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大橋先生

 話は今朝に遡る――――


 昇降口前の花壇に、園芸部の鈴子部長、大空三咲、神崎詩織、桜木翔太の4人に加え、サキがいた。

 

 5人は花壇の修復作業に取り組んでいた。


「神崎さんを非常階段に呼び出したときには、ウチ本当は剛史のこと諦めていたのよ」


 スコップで穴を埋めながらサキが独白を始める。


「あれは音楽の授業のときだった。アルトリコーダーのグループ練習でボーとしていたら大橋先生がふらっと寄ってきたの。ウチを注意しに来たのかと思ったら、先生もウチの隣でボーとしはじめたのよ。なんか波長が合うというのかな…… それ以来休み時間とかに話をするようになって。それで剛史にフラれて落ち込んでいるって相談しちゃったの…… って、そんな可哀想な子を見る目でウチを見ないでー!」


 園芸部の3人はハッとして視線を逸らした。


 サキは続ける。


「剛史には他に好きな子がいる。だからウチはフラれたって話をしたの。大橋先生はウチの悩みを本当に親身に聞いてくれたわ。それで先生からのアドバイスが……」


 そこまで言ったサキは口ごもった。


「大橋先生は何て言ったのだ?」


 鈴子部長が話の続きを催促するように口を挟んだ。


 サキはしばらくためらっていたが、重い口を開く。


「剛史の好きな子を全員消しちゃえばいいじゃんって……」


「えっ!?」


 サキの言葉に園芸部3人と翔太はもれなく絶句した。


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