亡くして、出会って
どうも!まだまだ初心者で至らない部分もあるかと思いますがどうぞ温かい心で最後まで読んでやってください。
空が燃えている。美しかった城は火に包まれ、たくさんの人で賑わっていた街は死体で溢れ、人々の笑い声は悲鳴に変わった。
「逃げてください姫!」
「裏口へ行ってください!ここは私達が食い止めます!」
「行け!ソフィア!」
侍女や兵士、そして父の声を背中に受け、ソフィア・ルナ・レ・テンペスタは城内を走る。肌を焦がす熱風や肉が焼ける吐き気を催す臭い、そして全てが壊れていく音に涙を滲ませて。
城の裏口から外に出る。その時、
ガラガラガラガラ
城の外壁の一部が崩れ、ソフィアの意識は闇に沈んだ。
「こりゃ派手にやられたなー」
城の周り、裏口あたりを見回しながら青年は呟いた。背中には使い込まれた一振りの剣を携えている。
「ん?」
崩れた瓦礫の隙間から白い布が見えた。足を止めて覗き込んでみるとその下には人がいる。しかも生きているようなのだが、助けようにも瓦礫は大きく、青年1人の力では持ち上がりそうもなかった。しかし瓦礫はいとも簡単に浮き上がる。しかし青年が持ち上げた訳ではない。青年が指を少し動かすと、どこからともなく風が吹いてきて瓦礫を持ち上げたのだ。
「こりゃ王女様じゃないか、この戦いでよく生きてたもんだ」
「ふぅ」
青年は城の裏口から少し離れた森の少し開けた場所に腰を下ろし、隣に王女を寝かせた。王女は全身に傷があったがかすり傷程度のもので、命に別状はないようだった。青年は軽く手当てをし、王女が目覚めるのを待った。
「ん……ここは?」
「目が覚めたか、王女様、ここは城から少し離れた森の中です」
「あなたは?……そうだ城…城は、町は、どうなっていましたか?人々は……」
「待て待てって、そんなにいっぺんに聞かなくてもちゃんと説明してやるよ、俺は……」
青年が言いかけたその時、森の茂みから一つの影が飛び出し、青年に襲いかかった。青年も素早く背中の剣を抜き、応戦する。
鋭い金属音が鳴り響き、青年の剣と襲撃者の短剣がぶつかり合う。その瞬間、青年は襲撃者の顔を見ることができた。
「女……?」
そう、襲撃者は女だった。しかもまだ少し幼さの残る顔立ちをしている。
「姫様!大丈夫ですか?私が今すぐこの変質者を殺します!」
「え、エリー?」
「おいおい、いきなり殺すなんてとんだ挨拶だな」
「黙れこの変質者!」
少女は二本の短剣を巧みに操り、青年に襲いかかる。
「まったく、ちょっと大人しくしててもらうぞ」
青年は剣で少女の短剣の一本を弾き、少女の足を取る。少女はバランスを崩しながらも残った短剣を青年に投げるがあっさりかわされ、丸腰になったところで首筋に剣を突き立てられた。
「お前何者だ?」
「お前には関係ない!もし姫様に何かしていたらただじゃおかないからな!」
「俺の質問に答えろ、これ以上騒いだらその首はねるぞ」
青年は少女の首に剣を押し当てる。
「ま、待ってください、その娘は私の侍女です」
「侍女?こんな凶暴なやつが?」
青年は剣を鞘に戻し、少女は王女と青年の間に割って入る。
「凶暴とは何だ、侍女たるものいついかなる時も姫様を守るのが役目、これくらいできて当然だ」
少女は胸を張って言う。
「侍女ってのは姫様の身の回りの世話をするモンかと思ってたけどな」
「ふん、いつもお側にいるからこそ姫様の命を守るための技術も身につけている」
「命を助けていただいたのに、無礼をお詫びします。私はソフィア・ルナ・レ・テンペスタ、風の国第三王女です。そしてこの娘はエリー・マーズ、私の侍女の1人です」
「どうも」
確かに服はあちこち破れたり、焼け焦げていたりしているが、王家の侍女の服を着ていたし、短剣も王家の紋章が入っていた。
