玉”と呼ばれる新番組が、正直企画倒れ?と思わず思ってしまいそうな微妙な出来具合だった時。
・少しいいなぁと思っていた男性が、悪し様に他人の悪口を吹聴している光景を目にしてしまった時。
・初デートの会計時、フリーペーパーのクーポンの切り抜きを恥ずかし気もなく堂々と提示する男の姿を目撃した時。
・常日頃、“モテない事”や“彼氏がいない”というのをウリにしていたはずの芸能人が、たちどころに結婚し、金屏風の前で幸せそうに会見していたりするのを見た時。
・自分はそこそこそ出来ると思っていたものの、出る所に出ると、図らずもごくごく平均レベルであることが判明した時。
・友人だと思っていた人物からいとも簡単に裏切られてしまった時。
・走・攻・守、三拍子揃っているうえ、しかも見た目もイケている野球選手の熱愛報道や結婚報道の相手がまたしても“女子アナ”であると知った時。
・ぱっと見、いいなぁと思っていた人が、実は常用漢字もろくすっぽ読めない様な低能と分かった時。
・平素から“女は顔より中身!”と声高に宣っていた男が、長年付き合っていた容姿は飛び抜けてはいないが、頗る性格が良い恋人をボロ雑巾の如く捨て、姿形はモデル並みだが、それを鼻にかけ、超傲慢且つ意地が悪い女と結婚したのを知った時。
・野党時代はまるで某猫型ロボットばりに何でも出来ます!的なことを喧伝していながら、いざ政権をとってみると、何も出来ず、ただただ無力さを露呈しただけの数年前の某政権。
(㊟自戒の意味を込め、敢えて辛辣な意見を述べさせて頂くなら、出所不明の“風”とやらに煽られ、また、今、思えば明らかに恣意的とも思える方向に舵を切っていたマスコミに踊らされるまま、その政権を選択してしまった私達国民側にも責任の一端はあると自省している・・・)
・間に合わないかも・・・?と思いつつも必死でダッシュし、発車寸前でギリギリで滑り込んだ電車が、何らかのトラブルで出発が大幅に遅れていると分かった時。
・腹具合が芳しくなく、隙あらばトイレへと駆け込み、自分的には出すべきものを出し尽くした感があったこともあり、“ちょっとは痩せているかも・・・?”と期待して載った体重計の数値にあまり変化が見られなかった時。
・ちょっといいかも?と思っていた年下男子のマイカーが可愛い軽自動車だった時。
(㊟時代背景的に“エコ”が主流なこのご時世、それはごく自然のことなのかもしれないけれど、大学生が左ハンドルを握ることも珍しくはなかった所謂“バブル”の時代を自身としては、“車は3ナンバー、そして出来れば左ハンドル・・・”という過去の呪縛が未だ解き放たれていないということをまざまざと実感させられた一瞬・・・)
第拾章:無用の長物。
・彼氏がいない時のぴくりともしない携帯。
・同じく彼氏がいない時の連休。
・彼氏とデートした際に、片や肩で息をするくらい苦しんでいる程の坂道を、息一つ乱すことなく悠々と登りきることが出来る脚力や、本来であれば女子のか弱さを見せられる絶好の機会に違いない腕相撲で開始三秒で圧勝出来てしまう有り余る腕力。
・“冬になったら一緒に行こう・・・”と、シーズン直前、有頂天で、、式揃えたものの、シーズンイン直後に別れてしまい、一度も使用することなくクローゼットに鎮座しているスノボ用品。
・自分のキャラじゃないなと思いつつも、店員さんの絶妙なおだてにのせられ、つい衝動買いしてしまったが、後日、自宅の鏡に映る自身の姿を見て後悔し、結局、箪笥の肥やしになっている衣類の大群。
・その時はあの独特の空気に巻き込まれ、やけにハイテンションになり、値段もろくに見ることもなく購入したものの、その後、なかなか・・・と言うか、ほぼ登場の機会がない某巨大テーマパークのメインキャラを模した大きな耳がついた帽子。
(㊟夏、海水浴に行き、ついつい拾い集めてしまったものの、帰宅後、その処遇に困る貝殻というのもよく似た事例・・・)
・思わず“出元は私達の血税ですけど!と、その使途について物申したくなる、地方公共団体管轄のやたらとモダンな造りが目につくハコモノの数々。
第拾壱章:ちょっと(プチ)嬉しいこと。
・帰路に乗るバスの最前列の席が空席だった時。
・約一年ぶりくらいに顔を合わせたお客様がしっかり名前を憶えていてくれていたり、普段はあまり食が進まないお客様が、旺盛な食欲を見せて下さった時。
・エンジンをかけた直後にカーラジオから流れてきた曲がお気に入りの曲だった時。
・占いで目下自分が気になる相手との相性が思った以上に良い結果だった時。
・高校時代から密かに応援していた球児が長じてプロ入りし、常時スタメンに名を連ねるくらいの一角の選手に成長した姿を目にした時。
・荷物を預けた時等に渡される“番号札”の番号が偶然にも自分の好きな番号であった時。
・料理を作っている際、マカロニサラダやポテトサラダに入れるマヨネーズの量が最後の一絞りでぴったりだった時。
・飲み会の席などで、見かけによらずアルコールには滅法弱いくせに、ついその場のノリで注文してしまい、案の定、持て余してしまっていたドリンクを、その場に居合わせた実は密かに気になっていた男子が“俺、飲みますよ~”とか言いながらグラスを手に取り、躊躇なく豪快に飲み干してくれた時。
・さっき迄はバケツをひっくり返した様なもの凄い豪雨だったのに、自分が外出するときにはピタリと止んでくれた時。
・買い物をした際の支払い時、代金の一円単位の金額が丁度財布の中にあり、釣り銭をもらうことなくきっちり支払いが出来た時。
・通勤時、いつもは連絡が頗る悪い信号が全て青で、一度も止まることなく最寄駅までたどり着くことが出来た時。
・美容院でカットしてもらった際、最後の仕上げを確認してくれていた担当美容師さんが聞こえるか聞こえないくらいかくらの小さいな声で“よしっ”と呟いのを耳にした時。
・古本屋で探していた一品が思わぬ手頃価格で入手出来た時。
・偶々つけたTVで、自分が好きな俳優さんやスポーツ選手が出演している番組に出くわした時。
・平素から密かに憧れていた他部署の男性と思いもかけず仕事で同行出来る機会に恵まれた時。
・帰宅途中、贔屓チームが勝っている情報を入手した時。
・それ迄何とも思っていなかった男子であっても、ふとしたきっかけで話すようになり、よく聞けばイマイチ理解されず若干寂しい思いがしないでもなかった自分と共通のマニアックな趣味を持つ同士であることが分かった時。
(㊟その後、その男子が妙に可愛く見えたりするのが不思議・・・)
・少しいいなと思いつつも、さほど面識がなかった男子と偶々一緒に仕事をした際、“○○さんって頭の回転がめっちゃ速いんですね・・”と、周囲の人達に聞こえるか聞こえないかくらいの微妙な声量でこっそり囁かれた時。
・朝、TVの情報番組の占いで自分の星座が本日一番のラッキーになっているのを見た時。
(㊟万が一、“最悪”になっていたとしても、時間帯をずらし、他局の放送を見て“験直し”をすることは可能だったりする・・・)
・普段は一事が万事、あらゆる森羅万象に於いて、玄人裸足の一級品の“ノリ、突っ込み”を挟まずにはいられない、典型的な“大阪のおばちゃん”でありながら、片や家事については、万事そつがなく,まさにこれぞ“主婦の鑑”の象徴と言わんばかりの超人級で、とりわけ料理に関しては、手厳しいことこの上ない母から“これ、美味しいね・・・”と、さりげなく手製の料理の味を褒められた時。
