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出発準備


ローナ「うぅっ・・!いいもん!お家帰るもん!」


作者「あ、はい。お気をつけて。」


ローナ「○○○ぁーー!○○○○ーー!○○○○ーー!作者がいじめるー!」


作者「ちょ!?その人たち未登場のキャラですから!?」


ローナ「うわぁぁぁん・・・・!」


作者「あ、帰ってった。」


 


 ー約束の日ー



 今日は野営地襲撃の時にクレアと話し合って決めた約束の日になった。


 え?昨日は何してたのかって?サティやフェル、ラウと一緒にのんびりだらだらしてたよ。


 そして、現在時刻は午前の8時だ。

 服装は前回と同様の黒と白のテキトーコーデである。


「早く帰ってきてね!」


「おう、出来るだけ早く帰るよ。ただ、もしかしたら日をまたぐかもしれん。」


「うん、わかった!」


(朝から元気だなラウは。)


 苦笑しながらそんなことを考えていたのだが、そろそろ時間なので出発しよう。


「んじゃまぁ、行ってくる。」


「行ってらっしゃい!おにーさん!」


「グル。」「ガウ!」


 気を取り直し、笑顔のラウといつも通りのサティ、フェルに見送られながら俺は捜索隊野営地へと転移する。


 ちなみにこれは先日、俺が街に行くことをラウに伝えた時のことなのだが


『ちょっと街に行ってくる。』


『ふーん、気をつけてね。』


『なぁ、ラウも『行かない。』』


『いや、俺最後まで言ってな『行かないって言ってるの。』』


『すまん。』


『うん。』


 即答どころか最後まで言わせてくれないくらい素早い返答をいただきました。もうね、取りつく島もなかったね。真顔で言われたよ。


 それにしても、この世界の人たちはいったいラウに何をしたんだ?場合によっては俺もこの世界の人たちのことを嫌いになる自信がある。



 そんな事を考えながら俺は野営地に着くとその近くにいた兵士の人に声をかけた。


「あのー、すみません。私はシミズと申す者ですがクレアさんはいらっしゃいますでしょうか?」


 いきなり現れた俺に驚きながらも兵士は反応する。


「っ!こ、これは【深淵の狩人】様!お待ちしておりました!どうぞ、こちらです!」


 おいこら、ちょっと待て。なんで本名教えてるのにその通り名なの?ねぇ、すごい恥ずかしいんだけど!?


 内心ものすごい羞恥心に襲われながらもポーカーフェイスをなんとか保ち、兵士の人について行くと見覚えのある人が通りかかった。


「あ、貴様は【深淵の狩人】!この前はよくも!」


「おはようございます。」


 あ、3番の人だ。つか、マジでやめろそれ。

 黒歴史をえぐられてるような気分になるし、ポーカーフェイス保つのに必死なんだよ!


「あ、貴様!無視するんじゃない!」


(挨拶したじゃん・・・うん、挨拶したからいいや。)


 そのまま気にすることなく兵士の後ろを歩くがどうにも周りの視線が俺に突き刺さる。


「あれが–––」「若いな。」「はぁ・・・かっこいい・・・」「あれがっ!恋敵っ!」「バカか諦めろ。」


 猜疑心、好奇心、嫉妬、羨望、憧憬、など人によって様々だが少なからず好意的ではない人たちも居る。だが、それはどちらかというと俺そのものというよりも別の何かに関連しているようだ。


 そして、そこに冒険者の姿はなく、全て兵士のようだ。冒険者は全員帰ったのかな?まぁ、どうでもいいか。


 それにしても女性の兵士の割合が多い気がする。


 《主様、それは恐らくワイバーンに騎乗する兵士の大半が女性なのが理由かと。》


 え?そうなの?


 《はい、先日の襲撃の際に僭越(せんえつ)ながら(わたくし)も敵の観察を行っていたのですが、殆どの騎士が女性でした。ごく少数は男性でしたが。》


 へぇ、ワイバーンに重量制限とかあるのかな?