エリーと呼ばれた少女はふてぶてしく青年に挨拶する。
「これはどうもごていねいに、俺はメルク・ハインラインだ」
「姫様、本当に何もされてないですか?この男がもし…」
「だから何もしてねえって、それよりここに長くいるのはまずい、俺としては一刻も早くここから離れたいんだが?」
「それはどういうことですか?」
「お前らも知ってる通り、ここ風の国は隣国である火の国の攻撃に遭って、壊滅した」
「かい……めつ?」
「街は燃やされ、国民のほとんどが死んだ。お前の親父のノア・デューク・テンペスタ国王も、な」
「そんな事が信じられるわけがないだろう!国王は…国最強と言われた風使いなんだぞ?」
「逆に、国が滅んだというこの状況で生きていると考える方が不自然じゃないか?」
「国が……そ、そんな事を姫様に受け入れろと?」
「残念ながら受け入れてもらうしかない。そして国を滅ぼした火の国が次にすることは?」
「王族の…抹殺」
ソフィアが喉の奥から絞り出したような声で言う。
「そうだ。それで王女様、あんたの死体がないことに気付いた火の国はあんたを探し出して殺そうとする」
ソフィアとエリーは声も出すことができず、絶望の表情を浮かべた。
「だが、王女様が生き残る可能性のある唯一の道がある。それは湖の国に行くことだ」
「確かに湖の国は自由国家で大国だから火の国も手出し出来ないだろうけど……」
「だから火の国の兵隊が探しに来る前になるべくここから離れたいんだよ、わかったら早く出発するぞ」
「そう……ですね、早く出発しましょう」
「待ってください姫様、私はまだこの男が信用できません」
エリーはメルクの方に向き直り、
「おい、確かメルクとかいったな?お前は何者だ?お前の言うことは本当に信用出来るのか?お前が火の国の手先だということも考えられなくは……」
この言葉にメルクはため息をつき、うんざりしたような声で
「ったく、じゃあ俺が信用に足る証拠を出せばいいんだな?」
「まあ、そうだけど」
エリーはまだ懐疑の眼差しを向けたままだった。
「じゃあ、後悔するなよ?」
メルクはそう言い、ニヤリと笑うと指を少し動かした。瓦礫を持ち上げた時の様に。
「きゃあっ」
するとどこからか風が吹いてきて、エリーのスカートを巻き上げた。
……白だった。
「な、何をするんだこの変態!」
エリーはスカートを押さえながら顔を真っ赤にして叫ぶ。
「何って…あなたの言う通り証拠を見せたまでたが?これで俺が風の国の人間だって分かっただろ?」
「それはそうだけど……姫様!やっぱりこいつは危険です!」
「ま、まあまあエリー、落ち着いて」
「お前は下着見られたくらいで騒ぐな、減るもんじゃなし。まあそれはそうとしてとにかく早く動こう、質問には歩きながら答える」
「それで、具体的にはこれからどうするんですか?」
「森を抜けた所に村がある。そこで当面の準備をする。服も買わなきゃいけないしな、ソフィアの白いドレスは目立ち過ぎるし、エリーのエロい侍女服も変えないといけないだろ」
「え、エロいって…というか!何さらっと姫様を名前で呼んでるんだ!」
「当たり前だろ、これから俺たち、特にソフィアは正体を隠して旅をしなきゃいけないんだ、姫様なんて呼んだら丸わかりじゃないか、だからエリーも名前で呼べ」
「な、そ、そんな、姫様を名前で呼ぶなんて…」
「私からもお願いします、エリー」
「わ、分かりました、そ、そ、そ、ソフィア」
「できれば敬語もやめて欲しいんだが…無理だろうな」
エリーに睨まれ、メルクは敬語をやめさせる事は断念するしかなかった。
