プロローグ
拙くはありますがどうか生暖かい目で見てやって下さいませ_(꒪ཀ꒪」∠)_
此処は何もない空間。
真っ白で何処までも続くただただ広い空間
もし此処にライトノベルを好む者が居れば
この空間を見て誰もがこう言うであろう。
『神の住む場所』と
そして、其処には1人の女性が居た。
彼女は女神である。
純白の髪を足元まで伸ばし
女性ならば誰もが羨む最高のプロポーション。
服装は絵画で描かれる様な薄い布地を巻いただけのもの。
黄金比率の完璧な顔立ちに雪のように白い肌。
瞳の色は何もかもを見通しているかの様な黄金。
もはやそれは芸術の域に達する美貌であった。
ただ、その容姿に反して彼女の顔色は優れなかった。
果たして何を憂いているのだろうか。
世界の行く末か はたまた 人類などの未来か。
それとも、人には想像もつかないナニカなのか。
そんな美しくも悩める女神が一言呟く。
「暇ですね・・・」
恐ろしい程に俗的な理由だった。
「後継の者も巣立ちましたし、やる事がありません。何か良い暇の潰し方はないものでしょうか?」
そんな事を口にしながら彼女は真剣に悩んでいる。
神といえば寿命という概念がない様にも思える、確かに悠久の時を過ごすには死活問題なのだろう。
ただ、それでもその光景を見た者はこう思ってしまうだろう。
『神がそれでいいのか・・・』
そうしている内に彼女はパッ、と顔を上げる。
まるで名案が浮かんだとでもいう様な表情をしていた。
「別に私1人で過ごす事もないじゃないですか!死した魂をこちらに呼んで一緒にお茶会でも開きましょう!」
そしてすぐさまテーブルと2つの椅子を出し、紅茶とクッキーをテーブルの上に出現させる。
そして、彼女は新しい玩具を見つけた子供の様にキラキラとした表情で呼び出す魂の選別に入った。
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あれからどれ位の時間が経っただろうか。
死した様々な人間の魂を呼び出しお茶をするという事を始めてかなりの人数と対話した彼女だったが。
「退屈です。皆さん同じ様な事しか言わないじゃないですか!何なんですかあれ!
来世は幸福にしろだの
力を持って転生させろだの
崇める事しかせずに話を聞いてくれなかったり
失礼な人に限ってはヤらせろとか不敬にも程があります!
誰一人としてまともに相手してくれません!」
そうは言っても仕方のない事だろう。
人間とはそういう生き物なのだ。
力や富に名声など自身が持ち得ないモノを望む。
良くも悪くも欲望に忠実なのだ。
まして、それが叶う可能性があるのならばなおの事。
ぷんぷんと怒っていた彼女は
「次で最後にしましょう。」
ため息をつきながらも失望の色と少しの期待を胸に次に呼び出す魂(犠牲者)を選び出すのだった。
その、最後と決めて呼び出した者によって
彼女の今後を大きく変える事になるとも知らずに。
御指摘頂いた読点に関する修正を致しました。
(2017/12/8 21:50)
一部修正を行いました。
(2017/12/19 11:52)
一部修正を行いました。
(2017/12/28 9:19)