・紛れもなく正真正銘の“雑種”である飼い犬と散歩中、通りすがりの人達からかけられる“可愛い”という声が、明らかに一目で“血統書付”と分かる近所の犬達より多かった時。
・所謂“プチプチ”と言われる緩衝材の全ての面を、プチプチ音を途切らすことなく、完璧に潰せた時。
第拾弐章:気持ちがいい時。
・剛腕投手がキレのいい直球をテンポよく投げ込み、並みいる強打者をキリキリ舞させている光景。
・夏の夜、耳元で何とも耳障りな羽音をさせ飛び回り、不愉快でしかなかった蚊を、殺虫剤等の助太刀なくとも、自らの手でものの見事に成敗できた時。
・付き合い当初はそうでもなかったが、徐々に本性を現し、ともすれば、ぐちぐちと文句を言い始めたりするあたり、内心、密かに、終焉の道を模索していたりした男とのデート中、例の如く、些細なことで突如キレ出し、人目を憚らず衆人環視の面前で罵倒したりしだしたことに対し、まず手始めに“平手打ち”をお見舞いした後、間髪入れず、“うるさい!私にそんな口をきくやなんて百億光年早いわ!”と、大啖呵を切り、見事、逆襲に成功した時。
・天気の良い日に干した布団を布団たたきで叩く時。
・ジョギングを終え、しこたま汗をかいた後に浴びるシャワー及び、よく冷えたお茶を飲み干す一瞬。
・こてこてにこびりついたレンジ周りの油汚れや、いつの間にやら発生してくる風呂場のカビや煤で黒くなってしまった鍋などを、クレンザーやたわしを駆使し、擦り上げた結果、自分の想像以上に“ピカピカ”になった時。
(㊟僅かな曇りがない程、磨き上げた鑑やガラスなんかもまた然り・・・)
・公共の乗り物の車内で、何気なく席を譲った相手の方から“有難う”と言われた事や、散歩途中、偶々、顔も名前も知らない子供達から“こんにちは”と挨拶をされたりする、ごくありふれた日常の一コマ。
・第三者目線で見れば、イケている要素など一つもないくせに、何をとち狂ったのか日々の言動の端々に、自分はイケている・・・というニュアンスのそれらをちょいちょい挟み込んでくるだけでもうんざりなのに、一見、年長者を立てているようには見えるものの、実は裏では“女も三十過ぎたら士賞味期限切れ・・・”だとか、“嫁の貰い手もない様な売れ残りの女は使えない・・・”とかいう、地球上の女子全てに喧嘩を売っている様にしか思えない、いけ好かない愚か過ぎる男が、ある日、いつもの様に自信満々の気取りまくった態度で以て、目下、可愛いとい評判だった女子大生のバイトスタッフの一人に話しかけたその刹那、“キモい、ウザイ。あって行って!”と、けんもほろろに一蹴される決定的瞬間を目にした時。
・休日のまだ陽が高い時間帯に入るお風呂。
・TVのバラエティ番組等で、近年、流行の所謂“お馬鹿タレント”と呼ばれる一人であろう若いタレントさんが、恐らく自身では何も知らない可愛い子・・・というキャラを狙っていたのだろうが、そのあまりに狙いすましたかの様な、明らかに番組の内容を逸脱している意味不明の発言を連発する自由奔放過ぎる姿を苦々しく見ていた矢先、日頃から辛口コメントで一家言がある大御所女性評家の一人が、“馬鹿は黙っていなさい!”と一喝してくれた瞬間。
第拾参章:己の性格の悪さを疑う時。
・例え、“親友”と呼ばれる間柄であっても(特に近々結婚が決まったとか、最近新しい彼氏が出来たとか、彼女を取り巻く周辺にハートが舞っている感じの同性)他人の幸せいっぱいの光景を心の底から喜べない時。
・いけないと思いつつも、そこそこ斜度がきつい坂道を変速器等何一つ付帯されていないごく普通の自転車で汗かきながら一生懸命漕いでいる青少年のすぐ後方に、完全装備の競技用自転車でベタ付きした挙句、頃合いを見て一気に抜き去ってしまった時。
・自分が大嫌いな人間が、乗り込もうとした瞬間に、まるで侵入者を拒ばんとばかり図ったかの様に静かに閉じていく、エレベーターや電車の扉を目にした時。
・同じく自分の大嫌いな人間が、上司やお客様からこっぴどく怒られている光景を目にした時。
第拾四章:己をダメな奴・・・?と疑う時。
・何度自分が注意をしても、一向に態度や姿勢に改善が認められなかった問題スタッフが、ベテランパートの奥様に優しく指導された直後、まるで別人の如く、頗る優等生に豹変した時。
・幾度もデートを重ね、それなりに親密度が増してきていた相手からいきなり何の前触れもなく繰り出された“俺と○○どっちが好き・・・?”という質問に対し、“そんなん○○君に決まってるやん・・・”と、今自身の目前にいる血肉が通った生身の相手の名前でなく、迷うことなく即答で、生で姿は見たことはあるものの、言葉すら交わしたことがなく、はっきり言って完全に手の届かないアチラ側の世界の住人である比較対象にされていた方の、好きなスポーツ選手の名前を威勢よく答えてしまった時。
(㊟この後の二人の関係が一気に冷え込んでいったことは言わずもがなの話・・・)
・思いが昇華することは、万に一つでもほぼ有り得ないであろうと思われる絶対的不利な状況下であることは百も承知なのに、これまでの比較的良い思い出をかき集めてみたり、普段は鼻にかけない占いの結果の良い部分だけを必死で信じたり・・・等、ほんの僅かな可能性に縋り付いている自分がいた時。
・マンネリ気味だった彼氏からそれとなく別れを切り出され、相手の性格を鑑みた際、こういった際には、こちらがまず折れ、古今東西、女の最大且つ最強の武器である涙の一滴でも流そうものなら、十中八九、”元サヤ“に戻ることが出来そうな空気がぷんぷん漂っていたにも関わらず、演出上の必須アイテムである肝心要のその涙が出ないばかりか、逆に渡りに船と言わんばかりの可愛さの微塵も感じられない憎々しい態度で以て、“そう、だったらしゃーないね・・・。あんたみたいない人、こっちから願い下げやわ・・・“などという、豪快な捨て台詞と共に自ら積極的に恋人関係を断ち切ってしまった時。
(㊟心の奥底では別れたくない・・・という気持ちがあるものの、こちらから折れるというその行為が、相手に弱みを見せてしまう様な気がして、つい強がってしまったりするあたり、如何に平素、“勝負”に拘るきらいがあるといえ、“負けず嫌い”も大概にしないと・・・と猛省するも、時既に遅し・・・だったりするのが実情・・・)
・クリスマスやバレンタインデーなどのイベント近くになり、巷で噂のイルミネーションなどを見に行った際、同行者の男性が望んでいたであろう“ステキ!”とか“キレイ!”といった気の利いた台詞ではなく、自分では気を付けていたつもりでいたものの、知らないうちに、つい、内心に宿っていた“しょーもなぁ・・・”とか“こんなん電気代の無駄やん・・・?”とかいった率直な心の声が音声化されていたらしく、自身に向けてすぐ隣から流れてくる、ブリザードばりの冷たい空気と白銀なみの白い視線を感じた時。
・バレンタインデー当日、一応上の立場でいる以上、部下に対し何もしなかった・・・とあとで蔭口を叩かれるのが嫌さに100%社交辞令で部署内の老いも若きもあ関係なく男子と名の付く者全てにチョコを配布しようとしたものの、いちいち手渡しするのも面倒くさいので、山盛りしたチョコが入った籠をドンと置き、好きなだけお取り下さい・・・的なセルフサービス方式にしたところ、以前から可愛いと思っていた、下手すれば自分の息子と言ってもおかしくないくらいうんと年の離れた年下男子から、“えぇ~。直接手渡しじゃないんですか?俺、期待してたのに・・・”とかいう、まさかの一言を真顔で言われたその刹那、不覚にも何の反応の返せなかった時。