メルク達が住んでいるレミ大陸には数多くの国があり、風の国や火の国、湖の国もそのひとつである。レミ大陸は中央には非常に大きな渓谷があり、その渓谷より西側を西部、東側を東部といい、西部の沿岸に風の国があり、中央に火の国、東部の海沿いに湖の国がある。
「じゃあ俺が服を買ってくるからお前らはここで待ってろ」
メルクがそう言ったのは森の端、村からほど近い所だった。
「わかりました」
「変な服買ってきたら殺すぞ」
「そんなの売ってねえって」
メルクの背中を見ながらエリーは思った。突然ふらっと現れて姫様を助けるなんて言われても信用出来ないのは当たり前だ。だがメルクは風の魔法を使った。と、いうことは風の国の人間だということだ。だがだからといって必ずしも信用できるわけじゃないし、メルクの背中の剣、使い込まれているが汚れてはいなかった。戦ってない?私と同等の腕を持ちながら?私は幸運で生き延びることができたが、私以外の侍女も、兵も、みんな死んだ。国民もだ。メルク以下の人間も沢山、いやそれがほとんどだったはずだ、なのにメルクは戦ってない。怪我一つしていない。それが許せなかった。たとえ姫様の命の恩人でも。スカートを握りしめる。みんな、みんな昨日まではいつも通りだったのに……笑顔だったのに……そう思うと涙が溢れてきた。
「エリー……」
「姫様……私は悔しいです……」
その言葉だけでソフィアには伝わったようだった。小さい頃から側にいた、その時間が心と心をつなげたのだった。
「憎むべきは火の国です」
分かってる。
「メルクさんは私達を助けようとしているんですよ」
分かってる。
だけど、だけど、もうみんなは生き返らない。笑顔が素敵だったアンも、優しかったカローラも、スタイル抜群だったフレイも、ドジだけど誰よりも一生懸命だったニコも、もう。
「エリー、今はメルクさんを信じましょう。それに…私はソフィア、ですよ」
そう言って笑う。一番辛いはずなのに、姫様は辛い時、ロケットを握りしめる。
「ハーメルン王子がいてくれれば、何とかなったのかもしれませんね」
「兄様……」
ソフィアはさらに強くロケットを握りしめた。
「ハーメルン王子はもういない」
「メルク……」
「メルクさん……」
「ほら、これを着ろ、俺はあっちを向いてるから」
買い物を終えたメルクは着るもの一式を2人に放る。
「ハーメルン王子は処刑された。5年も前にな。いない人間のことをあれこれ言っても仕方ないだろう」
メルクは冷たい口調で言い放った。しかしすぐに元の口調に戻り、
「下着は白にしといたから安心しろ」
「なっ、こ、この変態!」
「終わったか?」
「まだ終わってない!こっちを見たら殺す」
「終わったか?」
「だからまだ終わってない!」
「おわっ…」
「まだです!」
「終わりましたか?」
「終わった。今まで着てた服はどうすればいい?」
「燃やす。あと王家のものだとわかるものは全て燃やすか捨ててくれ、万一捕まった時にとぼけられるようにな」
ドレスや侍女服など、燃やせるものは燃やした。
「エリー、短剣も捨ててくれ、王家の紋章が入ってる。ソフィアのロケットもな」
「こ、これは……」
ソフィアはロケットを握りしめた。
「そのロケットはソフィアにとってとても大切なものだ!それを捨てろなんて……」
「万一火の国に捕まった時にしらばっくれるようにするためなんだ、分かってくれ」
「ですがこれは……」
「私の短剣は諦める、だからソフィアのロケットだけは許してくれないか?」
「……はぁ、わかったよ、持っててもいいよ、エリーの短剣もな。但し絶対に人前で出すなよ」
「私の短剣もいいのか?」
エリーの顔が僅かに輝いた。
「ああ、俺が一本どっかにやっちまったしな」
「ありがとうございます、メルクさん」