 《その辺りの理由は不明ですが、理由の一つとしてあり得るかもしれません。》


 なるほど、ありがとうシュティ。


 《光栄の極み。》


 うん、ちょっと言い回しがアレだけど素直に受け取ってくれるね。良いことだ。


 しかし、流石にこれだけ見られていると気になるものは気になるので前を歩く兵士の人に聞いてみる。


「あの、すみません。どうして俺はこんなに見られているんでしょうか?」


「へっ?あ、いえ、その、ふ、副団長殿が我々にも【深淵の狩人】様に関することをお話しになられたきゃら・・からです!」


 噛んだ・・この人噛んだよ・・・耳が真っ赤だ。あ、よく見たらこの人も女性兵士だ。

 気にしてなかったから気がつかなかった。


 まぁ、噛んだことを笑うのも失礼なので聞かなかったことにする。


「そうですか、ありがとうございます。」


「は、はい・・・」


 うーん・・・俯てしまった。俯いて歩くのは危ないので悪いけどこれは注意させてもらうか。


「あの、流石に俯いて歩くのは・・・」


「着きました。」


「あ、はい。」


 注意する前に着いちゃったよ。まぁ、仕方ないか。


「案内ありがとうございました。」


「は、はい・・・」


 笑顔でお礼を言い、テントの中にいるであろうクレアに声をかける。


「おはようございます、シミズです。クレアさんはいらっしゃいますでしょうか?」


 すると、中から人が出てきた。クレアだ。


「あら、いらっしゃい。さ、中に入って。」


 ふわり、と笑みを浮かべたクレアが俺を中に入るように催促する。


「失礼します。」


 勧められるがままに中に入る。


「相変わらず礼儀正しいわね。」


「そうですか?」


「ええ、そうよ。まるで軍人か貴族ね。」


「それは光栄ですね。でも、軍人の方がかっこいいですからできればそっちでお願いします。」


「嬉しいこと言ってくれるのね。」


「事実ですよ。」


 テントに入るとちょっとした雑談を交わす。


 そして、テントの中も前見た光景とまったく変わっていなかった。まぁ、前に見たといっても二日前だから当たり前といえば当たり前だが。


「さ、座って。飲み物入れるわ。」


「あ、お構いなく。」


 さらに前と同じでように席につく。


「簡単なものしか出せないけど。」


「ありがとうございます。」


 断ったのにカップに入った紅茶が出てきた・・・ちょっと待てよ?気がついたら紅茶が出てきたけど・・っていつの間にか机の上に謎の容器が置いてある。


 少しばかり興味をそそられたので聞いてみる。


「それはなんですか?」


「これの事?これは魔具だけど、それがどうかしたの?」


「あぁ、なるほど。」


 だめだ、まったくわからん。前回に言ったこと全く理解してないよこの人。いや、単純に魔具とかいう存在そのものが当たり前すぎるのか。

 こんな時は助っ人シュティさんの出番だな。


 というわけでシュティ、アレなに?