(㊟しかも、その後、休憩時間にいそいそと、ここ数年、全く縁がなかったデパートのチョコ売り場に駆け込んでしまったあたり、いと恥ずかし・・・)
・夜20時以降は死んでも何も食べない!と決意しつつも、見ていたTVで美味しそうな料理を目にした直後、おもむろに冷蔵後に足が向いてしまう時。
・大好物を前に、これ以上食べたら、きっとあとで後悔する・・・と重々理解しながらも、快活に動く箸の動きを止められない時。
・あとでしよう・・・と思っていた事由の大半が結局、出来ていない現実に気付いた時。
・メールの返信率が恐ろしく悪い男に対し、“次、奴からメールが来ても絶対無視してやる!!”と、盛大に息巻いていたものの、いざ渦中の人物からメールが来ると、矢も楯たまらず即座に返信してしまう時。
・好きな相手が出来、毎晩、就寝前には“明日こそ絶対告白る!!”と固く決心しつつも、翌朝その対象人物を目にすると、弱気にかられ、ズルズルと先延ばしにしているうちに、自分以外の他の誰かと懇ろになっていた・・・という不毛過ぎる経験をまたもや繰り返してしまった時。
・深夜のTVショッピングで、くっきりくびれた“くびれ”が素晴らしいスタイル抜群の女性が運動器具の宣伝をしているのを見て、“そんなうまいこといくはずないやん・・・”と突っ込みつつ、けれど内心では結構気になっていたりして、“買っても使うのは最初だけやろうな・・・”と思いつつも、目にも美しいナイスバディにひょっとしたらなれるかも・・・とかいう甘い誘惑を振り払うことが出来ず、購入してはみたものの、商品到着後一週間経過した頃には既に、事前の予想通り、次回の粗大ゴミに出す最右翼になってしまっていたりする時。
・手が早い”と専ら評判の、確かに見映えは悪くないものの明らかにチャラい印象しか受けない男から、“前から思ってたんですけど、○○さんって肌キレイですし、実際話してみると意外に可愛いとこいっぱいありますよね・・・”などと言われ、明らかにお世辞と分かっていながらも、たちどこに上がる口角と、緩みだす頬・・・といった自身の面上の明確な変化を感じた時。
・同じミスをしでかしても、自分好みの外見を持つ男子後輩社員の方の注意がつい緩くなってしまっていた自分に気付いた時。
第拾五章:思わずドキッとする時。
・普段ラフな格好が多い後輩男子の意外とサマになっているスーツ姿。
(㊟その逆も然りで、普段はスーツ姿が定番の後輩男子のTシャツにジーンズという完全休日仕様の服装を見た時も、結構あり・・・と思ったり・・・)
・ある日突然、“○○って、君の弟だよね・・・”と、社内の予期せぬ人から予期せぬ形で家族のフルネームを口に出された時。
・信号待ちで止まった自分の目の前にパトカーが止まっているのを見た時。
(㊟別に違反しているわけでもないのに、たちどころに心拍数が上がっていってしまう傾向があるのは何故・・・?)
・普段は何をやらしても、イマイチ残念なことが多い男子が、不器用ながらも一つの事に集中し、一生懸命頑張っている光景を目にした時。
・それ迄同じ部署のスタッフで働く一人といた感じで、それ以上でも以下でもなかった男子が意外な博識であるのを知った時。
・街中で偶然自分の目の前を通り過ぎた車が元カレのそれと、同色、同型のものだった時。
・助けが欲しいのに頼みの上司にも知らんぷりを決め込まれ、二進も三進もさいかない、進退ここに極まる・・・といった絶体絶命の危機の際、自身の中で全く使えない・・・と思っていた同僚がさり気無く救いの手を伸ばしてくれた時。
・“接待で遅くなる・・・”というのは口実で実はゆくりなく合コンで遅く帰宅した翌朝、リビングで、“昨日の首尾はどうやったん?”と母からさらりと尋ねられた時。
・朝、洗面所で顔を合わせた弟から、開口一番、“姉ちゃん、もしかして欲求不満なん?いくら寝言とはいえ、あれは大概やで・・・”と至極真面目な顔で通達された時。
・勝利をおさめた直後、どちらともなしに駆け寄り、満面の笑みを浮かべつつ熱い抱擁をかわす某球団の同級生バッテリーの姿を見た時。
・周囲には秘密の社内恋愛をしている際、上司や同僚達の何気ない会話の中で何気に相手の名前が出た時。
第拾六章:ドキドキする時。
・初めての場で、“後程、関係者が声をかけますのでそれ迄ここでお待ち下さい”と言われ、言われた通り待っていたが、待てど暮らせど、その関係者からの声が一向にかからない時。
(㊟初めての場所でなくとも、例えば、美容院とか病院で、“暫くお待ち下さい”と言われながらも、なかなか自らの名前が呼ばれず、ひょっとしたら忘れられているのでは?と思う場合や、ファミレスなどで、自分より後に入店し、自分より先に注文したはずの隣のテーブルの人の料理が自分のものより先に運ばれてきたりする場面もよく似た話・・・)
・愛用のPCが、電源を入れたもののなかなか起動せず、画面上に“お待ち下さい”という文字が表示されたまま暫く目立った動きがない状態になった時。
・“ファール打ちの名人”と呼ばれて久しい某球団の某選手のツーストライク後の打球の行方。
・アドレス交換したばかりの相手から届いた初メールを開封する瞬間。
・“現実”が克明に記されているであろう健康診断の結果を開封する瞬間。
・月並みだが合否の結果を知る瞬間。
・球場に足を運んだ日の先発投手が、良い時と悪い時との差がありすぎる投手である時。
・自分が可愛がっている後輩が初めて仕切るプレゼンに同行する時。
・顔も知らない相手と初顔合わせをすべく待ち合わせ場所に向かっている時。
・欲しかったアイテムが漸く手に入り、自らの手でその全貌を示現させるその瞬間。
・自分なりにやりきった感があるダイエットを締めくくり、体重計に足を乗せんとする時。
第拾七章:男って愚かだな~と思う時。
・社内恋愛している男が、その彼女を思う気持ちが強すぎるが故か、会話の脈略や論点がみるみるうちに逸脱し、明らかに周囲がドン引きしているのにも一切気付くことなく、ことある度に“○○さんてね~”などと、彼女のことを引き合いにしてくる光景を目にした時。
(㊟えてしてこういう人に限って、バレていないと思っているのは本人達だけで、実は周りの人間全てが知っていたりする・・・といった何ともおメデタイ人が多かったりするのが世の常・・・)
・面倒くさいクライアント対応を“これって○○さんしか出来ないと思う・・・”とお願いすると、デキる男とばかりに、一も二もなく引き受け勇猛果敢に仕事に取り組む姿勢を見た時。
(㊟男もおだてりゃ何とやら・・・)
・初デートの帰り、女子といえばロマンチックな夜景や満天の星空か好き・・・とかいう一体いつの時代の情報とその出所と入手経路を問い質したくなる“怪情報”を信じ込んでいる男が、いそいそと車を高台に走らせている時。
(㊟女子たるともそんなに単純でないし、夜景や星空に一ミリたりとも心を動かされない類の人間もいることを是非ともご留意頂ければ・・・と思う今日この頃・・・)
・誕生日や記念日に真っ赤なバラの花束をプレゼントされ、一瞬頭の中が、どうやって持って帰ろうとか、家のどこに飾ろうか・・・?等の雑念に支配されていたことにも気付かないどころか、あまりのベタ過ぎる展開に唖然とし、つい身動きが止まってしまっていたことを感激しているなどと全く見当違いの解釈をしていたらしく、至極、満足気な表情を浮かべている彼氏の横顔が視界に入った時。
第拾八章:イラっとする時。
・こちらの求愛行動に気付く素振りも気配も微塵も感じられない鈍感男子。