レミ大陸には様々な種族があり、人間族、獣人族、魚人族、エルフ、などが主である。
「ええっ!船も馬車も使わない?」
「当たり前だろ、船も馬車も火の国の兵が見張ってるに決まってる」
「じ、じゃあソフィアに歩いて大陸を横断しろとでも!?」
「そうだよ?他に何か方法がありますか?」
「…と、飛んで行くとか」
「お前風で人飛ばすのどんだけ神経使うか知ってんの?しかも3人なんて無理だって」
「じゃあ私を置いて行けば…」
「長距離を護衛しながら進むんだ、戦闘要員は2人は欲しいし、第一飛んで行ったら目立ちすぎるだろ?」
「でもそれじゃあ着くのに何日かかるか…」
「それでも確実に着くことが重要だろ?」
「エリー、私は大丈夫ですから」
「よし、これで決定だな、じゃあまず俺たちは自由都市フライハイトに向かう。あそこは多少危険はあるが火の国も手は回せないはずだ」
「フライハイト…か」
エリーは一瞬顔を曇らせる。
「ん?どうしたエリー」
「いや、なんでもない」
はあ、と大きくため息をつき、
「確かにフライハイトは危険だし色々とヤバイ所だがそれだけに火の国も手は回せない。チンピラ100人相手にすんのと火の国の軍隊1000人相手にすんのとどっちが安全か考えなくても分かるだろ?」
「いや、ああ、そうだな」
「何だ?何か不安要素があるなら言ってくれ」
メルクが少しだけ顔を険しくして言うと
「だからなんでもない」
「だが…」
それに、とエリーは付け足した。
「私はまだお前を信用した訳じゃない」
その声にこれ以上追求するな、という意思が込められているのをメルクは感じ取った。
「……そうか、だがこれだけは言っておく、この旅は三人誰が欠けても成功しない。ソフィアはもちろん、俺も、お前もな」
無言のまま歩いていると森の奥に切れ目が見えた。森が終わり、街道に差し掛かったのだ。
「おい、止まれ」
やっとジメジメした森から抜けられる、と歩みを早めた二人だったがメルクに止められた。
「森の外、よく見てみろ」
メルクの指差す先には森の終わり、そして更にその先には火の国の兵士が五人程居るのが見えた。
「精霊偵察隊だ、予想以上に敵の動きが早いな……」
「じゃあ見つかったら……」
「即アウトだな」
「他の道を探すか?迂回すれば何とか……」
「いや、このまま突破する。もうこんなとこまで偵察隊回してるくらいだ。そこら中網だらけだよ、下手に迂回するくらいだったら早く圏外に出た方がいい」
「突破って言ってももし見つかったらどうするんだ?このまま三人とも殺されろと?」
「見つからなければ、いいんじゃね?」
そう言うとメルクは森を飛び出した。
メルクは風のように敵に近づき、剣を抜きざまに一人、返す刀で一人、大きく踏み込んで袈裟斬り、そして逆袈裟で一人、最後は体を捻って首筋に剣を走らせた。ほんの一瞬の出来事。悔しい事に私は見惚れてしまった。一切の無駄の無い太刀筋、流れるような動きに。全てが洗練されていて、完璧だった。長い間積んできた訓練の経験がそう教えてくれた。しかし、それとともにあれだけの技術を身につけるのにどれだけ厳しい戦闘訓練を積んだか、どれ程の修羅場をくぐってきたか、それがあの一瞬で見えた気がした。
メルクは血振りをし、二人に手招きした。
「あの、メルクさん……」
「こうするしかなかった。ごめんな、嫌なもの見せた」
メルクは血まみれの死体を見下ろしながら言った。
「……これからはソフィアに人を殺すところなど見せないでくれ」
「それは無理だな」
メルクは即答する。
「なっ」
「火の国の奴らはソフィアを狙って来るんだ、当然ここから先もこういうことは避けられない。だからソフィア、慣れろとは言わない。でも目を瞑れるようにはなってくれ」