 《あれは保温効果を持つ携行型の保存容器のようです。そして、魔具とは魔術式を刻印する事で可能とされる魔法付与によって様々な効果が発揮される道具の事です。》


 なるほど、じゃああれは魔法道具とかそんな感じか。


 《左様です。》


 了解、ありがとう。流石ファンタジー世界だな。


 《主様、嬉しそうですね。》


 ん?あぁ、まぁな。こういう自分の世界になかった物を見るのはワクワクするからな。


 《左様ですか。》


 おう。


 そんなシュティとの脳内会話を切り上げてクレアとの会話に戻る。


「それで今日はいつ頃の出発になりますか?」


 紅茶を飲みながら聞くと


「それは撤収準備が完了し次第ね。」


 まだ時間がかかりそうな答えが帰ってきた。


「あ、じゃあ来るのちょっと早かったですか?」


「そんな事は気にしなくていいのよ?大事なお客様なんだから。」


「あはは、そう言っていただくと気が楽になりますね。」


 やばい、早くワイバーンに乗りたいっ・・・しかし、撤収準備が終わるまでは我慢か。


「そういえばあなたは貴族じゃないのよね?」


「え?まぁ、はい。」


「ならどうして家名を持ってるのかしら?」


 あぁー・・・ここはあれか、中世ヨーロッパとかその辺の時代なのか。それで妙に貴族かどうか聞いてくるんだな。


 まぁ、ここはテキトーに理由をでっち上げておけばいいか。


「かなり遠くから来たものでして、私の故郷では皆、自分たちの(せい)を持っていたので・・・」


「そうなの?」


「ええ。」


 俺がそう言うと、彼女は考え込む仕草をする。


 嘘は言ってないぞ。たしかに異世界(とおく)から来たし、みんな自分の名字を持っていた。


「・・・そんなの聞いたことないけど。」


「?、なにかおっしゃいましたか?」


「いいえ、なんでもないわ。」


 クレアが何か呟いたが、俺には聞こえない音量だった。まぁ、別に気にしなくて良さようだ。


 沈黙が辺りを支配する。


(何か話さなきゃだめか・・・?)


 とりあえず紅茶を飲みながらそんなことを考えていると、クレアが口を開いた。


「ねぇ、あなたはあの森から出る気はないの?」

「ないです。」


「即答ね・・・」


「はい。今までも、そしてこれからもあの森を出る気はありませんよ。」


「そう。」


『森から出て行かない。』、とラウとの約束だしな。俺自身、そのつもりは一切ない。

 それに街に行きたければ空を飛ぶか、転移を使えばいいだけだ。


「あ、そうそう。街といえばあなた方の領主様はどのような方なんでしょうか?」


 ふと思ったのだが、今から挨拶しに行く相手の評判くらいは聞いておきたい。


「優しい領主様よ。民衆のことをちゃんと考えてくれるし、気さくで滅多に怒らない。それにとても強いわ。」


「へぇ、そうなんですか。」


 なかなか好印象な人のようだ。

 ただ、それって怒らせたらやばいタイプの人だよね。普段から怒らない人ってキレると最初からブチ切れする人が多いし。


 《主様がそれを言いますか・・・》


 なにか言ったか?


 《失言でした。お忘れ下さい。》


 珍しくシュティが口を挟んできたが、俺がブチ切れたのって・・・あっ、うん、ごめん。


 そんな事をしているとクレアから声をかけられた。


「どうしたの?ぼー、っとしてたけど大丈夫?」


「あ、いえ、なんでもありません。」


「そう?体調が悪いなら軍医に診てもらえるわよ?」


 綺麗なお姉さんに心配してもらえるのはすごく嬉しいがそんなんじゃないんです。自業自得なんです、ほんとすみません。


「お気遣いなく、そのお心だけで充分です。」


「本当に貴族じゃないのか疑わしくなってきたわね。」


 そんな事を笑いながら言う彼女に俺は


(むしろ日本人が丁寧すぎるだけなんです・・・なんか、すみません。)