・いくつになっても自分の意見が通らないとすぐに不貞腐れたりするまるで子供の様な大人達。
・交通渋滞。
・天候が関与しているので仕方ないとは思いながらも、大雨が降った日は定刻通りに運行されることは滅多にない某沿線の列車。
・予期せぬ残業があったりで、ただでさえ一分一秒でも早く家路につきたいと思っている帰り道の途中で、自分の前を走っていた車が、いきなりブレーキランプを点灯させたかと思うと、おもむろに自宅ガレージと思われる場所に向かい車庫入れを開始しだした時。
・随分待たされた挙句、絶対そう思っていない、明らかに口先だけの“お待たせしてすいません”という詫び文句を口にする店員さんに接客される時。
・先客である自分そっちのけで、普段から懇意にしているらしい、後から来たお客さんと世間話に盛大に花を咲かせているダメ店員に直面した時。
・駅や商業施設などの公衆トイレの数少ない洗面台を、まるで我が家の鏡台の如く、我が物顔で堂々と占拠している公共心の欠片もない人達の姿を目にした時。
・バスや電車の車内で、マスクもせずにゴホゴホと咳き込んだり、鼻をグシュグシュさせていたりする人が隣に座ってきた時。
(㊟せめてマスクぐらいしよう・・・と思わずにはいられない・・・)
・スーパーなどの駐車場で、駐車スペースに引かれている線を完全に無視し、まるで我が家のガレージの如く、自由奔放且つ壮大に違法駐車している車を目撃した時。
・何につけてもやたらと被害者意識の強い人及び、義務を果たしていないのに権利の主張だけは人一倍うるさい人種。
・近隣諸国に自国の領土を脅かされているのに、未だ、“自衛隊はいらない・・・!”などと現実を直視しない、時代錯誤も甚だしい発言を繰り返す人達。
・国民の代表と言われる立場上、本来であれば率先して、この国の名誉を守る為に働かないといけないはずなのに、こともあろうに“戦前は悪だった・・・”と、命を賭してこの国を守ろうとしてくれた偉大な先人の皆様方の功績を踏みにじる発言を涼しい顔で口にするなどの所謂“自虐史観”にまみれ、愛国心の欠片もない様な偏った言動を繰り返す政治家達。
・帰国子女との肩書を持つ若手社員の必要以上に英語が混じる日常会話。
(㊟そういう輩に限って、概ね、“信じれない・・・”とか、“受けれない・・・”とかいう正しくない日本語を恥ずかし気もなく堂々と公衆の面前と宣っていたりする。そういう姿を横目で眺めつつ、呆れる反面、まず母国語である日本語をまともに話せ・・・と憤りを覚えたりするのは、カタカナ英語しか話せない自身の僻み根性・・・?と自問する昨今・・・)
・日頃から社内の噂話が何より大好物の後輩女子社員が聞いてもいないのに黄色い嘴で囀りまくる“今日、○○さんの結納の日なんですって・・・”とか、“今日って、こないだ退職した○○さんの結婚式の日ですよね・・・”とかいう、あたかも日頃の恨みを晴らさんと言わんばかりの、不惑を過ぎても独り身の自分に対するあてつけとしか思えない情報が聞きたくなくとも耳に入ってきた時。
・それ迄は、敬語が入り、それなりに丁寧な文体であったのに、何をどう勘違いしたのか一度食事を共にしたのを起点に、すっかり“彼氏”気取りになり、メールやLINEの文章が一気に砕けた形に変化した時。
・朝イチから耳障りな爆音を響かせている改造車が自分の前にいた時。
・飲み会の帰り道、意中の男子と帰る方向が一緒だと分かり、待ちに待った二人きりになれる機会がやっと巡ってきた!と、内心ガッツポーズを決めていたのも束の間、“私も一緒に帰る~”とか言いつつ、自転車を引き摺りながら大名行列よろしく、ぞろぞろとついて来られる全く空気を読んで下さらないパートの奥様達があらせられた時。
(㊟普段はとても良い方達だけに、非常に残念だったりするわけで・・・)
・いざ、洗濯物を干そうと洗濯機から取り出した洗濯物に“裏返し”になっている衣類が結構な枚数で混じっていた時。
・電車やバスなどの公共の交通機関で、あれほど、車内での携帯やスマホでの通話はお控え下さいと言われているにも関わらず、全く無視して、デカイ声で喋くりまくっているイタイ人達。
・どんな事由に対しても、二言目には“ヤバい・・・”とか、“有り得な~い・・・”とかいう貧弱な語彙のみで会話を成立させようとする近頃の若い人達。
・客観的に見て、容姿も中身も平均点以下の男子が、さも知った気に、恋愛論や理想の女性像なる、誰も共感出来ない独自の持論を偉そう気に語りだした時。
・放送時間の半分以上を過去放映分のVTRやどうでもいいゲスト達のトークでどうにかメインイベント迄の尺を繋げようとする魂胆が見え見えの年末恒例の特別番組や、一時間毎にほぼ同じ内容を放送している朝の情報番組。
・全く畑違いの問題についても、さも分かったかの様にコメントするコメンターの面々。
・電車やバスなどの車内で、扉が開くや否や我先にと座席に突進する人や、一般席が空いているにも関わらず、澄ました顔で優先座席に座っている人達を目にした時。
(㊟車内が込み合っている場合なら兎も角、ガラガラであっても平然とそこに座っていられる神経を疑う・・・と共に、ましてやそこで辺りの目を憚ることなく、堂々と化粧直しなんてしていたりする女子の姿を目にした日には、同じ性別の生き物として悲しくなるのもよくある話・・・)
・商品に張られているシールがうまくはがれない時。
(㊟特に食器類とかは、頗る性質が悪い・・・)
・まだ二十年そこそこしか生きていない若者が、人生の先輩であるはずの年長者の方に対し、タメ口で話している光景を目にした時。
(㊟こういった際、口うるさいババアと思われようが、もう一度小学生に戻って敬語の勉強をし直してきたら・・・?と思う反面、何につけても“平等”を金科玉条にしてきた戦後の我が国の教育に瑕疵があった・・・と思わずにはいられなかったりする・・・)
・思わず“いつあなたとお友達になりましたっけ?”と突っ込みたくなる様な、完全に親しみやすさと、馴れ馴れしさの意味を履き違えているとしか思えない態度で接客する近頃んの若い店員。
・車内アナウンスをする車掌さんや運転手さんの声が、じっと耳を凝らし、集中して耳をそばたてていないと何を言っているのか聞き取れないくらいのまるで蚊の鳴く様な小さい声だった時。
・ただでさえ憂鬱な休み明けの朝イチに、機械トラブルとやらの影響でダイヤが乱れ、遅刻するか否かの瀬戸際の際、身動き出来ない車内という状況であったが故に延々聞かされることになった、地理的に身近な県であるはずの愛媛県をこともあろうに関東地方と豪語し、また、その誤りにも気付いている節もない、見た目、大学生くらいの馬鹿丸出しの男子が、数秒おきに自らの髪の毛をいじりながら、昨夜の合コンの首尾についてや、自分がフッたらしい元カノから電話がかかってきた・・・等の、オチもなく、会話のセンスのセの字も感じられない、話している自分以外は何一つ面白いことなどない、偶々そこに居合わせただけとはいえ、赤の他人からすれば、どうでもいい、ただただ耳障りなだけの与太話。
・つい今の今迄、自分が失敗したことを棚に上げ、完全に不貞腐れた態度を隠そうともしなかった新人社員が、上司が目の前を通りかかったその瞬間、突然、掌を返した様に神妙になり、涙なんかを浮かべながらこれ見よがしに大袈裟な謝罪をきめてきた時。
(㊟事情を知らない人達の目には、往々にして古参のお局が幼気な新人をいたぶっている・・という何とも分かりやすい画になっているのだろうなと思いつつも、訂正する気すら起こらなかったのは歳の所為・・・?)