「……はい」
重い空気が流れる。そこからは全員さっきと同じように黙ったまま、歩を進めた。
「偵察隊の配置は整ったか?」
「はい、旧王都を中心に半径一キロで配置、街道には更に一キロ先にも配置しました」
「王家の者で死体のなかったものは第三王女ソフィア ルナ レ テンペスタのみです」
「旧王都周辺の全ての船舶、馬車を抑えろ、絶対に王女を逃すな」
シュウは指揮官の椅子から立ち上がり、外に出た。この作戦は確かに軍の上層部から出されたものだ。しかし皆殺しにする意味が分からない。ただ土地や資源が欲しいなら国ごと吸収したほうが明らかに効率的だ。国を焼け野原にしてしまっては土地整備等の時間も金もかかる。それに風の国は軍事国家ではないのだ。しかし疑問を感じながらもそれを行動に移すことは出来ない。昔からそう教育されてきたのであり、それが軍の命令だからだ。
ポツリ
鼻の頭に水滴が落ちたのを感じ、シュウは再びテントに戻った。
「偵察隊の定時連絡は?」
「9番隊の連絡がまだです、こちらからの連絡も取れません……どうしますか?」
「包囲網を敷く、9番隊の地点から半径500メートルに歩兵を配置、8番隊と10番隊は探知範囲を最大にして待機、王女は見つけ次第殺せ」
雨が降ってきた。土砂降りというわけではないが雨粒は服を濡らし、確実に体温を奪っていく。道の両側には木が茂っており、風がしのげるだけマシ、といったところか。
「くしゅん」
ソフィアのくしゃみが皮切りとなり、ようやくメルクが言葉を発した。
「ほら、これ使え」
メルクがエリーとソフィアにポンチョを放った。
「メルクさんのは?」
「俺はいいよ、風邪ひかないから」
「だったら私も……」
「意地張るなって、濡れた服が体に張り付いてエロい事になってるからさ」
「〜〜っ」
エリーは顔を真っ赤にしながらもちゃんとポンチョを着た。
「痛っ」
不意にソフィアが声を上げた。
「どうしましたか?」
「あ、頭が……」
ソフィアは頭を抑えてうずくまってしまう。
「早くロケットを」
「どうしたんだ?」
「私は大丈夫です、早く進みましょう」
ロケットを握りしめて言う。
「ソフィアは……」
「何?くそっ二人とも伏せろ!」
エリーが言い終わる前にメルクが叫ぶ。その直後、三人の頭上を火の玉が掠めた。
「な……」
「やばいな、囲まれてる」
「また戦うのか?」
「そうするしかないだろ」
「だったら私も……」
「お前まで戦闘に加わったら誰がソフィアを守るんだ?いいか?俺が合図したらソフィアを連れて全速力で走れ」
そう言うが早いかメルクは剣を抜き、たちまち三人余りを斬り倒し、道を作った。
「走れ!」
「でもお前は……」
「俺も後から追いつく!今はソフィアを守る事だけ考えろ!」
エリーは一瞬躊躇った後、ソフィアに肩を貸し、駆け出した。
「エ、エリー……」
「大丈夫です、貴方は私が守って見せます!」
「逃すかっ」
火の国の兵士達が再び火の玉を放つ。
「無駄だね」
そう言ってメルクは剣を振る。メルクの剣が火の玉に触れた瞬間、火の玉が消えた。
「なっ」
「火を……切ったのか?」
「貴様……どういう仕掛けだ?」
「さて、どうかな」
兵士達は次々と火の玉を放つ。しかし全てメルクの剣に触れた瞬間、消えてしまう。
「くそっ、こいつ、何者なんだ?」
「お前らに教えてやる義理は無いな」
メルクは背後を振り返る。もうエリーとソフィアの姿は見えなくなっていた。
「じゃ、行くか」
最後まで読んで頂き誠にありがとうございます。
何かご意見等ありましたらコメントください
(お願い致します泣)
更新は多分不定期になりますが今後ともけんじをよろしくお願いします。