白雪姫は考えました。その小さな頭で考えました。
『
たくさんの愛に包まれて、白雪姫がどんどん成長し、4歳の誕生日を迎えた1月後、
…お妃さまが病に倒れました。
健常な人なら低くても完治の可能性もある病でしたが、お妃さまは体が強くなく、
余命は半年もない
と診断されました。
白雪姫のいる王国には、王女が5歳になると婚約者との顔合わせと、婚約パーティーを行う風習がありました。
白雪のことが大好きなお妃さまは、どうしてもそのパーティーにだけは絶対に出たいと考えます。
しかし、お妃さまの体では余命を延ばすことも難しかったのです。
白雪姫は考えました。その小さな頭で考えました。
絵本に出てきた魔女さんならきっとお母様の病を治せる。と
白雪姫はこっそりお城を抜け出し、魔女さんがいると言われる森へと向かいました。
白雪姫はまだ4歳。森の道は辛く何度も転びました。ですが、お母様はもっと辛いはずだ。と、涙をこらえ、前へ前へと進んで行きました。
すると、目の前に大きなお屋敷が現れました。魔女の屋敷です。
白雪姫は屋敷に駆け寄り、ドアを開けます。
「だれかいませんか?まじょさんをしりませんか?」
返事がありません。
白雪姫は、今度こそ泣きたくなってきました。
「なんだい?こんな時間に。おや、お姫さまじゃないか…どうしたんだい?」
「お母様のおびょうきをなおしてほしいの。まじょさんはなおせますか?」
魔女さんは考えます。
「治せるかはわからないが、とりあえず城に行ってみよう。なんとかなるかもしれない。」
』
「お話に出てる魔女さんはもしかして魔女さん?」
「さあ、どうだろうねぇ。」