・朝からトイレに行く時間もままらないほどバタバタで、心身共に疲労困憊状態だった帰路宅途中、運悪く乗り合わせた電車に地元チームの勝利でやたらとハイテンションの乗客がわんさか乗り込んできたりして、平素何もない時でも結構な混み具合な三両しかない車内の人口密度の多さは言うまでもなく、それだけでも十二分に不快指数は高めなのに、そのの上、よりによって自分の前に立った馬鹿ップル達が、大半の乗客が吊革一つまともに握れないほどのなかなか苛酷な車内環境であったのを無視し、“この車内、アツ過ぎ~”とか、“もう降りたい~”とか、不毛な発言を繰り返しながら、完全に自分達だけの世界に入り込みつつ、イチャついている場面に遭遇してしまった時。
(㊟己の不幸を嘆くと同時に、大きな声では言えないが“プチ殺意的な感情も生まれていたことは事実・・・)
・自称“野球に詳しい”との触れ込みだった男が、“いっぱしの野球通”を名乗るであればまず知らないはずはないはないであろう、日本代表に選出された実績がある程の選手の姓が濁点なしの読み方が正しいことや、卓越した守備力でここ数年連続で表彰されている“名手”の存在、及び、目下、“快足”と言えばこの人・・・との評判高い選手の存在を知らなかっただけでなく、この分野に明るくない人達であっても、一度くらいその名前は耳にしたことがあるに違いない、今現在、人気、実力共に間違いなくこの国を代表する選手の一人である某伝統球団の主将を努める超有名選手の名前が即座に出てこなかった等、明らかに“偽物”と思われるお粗末過ぎる言動を目前で繰り広げられた時。
・野球観戦の際、自分の席近くに、“”セ・リーグとパ・リーグって何が違うの・・・?“とか、四球で一塁に向かう選手を指さしつつ”あの人打ってないのに塁に行くなんておっかっしい~“とかいう聞くに堪えない”妄言“を素面で口にするド素人にも程がある明らかに場違いなギャルが複数混じっているグループがいた時。
(㊟また、贔屓チームのエースが思いの他乱調で、ファンの間ではピリピリムードが漂っている中でも全く意に介すことなく、隣のサラリーマンらしき男性に“おじさ~ん、そのおつまみ美味しいそう・・・”と、おねだりしていたりする姿が視界に入るだけでも十分に目障りであるのに、その話かけられていた男性もまんざらでもなさそうだったりするのを見ると、思わず持っていた応援メガホンを本来の用途以外で使用したくなる衝動にかられたりする・・・)
・クライアントの担当者が、名刺交換の折、一般的ではない読み方をする名前の読みにやたらと食いつき、挨拶もそこそこに、その由来を執拗に尋ねてきたりする少々面倒くさい資質の持ち主だった時。
・“私、今日誕生日なんです~”とか言われたので、何が故の告知?と思いつつも、先輩である以上、一応は社交辞令として、“いくつになるん・・・・?”と尋ねた際の、“もう25なのでおばちゃんです~”とかいう本心では200%思っていないだろうことをいけしゃあしゃあとほざく後輩女子社員の出来の悪い寸劇に付き合わないといけない時。
・いくら”地元密着”が基本とはいえ、あまりに地元チームの身贔屓が過ぎる解説者。
・自分からランチに誘っておきながら、店に入ると、こちらの存在など全く目に入っていない様子で、ただひたすらにスマホ画面とにらめっこをしている友人。
・”通過儀礼的”にアドレスの交換はしたものの、こちらから一度も連絡はした実績はなく、また恋愛感情なるものは全く存在していなかった男子から”折角なのですがタイプでないのでお付き合い出来ません“とかいう謎だらけのメールが送られたきた時。
・翌朝早いと分かっているのに、布団に入ってもなかなか寝付けない夜。
・現場をよく知らないくせに、机上の空論と綺麗事ばかりの理想論を掲げ、ともすれば“会議”と名のつく意味のない場を設定するのがお好みの無能上司の下で仕事をする時。
・ファミレスなどでよく見かける、奥様間の“ここは私が・・・”“いえいえ、私が・・・”とかいう、麗しき伝票争奪戦を絶賛開催中のグループが自分の前に存在していた時。
(㊟特に時間に制限があるお昼の休憩時間や夕食時の混雑した時間帯でのそれは、イライラの加速が進むことは言うまでもない・・・)
・女性スタッフと話す時は、声を出すことを惜しんでいるのではと訝しんでしまうくらいのか細い声で、発する言葉も“はぁ~”とか、“あぁ~”とかいう、ほぼほぼ単語レベルであるのが常なのに、相手が異性の場合のみ、そんな声が出せるのだ・・・と聞いているこちらがうすら寒くなる様な猫撫で声と共に流暢な文言をはっきり喋っているバイトのギャルを目撃した時。
・大抵、繋がりにくい企業のフリーダイヤル。
・わざわざ隠す程の大した内容ではないのに如何にも重大そうに“目隠し”しているTV番組でよく使われているフィリップ。
・少しも“芸”がない芸人の芸。
・周囲がひくくらいの大音量で我が子が泣いているのに、すぐ傍にまるで他人事の様に素知らぬ顔で、スマホ操作に忙しく、画面から顔さえ上げない上げない親がいるのを見た時。
・成人してうん十年もたっている立派な大人が、“これ迄一度も選挙に行ったことがありません・・・”とかいう一社会人として到底有り得ない台詞を臆面なく口にする人を見た時。
・こちらが聞いていることに対し、回答ではなく、まず言い訳から入るのを常としている人との会話。
第拾九章:少しバツが悪い時。
・これ迄、何かと、“出来ない男”とか、“使えない奴・・・”と、さんざんこきおろしてきた男性社員が、自身が最も可愛がっていた後輩女子社員の結婚相手であると知った時。
・現在付き合っている人の名前を誤って以前付き合っていた人の名前で呼んでしまった時。
・付き合って間もない彼氏との初デートの帰りの車内で、その日の必要経費を全て支払ってもらっていたにも関わらず、何気に聞かれた自分の年収が彼のそれより遥かに高給であることが判明した時。
・社内で仲の良いメンバーだけでの極秘の飲み会を開催する連絡メモが何かの手違いで此度のメンバーには入っていなかった人の手元にまで回ってしまっていたのが判明した時。
・出来ることなら伏せておきたかったのであろう直属の上司の社内恋愛遍歴を、目前に当の本人がいることなどすっかり失念し、上席のお歴々方につい口を滑らせてしまった時。
・弟が自室に籠り健全な成人男子であれば至極当たり前の生理現象にまつわる行為に真っ最中のところ、ノックもせずに突入し、見てはいけない現場を目撃してしまった時。
・すごく親しい友人が、白昼堂々まさにフラれる瞬間の光景を偶然にも目お線がばっちり会うくらいの超至近距離で目撃してしまった時。
・気分転換に行きつけの美容院ではなく、偶々雑誌で見つけた美容院へ初めて行った帰り道に、ばったり前の美容院の担当美容師さんと遭遇してしまった時。
・同僚が離婚していたことを知り、他の同僚達とその離婚理由について、勝手気儘に意見を交わしていたそれら一部始終を後に全て本人に聞かれてしまっていた・・・という洒落にならない衝撃の事実を知った時。
第弐拾章:ちょっと悔しいけど、まだ許容範囲だったりする事。
・自身に纏わる詳細な経歴を全て披露する以前の段階で、付き合っていた相手から別れを切り出された時。
・未婚仲間の一人の結婚話を耳にしたものの、その相手が、今流行りの年下男子であったり、イケメンとかいう垂涎ものの特典が付いているわけでなく、自分達と同年代のごく一般的な男性であると判明した時。
・正値で購入した服が数日後に赤札商品として、自分が購入した金額より随分お値打ち価格で展示されている光景を見付けてしまったものの、その現物のサイズが自分のそれとは大きくかけ離れているものであった時。
第弐拾壱章:淡い期待を抱く時。
・“この売場から一等が出ました!”とかいう看板が掲げられている宝くじ売場。
・嘗ていいなと思っていたものの、彼女在とのことで諦めていた男性が、その彼女と別れ、目下恋人無であるという情報を小耳に挟んだ時。
・美人である・・・とか、体型が良い・・・とか、仕事が抜群に出来る・・・といった、美点が特段あるわけでないごくごく平凡な女性が、金持ちで年下でイケメンで、その上性格まで頗る良い・・・とかいう最高条件の男子と恋に落ち、途中、幾度か困難な壁はあったものの、それらを見事に乗り越え、最後はめでたく結ばれる・・・というベタなことこの上ない少々陳腐な内容であっても、ハッピーエンドで締め括られる物語を映画やドラマで見終えた直後。
第弐拾弐章:とても恥ずかしい時。
・スーパーやコンビニ等で精算をする時になって初めて、自分が某国民的アニメの主人公よろしく、財布も持たずに買物に来てしまっていた・・・という恐ろしい現実に気付いた時。
・蜜月期間中のやたらと絵文字やハートマークが飛び交っているメールやLINEの文章。
・電車やバスの車内で、自分の“涎”の冷たさで、知らぬ間にそうなっていたらしい居眠りから目覚めた時。
・普段ならパンツの裾に隠れて見えることがないパンストの“電線”が、偶々、サブリナパンツ等、丈が短いパンツを履いている時に限り、電線どころか、ぱっくりと大きな穴が開いていたのを発見した時。
(㊟しかも、そういう時に限って、靴を脱がないといけない状況が意外に多っかたりするのは、日頃の行いが関与しているのだろうか・・?)