 どうしたものかとすこし困っていた。


 しかし、そうこうしている内に


「失礼します!各隊出発準備完了しました!残るは副団長殿のテントのみであります!」


 テントの外から準備完了の報告が入った。


「・・わかったわ。それじゃあ、行きましょうタケシ君。」


 彼女が何故かすこしムッ、としたように見えたが気のせいだろう。


「え?あ、はい。あと、呼び捨てでも構いませんよ?」


「あら、いいの?なら、そうさせてもらうわ。」


 いつの間にか名前呼びになっているがやっぱこっちの方がいいな。

 あの恥ずかしいあだ名は嫌だ。ただ、君付けは『あの人』を連想させるのでやめてほしい。どことなく雰囲気が似てるからなおさらだ。


 席を立ち、少し機嫌が良くなったらしい彼女を追いかけるようにして俺も席を立つ。


 そして、垂れ幕を出ると


「あ、さっきはどうも。」


「は、はいっ!」


 報告に来た兵士はさっき俺を案内してくれた人だった。俺を見るなり緊張したのか姿勢がさらに硬くなる。


「タケシ、この子のこと知ってるの?」


 クレアが意外そうな顔で聞いてくる。


「先ほどここまで案内してくださった方です。」


「あぁ、そうなの。私に言ってくれれば迎えに行ったのに・・・」


 また少しばかり不機嫌になってしまった。なんでだ・・・あと、どうして俺に対してそんな高待遇なの?指揮官直々の案内とか普通ならないよね?


「えっと・・【深淵の狩人】様をお待たせするわけにもいきませんでしたので!」


「そう。ならいいわ、下がって。」


「はっ!」


 そうして、俺たちが居たテントの回収作業が始まったが、またしても不機嫌なご様子の彼女は黙ったままだ。


「あはは・・・そういえば、部下の方々の名前や顔って全部覚えてるんですか?」


 なんとかして雰囲気を変えるために話を振る。


「・・ちゃんと覚えてるわよ。ちなみにさっきの子は私の副官よ。」


 俺の思考が凍りつく。


「え、マジで。」


「え?」


 俺の発言にクレアが驚いた表情で振り向く。


 あ、やべ。びっくりし過ぎて素が出ちゃった。

 俺が一度撃墜した人を案内に使ってしまったというのだ。そりゃあ、びっくりするだろ。


 それであの人さっき噛んじゃったのか・・・うん、自分を撃墜した張本人を案内するとかどんな罰ゲームだ。緊張するのも無理はないな。


 それはともかく


「あ、いえ、それは本当ですか?」


「ええ、本当よ。」


 一応は取り繕ったが、はたして意味はあるのだろうか・・・クスッ、と笑ったので多分ないと思うが。


「あなた、素は違う口調なのね。」


「あはは、お恥ずかしい・・・」


 oh・・・やっぱり意味なかったよ・・・


「私はそっちの方が好きよ?」


 少しいたずらっぽい笑みを浮かべながら言うクレア。


「ありがとうございます。」


 もうやめてっ!タケシのライフはもうゼロよ!


