凪と名付けられました。
『
王様が再婚してから1年。
待望の赤ちゃんが生まれました。
元気な男の子でした。
王太子が生まれ、国中が幸せな空気に包まれました。
凪と名付けられました
白雪姫は小さな小さな異母弟を優しく撫でました。
「わたしがあなたのお姉ちゃんだよ。白雪って言うの。よろしくね、凪!」
お妃様とて人間です。
お妃様はきちんと白雪姫を愛していますが、実の子の方に気持ちが傾きます。
「継母様ちょっときて!お庭に雪うさぎつくったの!」
「そうなの?ちょっと待ってね。今、凪を寝かせるから。」
「うさぎさんとけないうちにきてね…?」
「継母様まだ…?うさぎさんとけてきちゃったよ…」
「…あ、ごめんなさいね。よし、行きましょう。」
お妃様はいじわるをしているわけではありませんが、ついつい凪ばかり構ってしまいます。
白雪姫とて、いじわるではないことはわかっていますが、それでも悲しくなってきます。
しかし、凪が生まれたことでこうなったからと言って凪が嫌いなわけはなく、むしろブラコンと言ってもいいのでは?というくらい凪を可愛がりました。
』
「ぶらこんってなぁに?」
「弟が大好きってことさ。」
「そうなんだ。おうたいしさま幸せだね。」