・服を試着する際、見た目上、ウエストが入るかどうかが微妙な感じではあったが、見栄を張り、一か八かで試着室に持って入ったものの、やはり予想通り、入らず、店員の方にもう一つ上のサイズのものを持ってきてもらう旨を依頼する瞬間。
(㊟こういった場合、心なしか“声が小声”になってしまう傾向があったりするのは事実であり、また、その一つ上のサイズのものが、在庫がなく、マネキンに着せているものをわざわざ脱がしてまだ持ってきてもらったりすると、顔から火が出るくらい恥ずかしかったりする・・・)
・上から下までお気に入りのスーツでばっちしきめ、我ながら“いい感じ”とか思いつつ、パンプスの踵を鳴らしながら、いい女気分で颯爽と歩きながらトイレに入ったその瞬間、パンツのファスナーが見事にご開帳状態であったことに気付いた時。
・頑張ってくれた後輩男子に、デキる先輩ぶってジュースでも奢ってやろうかと、おもむろにポケットに手を突っ込んだ際、小銭ではなく、当時持ち歩いていた“痔”の治療薬を取り出してしまっていた時。
・電車がプラットホームに到着するや否や、弾丸なみのスピードで一目散に駈け出し、意気揚揚と一段抜かしで改札口へと続く階段を駆け上がっていたその途中、突如躓き、持っていた鞄の中身が全てひっくり返るくらいの派手な転倒劇を演じてしまった時。
・咳しぶき一つするのにも気を使いそうなくらいの並々ならぬ緊張感が漂っていたクライアントとの折衝の席で、何をどうあがいても絶対に誤魔化すことは不可能な響きの良いオナラを豪快にブっこいでしまった時。
・まだ付き合って間もない頃の彼氏と食事に行った際、普段のまるで動物園で飼育されている肉食獣並みの大食らいを封印し、摂取量を通常の三割以下程度に抑えたりしていたので、満腹には程遠い状況であったにも関わらず、“もうお腹いっぱい~”などという、本音とは真逆の言葉を呟いたその直後、その一言が真っ赤な嘘であったことを如実に証左する“グー”という音が自身の腹から高らかに鳴り響いた時。
・後輩達との飲み会の席で、“気風が良くて面倒見がいい先輩”的なキャラになりきり、伝票片手に一足先にレジに向かったものの、何気に覗いた財布の実情が自身の想像以上に遥かに乏しく、慌てて店員さんに“ここってカード使えますか・・・?”と小声で質もインしている瞬間を後輩の一人にまんまと見つかってしまった時。
第弐拾参章:疑問に思うこと。
・これだけメディア等の情報網が発達しているにも関わらず、未だ、ドラマやアニメ等で方言を話す登場人物のそれが、地元民からすれば、どこか違和感を感じてしまうこと。
・一歩間違えればものの数秒単位で身の破滅に直面するくらい超現実的で且つ生き馬の目を抜かんばかりの厳しい世界である一方で、ともすれば俗に“噂”と呼ばれる目に見えない不確定なものに翻弄されている為替や株の市場。
・子供の頃、嫌という程牛乳を飲み続けたのに、横に広がることはあってもついぞ縦に伸びることはなかった自身の肉体構造。
・モッている人とそうでない人との違い。
・見える人とそうでない人との違い。
・世間一般で言われている“弱者”の定義。
・”自分の国を愛している・・・”と発言しようものなら少しひいた目で見られてしまうことがある現在の風潮。
・他人との会話中に何かと出てくる頻度が多い文頭に“全然”の品詞がつく文言の意味。
(㊟本来、“打消し”の意味であるはずの単語が、“全然余裕・・・”とかいう使われ方をされていることも少なくなく、こういった際、実際、その本来の意味通り、全く以て余裕ではないのか、はたまた余裕過ぎるくらい余裕・・・と意訳した方がいいのか、疑義を覚えずにはいられない・・・)
・男性同士であればほぼ普遍的であるのに女同士だと必ずしもそうとはいえない“友情”なるもの。
・俗に“嫌いも嫌いも好きのうち”と言われるものや、“男前は三日で飽きる・・・”とかいう、言い伝えの出所と根拠。
第二拾四章:一瞬躊躇する時。
・夜中に急に尿意をもよおした時。
(㊟もうあと一時間もしないうちに起きないといけない時間帯であったり、布団から出るという行為自体に勇気がいる真冬の季節だったりする場合は、起きて素直にトイレに行くべきか、或いはぐっと堪えて我慢すべきかの激しい葛藤があったりする・・・・)
・初詣の賽銭の金額。
・就寝二時間前に突如目の前に極上寿司が出現した時。
・新しい彼氏との初キスの際の舌を入れるタイミング。
・いいなと思っている人とのメールのやりとりをしている過程でのより有効的な“ハート”の絵文字の使いどころ。
・もうキレ時かなと・・・と思っている相手から、意外に琴線に触れる内容のメッセージをもらったりした場合の返答方法。
・正面に座る大好きな人の鼻の穴から見えなかったことにするには忍びない程くっきりと、その存在を主張しているとある物体を見付けてしまった時。
・同じ部署で勤務している自分と丁度、干支一周分の歳が離れている後輩男子に対し、不覚にも恋心を抱いていると自覚した後の自分の立ち位置。
(㊟しかも、その年下男子が、ごくごくありふれた日常会話の中で、ともすれば、“○○さんの事大好きです・・・”とか、こっちが休日の日に慌てふためきながら携帯に電話をかけてきたかと思うと開口一番“今、どこですか・・・?”などという、解釈に困る様な意味深長且つ曖昧な発言を口にされた日には、正直、その心境は混乱の極みだったりで、このまま気持ちを封印し、これ迄通り、“頼りになる先輩”でいた方がいいのか、或いは、仮に失敗しようものなら、砂上の桜閣の如く一瞬でその“先輩”の肩書ですら失うことになるるやもしれない危険を冒してまでも自身の思いを遂げるべきなのか・・・判断に迷う事象の一つ・・・)
第弐拾五章:年齢を感じる時。
・朝、髪をセットしようと鏡の前で何気に髪を持ち上げたその場所に根本から毛先まで完全な状態の白髪を見付けた時。
・徹夜はおろか、日付を跨ぐ時間帯に起きている日数が極端に減ってきている現実に気付いた時。
・久々に思い切り身体を動かし、少し前までは、翌日には感じていた筋肉痛が明後日以降でないと感じなくなってきている現象に気付いた時。
・熱さ寒さ及び微妙な気候の変化に妙に敏感になっている自分がいた時。
・仕事中に仕事そっちのけで、私語全開で盛り上がっている年若のスタッフを横目に、“最近の若い子は仕事を何やと思っているんやろ・・・?”とかいう、一昔前の自分が年長の先輩達に言われて嫌だった台詞を人知れず吐いていた自分にはたと気付いた時。
・私服を選ぶ際の基準が、流行とかファッション性ではなく、機能性並びに如何に経済的か否かという点に重きを置いて選択する傾向にありつつある先般の自身の行動に気付いた時。
・歌番組に出演しているアーティストの大半の顔と名前が一致しないだけでなく、下手をすれば楽曲の名前なのかアーティストの名前なのかの区別さえアヤしかったりする時。
・嘗ては“憧れのお兄さん”だった高校球児が今はすっかり自分の息子といえる存在になってしまっている現実に改めて気付いた時。
