39/239
39 それぞれの、メアリー
「「痛い」」
痛烈なストレートを受けて仰け反っていた。
「おお第一側室」
「巨峰美少女」
それぞれのメアリー観。
身勝手過ぎるオスの匂いを嫌ったんだろう、もう一撃発射。
「な、なんだ」
全身を憤怒の塊にしたメアリーと洋次たちの距離は十メートル前後。変な食べ物で伸長しても右の拳の射程ではない。
「あたたた。メアリー風の魔法はほどほどに致せ」
「風? 魔法?」
そうだった。メアリーは幼生体でも風の精霊に好かれているエルフだ。風属性の魔法は得意ジャンルなんだな。