 ポーカーフェイスを駆使して笑顔で礼を言っているが、内心は羞恥心でいっぱいである。


 俺がそのまま黙っていると彼女はこう提案した。


「私と話す時はそっちで話してくれないかしら?その方があなたも楽でしょ?」


「・・・まぁ、そうかもしれませんが、今は敬語をやめることは出来ませんね。」


「どうしてかしら?」


「さぁ?どうしてでしょうね?」


 笑みを浮かべ、肩をすくめながら言う俺に彼女は


「・・そう。」


 少し申し訳なさそうな顔をしたあと、たった一言そう返しただけだった。



 そして、街に向かうための準備が全て完了した。


「タケシ、あなたはこっちよ。」


「わかりました。」


 クレアに案内されたのは彼女が乗るワイバーンのところだった。


「この子に乗っていいんですか?」


「ええ、私と一緒だけどね。」


 やっぱりか・・・まぁ、後ろに乗るだけなら別に問題ないだろう。それよりもワイバーンに乗ることの方が大事だ。

 そして、乗ることになった彼女のワイバーンにも挨拶する。


「一昨日ぶりだな、元気してたかー?」


「ギュウ♪」


「おお、そうか。というか、ドラゴンが懐くとこんな感じなんだな。」


 頭を俺の頰に擦りつけてくるワイバーンに苦笑しながら、首を撫でてやると


「ギュウー・・・」


 リラックスした声を出し始めた。

 え、なにこのかわいい生き物・・・俺もワイバーン欲しくなってきた。


「・・どうしてよ・・・」


「?、どうかしましたか・・・」


 俺がワイバーンと触れ合いながら和んでいると、クレアが後ろで何か呟いたので振り返ってみる。すると、彼女は頭を片手でおさえながら落ち込んでいた。


「えっと、どうしました・・?」


 俺が声をかけると顔をあげてこちらを真っ直ぐに見据え


「ねぇ、どうしたらそれほどすぐに懐かれるのかしら?」


 ガシッ、と両肩を掴まれ、真剣な顔で聞かれた。


「どうしたら、と言われましても・・私はいつものように接しているだけでして・・・」


「そうやって普通に接するのが難しいから聞いてるのだけど。」


「そう言われましても・・・」


 彼女の目にはどことなく羨ましさのようなものが見えた。


 んー、どうやってと聞かれても撫でまくってたら大体は懐くしなぁ・・・あ、近くのが難しいのか?だとしたら方法は一つしかないが・・・


 俺の中にあるやり方は一つしかないのでとりあえずそれを提示してみることにした。


「強いて言うならば、笑顔で接することですかね?」


「笑顔?」


 いまいちピンときていなさそうな表情で聞き返すクレアに俺は肯定する。


「はい、笑顔です。自分自身が楽しみながら接するとそれはちゃんと相手の子にも伝わります。すると、私もその子も自然と笑顔になれますし、相手の子もいい気分で私に接してくれます。だから、動物と接する時は楽しみながら笑顔でいるとすぐに仲良くなれますよ。」


『な?』とワイバーンに語りかけると、


「ギュウ♪」


 俺の頰に頭を擦り付けながら返事をした。擦れてちょっと痛いが問題ない。

 多分、この子は俺の言葉の意味がわかっていないと思うが・・まぁ、それでもいいか。


 なんで理解していないと思ったかったって?

 俺が聞くとこの子速攻で返事したし、返事するまでずっと頭擦りつけてきてたから多分話聞いてなかったはずだからだ。


 すると、その様子を見たクレアは深く納得した様子で


「なるほど・・・こう、かしら?」


 ものすごくぎこちない強張った笑みを浮かべながらワイバーンに近づいていく。


 え、いやあの、それ全くわかってませんよ?


「・・・ギャウ。」


「えっ・・・?」


 案の定、見事にそっぽを向かれた。そりゃそうだろう、誰でも作り笑いとわかる表情で近づいたらそうなる。それに動物は繊細だし、ワイバーンもそれなりに知能が高いようなので、より簡単に見抜くだろう。

 ワイバーンの知能が高い、というのは前にラウからドラゴンと龍の違いについて聞いた時にわかっている。


「・・・・こんな仕打ちはないわよ・・・」


 結構気落ちしている彼女に追い打ちをかけるのもどうかと思ったのでフォローはいれておく。


「今のは流石にぎこちなかったですが、ちゃんとこの子との時間を作って一緒に過ごしてあげればわかってくれますよ。」


「・・・そうかしら?」


「はい、今までだって背に乗せてくれていたんですよね?なら、この子だってあなたの事が嫌いなわけじゃないと思いますよ。」


「・・ありがとう。そうよね、今までだって大丈夫だったんだからこれからもっと仲良くなればいいのよね。」


 良かった・・なんとか元気を取り戻したみたいだ。


「これからもよろしくお願いね。」


「・・ギャウ。」


 そう言いながらふわり、と笑みを浮かべ、自然な動作でワイバーンを撫でる彼女。

 それに彼女のワイバーンも応えた。


「うん、それが一番ですよ。」


「?、どうかしたの?」


「いえいえ、なんでもありません。」


 俺はその微笑ましい光景を穏やかな気持ちでそれを見守っていた。


(それにしても、ワイバーンと麗人の騎士って絵になるな・・・)


 少し、余計なことを考えながら。




作者「ローナさん泣きながら帰っちゃったし、話が進まない・・・」


隊長「居なくなったと言うことは?」


作者「まだですよ?」


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