・昔好きだった野球選手がいつの間にか選手ではなく、監督やコーチといった指導者側の立場になっている光景を目にした時。
・いつしか、“演歌”がとても耳馴染みがよくなっていることに気付いた時。
・大好物がカレーや豚カツといった“ガッツリ系”から、煮魚やお漬し・・・といった嘗てはあまり好きではなかった“あっさり系”へと嗜好が変遷している事実に気付いた時。
第弐拾六章:時間が経過するのがやたらと遅いと感じる時。
・好きな相手からの連絡を待っている時。
(㊟付き合い当初が最もその傾向が顕著であると思われる・・・)
・強烈な空腹時の折のカップ麺にお湯を注いでから出来上がる迄の待ち時間。
・サウナに入っている時の砂時計の砂が落ちきる迄の数分間。
・月末月初の金融機関や暦の上での休日の日に訪れた携帯ショップでの自分の番号札が呼ばれる迄の待ち時間。
・待ち合わせに遅れてくる人物を待つ間の待ち時間。
・病院の待合室などで偶然、近所で話好きと評判のおばさんと隣り合ってしまった時。
・出勤時刻が刻一刻と迫っているのに、設定時間通りに終わらない我が家の洗濯機の終了を告げるブザーが鳴るのを待っている間。
・ただ淡々と資料を読み上げ、それ以外何の解説も説明もない人物が講師を務めているセミナー。
第弐拾七章:心が痛む時。
・何の罪もない人々に見舞われる不条理な現実。
・まだ年端もいかぬ少女が、似合わないメイクや派手な服装をして、めいいっぱい“大人ぶっている”光景を目にした時。
・自然豊かな山道に大量の日常ゴミが雑然と廃棄されている光景を目にした時。
・お腹が膨らみ、乳房が張っている野良猫や野良犬を目にした時。
・昔、好きだったカッコいい役者さんが、バラエティ番組で女装をしている姿を見た時。
・久々に再会した嘗ては憧れだった男性の頭部が結構寂しい感じになっているのを目にした時。
第弐拾八章:これって私だけ・・・?とお思う事あれこれ・・・。
・ウォータープルーフのマスカラを落とすのに専用のオイルなる存在があるのを知らず、力まかせにひたすら自力洗顔のみで落とそうと四苦八苦した結果、貴重な睫毛を相当数犠牲にした経験がある。
・“マツエク”がとことん性に合わない。
(㊟“がさつ”が服を着て歩いていると言われて久しい自身にとっては、“瞼付近を優しく撫でるように洗う・・・”とかいう繊細な洗顔方法ははなから無理な芸当だったりするわけで・・・)
・カタカナに弱い。
・神仏など一切信じず、この世に怖いものなど何一つ存在しない・・・と思われがちだが、実は案外、“夜に爪を切ったら親の死に目に会えない・・・”だとか、新品の靴をおろす時は、敢えて爪先を踏んでもらったりして、少し汚してから履く・・・“といった”迷信“と呼ばれる類のものを信じていたり、以前、この恰好でこの道を通った時は成功した・・・等の”験担ぎ“を結構な頻度で実施していたりする。
・“○○が出来ないと幸せになれない・・・とか、“○○が出来れば、絶対にうまくいくはず・・・とかいう形で、自身に無駄に負荷をかけることが嫌いでない。
・“女神”は美人の特権なのか?と腹ただしい気持ちでいる。
・昔付き合っていた恋人の前に、その恋人より条件が良い新しい恋人とイチャイチャしている自分達と出くわす・・・とかいう確率的にはゼロに等しいと思われる“偶然の出来事”を妄想したりすることがままある。
・恋多き女を口ではフシダラと言いつも、実は内心憧れの気持ちも無きにしも非ずだったりする。
・たとえ、それが“じゃんけん”や“腕相撲”といったお遊び程度のものであっても、勝負と名のつくものであれば、貪欲に勝ちに拘り、負ける・・・という行為を潔くしない。
・トイレで用を足した後、その“成果物”の有様を確認してしまう。
(㊟“生みの苦しみ”に要する時間が長ければ長いほど、どんなものが出たのだろう・・・?と興味を覚えてしまう・・・)
・“可愛い”とか“キレイ”という褒め文句より“デキる女”と言われる方が心地良い。
・地元民であれば、殆どの人が“サカホンセン”と読むであろう有料道路の料金所の名称を“サカモト線”と読み、世間の大半の人が“ナガノ県”と読むであろう都道府県名を“チョウノ県”と読んでしまう。
・何をどう頑張ってもアイラインが上手く引けたためしがない。
・“レギンス”を“股引き”と言い、“ミュール”を“つっかけ”と言い、半径数メートルの周囲の人間を凍り付かせた経験がある。
・彼氏とのデートより、”日本シリーズ”のTV観戦を優先してしまう。
・世間一般的女子的には勿論、意外に男性でもダメな人がゴキブリに対し、全く怯まないばかりか、自ら進んで殲滅行動を取ることが可能。
・世間で流行っているものを敢えて避ける。
(㊟例えば、普段持つバックなども誰もが知っている超有名ブランドのものではなく、“知る人ぞ知る”的な、どこか通っぽい印象があるブランドのものを選択したり、話題のドラマやベストセラーと言われている本等に目をくれなかったりすることが多々あったりするのは事実ではあるが、これらの諸行動は決して世間様に背を向ける外道者の立ち位置を取っているつもりは毛頭もなく、あくまでも自らの個性を第一にすることを信条にしている・・・という点だけはお伝えしておきたいく・・・)
・敢えて“禁忌”にチャレンジしたい。
・無駄に窮屈且つ毎階律儀に停まる“鈍行”ばりのエレベーターに乗るくらいなら、少々の階数であれば階段を駆け上がる方を選ぶ。
・普通のセパレートタイプのものは勿論、“ビキニ”なんてのはどう足掻いたところで死んでも無理だが、“競泳用”であれば何とか着こなせる気がしないでもない。
・某丼もの屋さんの“並盛”では到底満腹にはならない。
・贔屓チームのスタメンはすらすら言えても、同年代の女子なら大抵は知っているらしい・・・巷で人気のブランド名は殆ど言えない。
・“アロマ”や“インテリア”といった年代問わず概ね女子が好みそうなジャンルには基本興味がない。
・ファッション雑誌を読むくらいならスポーツ新聞を読みたい。
・活字好きのくせに、色んなものに付属している“取扱説明書”には殆ど目を通すことがない。
(㊟しかしながら、往々にして、取り立てて違和感や不具合を感じることなく普通にその商品が使えていたりするのが不思議の一つ・・・)
・見栄えがそこそこの男子二人が仲良さげにつるんでいたりするのを見ると、“この二人ってもしや・・・?”などとあらぬ妄想を抱いてしまう。
・行列が嫌い。
(㊟仮に以前から気になっていたお店であったとしても、視界の端に人の列が入るや否や、迷うことなく回れ右をするのが定石)
・神仏に祈りを捧げる際、畏れ多くも、“○○と○○を我慢するので、願いを叶えて下さい・・・”といった交換条件付で発願する。
第二拾九章:密かに夜、枕を涙で濡らしそうになる時。
・如何に“神様”とされているお客様という存在であっても、赤の他人には違いない人から不条理な罵詈雑言をこれでもかというくらいあびせられてしまった日の夜。
・ついさっき別れてきたばかりの恋人のメモリーを消す瞬間。
・いつもは快調なはずのお腹がどうにも調子が悪く、確かな便意を感じるものの、出そうで出ない場合や、その逆の、出るものが出過ぎて眠たいのに便器からなかなか離れらない時。
・傍から見れば、デキているのではと勘繰りされるくらい親密に見えるらしいのに、実は毎回、正真正銘の“誤解”に過ぎなかったことがままある自身の冴えない人生を振り返った時。
第弐三拾章:尊敬する人・物。
・寒風吹きさらす真冬に、ミニスカートで生脚で歩く女のコ達。
・絵心がある人。
・手先が器用な人。
・差別しない人。
・如何なる状況下に於いてもテンパることなく常に冷静でいられる人。
・他人の悪口を絶対言わない人。
・他人の長所を見付けられる人。
・他人を妬まない人。
・適度に謙虚な人。
・いつも笑顔でいられる人。
・本心は兎も角、表面上では絶対に好き嫌いを出さない人。
・然り気なく周囲に気を使える人。
・どんなにきつく叱られても罵られても決して折れない強心臓を持っている人。
・明らかに台本通りの展開であろうに、さも驚愕の展開・・・と言わんばかりに振る舞える薄型TVの向こう側の方々。
・野球場で左右上下見渡す限り、“真っ赤”な集団・・・という完全敵地な条件をもろともせず、堂々と“橙色”のものを身に着け、周囲の冷たい視線に一切頓着することなく声を大にして応援に勤しんでいるだけでもすごいのに、突如飛んできた“金満球団の応援なんかしやがって~!!”とかいう野次に対しても全く怯むことなく“五月蠅い!悔しかったら金使ってみぃ、この貧乏球団が・・・!”と、轟然と言い返していた“怖いもの知らず”の我が母親。
・我が家の引っ越しと共に遠路はるばる連れてこられ、且つ一般的な耐用年数を遥かに超えているにも関わらず健気に働く我が家の家電の数々・・・並びに、使用者が転倒する度にさんざん傷付けられているにも関らず毎日しっかり走ってくれる原動機付自転車。
第参拾壱章:増えて嬉しくないもの。
・体重。
・馬齢。
・脂肪、シミ、しわ、白髪。
・財布の中のレシート。
・上司の小言。
・友人の彼氏や旦那自慢。
・政府が毎年みたいに発行する赤字国債。
・年度末にやたらとあちこちで見かける公共工事。
・使いみちが殆どなさそうな新郎新婦の写真やイラストが印刷された引き出物。
・自分自身の不平、不満。
・運動した日の夜に必ずお世話になる湿布の数。
・溜まった洗濯物。
・フラれた男の数。
第参拾弐章:減って悲しいもの。
・体力。
・気力。
・記憶力。
・銀行口座の残高。
・未婚の同性の友人。
・新陳代謝機能。
・携帯のアドレスのメモリー。
・合コンや友人の紹介といった“艶っぽい話”。
・友人や後輩達からの信頼感。
・昔はそこら辺で溢れていた義理や人情。
・旧き良き思い出。
・気骨ある政治家。
第参拾参章:アタリそうでアタらないもの。
・宝くじ。
・駅前の駐輪場の抽選。
・年末恒例の商店街の福引。
・イイ男。
・良縁。
・バッティングセンターのボール。
・ドラマの様な偶然且つ衝撃的な出会い。
第参拾四章:うんざりするもの。
・関西出身で野球好きと告げると、したり顔で即、“トラ好き”と決めてかかる安直過ぎる人達。
・話下手な人がする講演。
・器の小さい男子。
・セコイ男子。
・初対面で聞いてもいないのに自らの生い立ちや将来の夢などを一人でアツく語る男子。
・自身も含め女子にありがちな“欠席裁判”。
・雨風にとても弱い地元の単線路線。
・ゲリラ豪雨雨とか、季節外れの大雪とか、確実に仕組みに異常をきたしていると思われる近年の天候。
・有名人のクスリ絡みの事件。
・毎年、失敗と言われながらも、独自の補強策を継続し続けている某伝統球団の経営姿勢。
第参拾五章:思わずゾっとする事。
・いつ、何時、どういう目的で使用したのかの記憶も曖昧な、俗に“忘れた頃”と言われる時期に次々届くカード会社の明細。
・親や上司の嘗て一度も耳にしたことがないような“猫撫で声”。
・鏡に映った自分の裸体。
・いつもの散歩道で自分の目の前を悠然と横切る“蛇”や“百足”の姿を見た時。
・宴席で興に乗りまくった普段からそりが合わず、何かと意見が衝突することが多かった上司が、ビンビンにビブラードなどを聞かせながらカラオケを熱唱する光景を目の当たりにしにした時。
・霊感が強いと自負する知人の口から“ここ、何だか気持ち悪い・・・”という呟きが耳に入った時。
・真夏のとびきり暑い日の夜に目にすることが多い、やたらとギラついた羽を持つ小虫の大群。
(㊟翌朝、儚い命を終えたそれらの死骸が、一瞬、汚れているのかと思わず二度見してしまいそうなくらい堆く玄関先などに横死している光景もまた然り・・・)
・何かしらの力が働いているとしか思えない、狙いすましたかの如く繁忙日と呼ばれる日の全てにきっちりアサインされている自身のシフトを見た時。
・イケてない男子のイケてない口説き文句を謦咳に触れるほどの至近距離で聞かされた時。
・連休明けに出勤した社用PCのメールBOXに未読メールがごまんと溜まっている実態を目にした時。
第参拾六章:後悔する時。
・確実に重量が増えるだろうなと理解しつつも夜食を食べてしまった翌朝、恐る恐る乗った体重計の数値が憎らしいくらい自分の想像通りであった時。
・天気予報では確実に雨となっていながらも、現時点では降っていないという状況下で、荷物になるのが嫌で傘を持たずに出発したその矢先、予報通りにしっかり雨が降り出した瞬間。
・翌朝辛い・・・と理解しつつも、読みかけの本を途中で閉じることが出来ず、翌朝、まさしく元々は歌舞伎役者の“隈取り”からとられたことが語源とのその言い伝えが満更嘘ではないと思える程の“隈“が漏れなく出来ている・・・とかいう、まごうことなく睡眠不足の状態になってしまっていた時。
・ついカッとなり、相手の気持ちや立場を“忖度”することなくありのままの感情を掃出し、相手を傷付けてしまった時。
・何気なく購入したお菓子を美味しく全て食べ切った後に、その原産国がお隣の某大国であると知った時。
・他ならぬ自分自身が進む先に光はないと頭の中では十分理解しながらも、世間の“しがらみ”や一般常識的に、“許容範囲外”と思われる相手に対し、図らずも、尊敬とか憧れ・・・といったそれらとは明らかに一線を画した別の感情を抱いてしまっていることに気付いてしまった時。
(㊟ひとはそれを“恋”と呼びます・・・)
最後までお読み頂き、誠に有難うございました。”ワケあり女子の覚書き”如何でしたでしょうか?
中には、何これ・・・?感じ悪い・・・とご気分を害された方もおられたのではないかと思います。
そういった方にはこの場をお借りして深くお詫び申し上げます。
右も左もわからないまま、兎に角、一人でも多くの方に読んで頂きたい一心で投稿させて頂いた本作、気に入って頂けたなら猶更、面白かった・・・と思って下さる方がおられらとしたら、とても嬉しい限りです。
最後に、駄作にお付き合い頂けた、皆様に今一度厚く御礼申し上げます。
有難うございました!