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  作者: 時雨
9/21

対面式?


「‥‥‥‥いけるの?」

「大丈夫!!雉さんだってそっちの方がいいでしょ?」

「‥‥‥まぁ、隠れんでええのはありがたいけどなぁ‥‥‥。」

「なら、ノープロブレムだね!!」

やよい、雉、すみれの三人は作戦会議(?)をしていた。

なんだか、やよいと雉は完全にすみれのペースに乗せられたようだが‥‥‥。

そのとき、


「ただいま〜。」


買い物に行っていた母が帰ってきた。

「うわ〜もう帰って来ちゃったよ!!ほんとにやるの!?」

「あったり前じゃん!!雉さん!ちゃんと言ってよ!!」

「‥‥‥へいへい‥‥‥。」


そしてすぐに、下から母の声が聞こえた。

「やよい〜、すみれ〜。ちょっと来て〜!!」


「は〜い!!じゃ、いっくよ〜!!」

「「‥‥‥‥‥‥。」」





すみれがひょっこりとリビングに顔をのぞかせた。それを見た母は

「今日はスイカが安かったから買ってきたわよ‥‥‥‥‥‥」

と言いかけて、硬直した。


「ど‥‥どうも。」

雉は静かにそう母に言った。
















結局、やよいと雉はまたテーブルの周りにあるイスに座っていた。

ただ、今度はすみれではなく母からの視線が注がれた。


「‥あの‥‥、あなたは誰なんですか?」

早速母からの質問がきた。

「雉と言う者で、家庭教師をやっとります。」

この言葉は、すみれからの提案だった。

「じゃあ、やよいの家庭教師を‥‥?」

「ええ。彼女から頼まれて。」

やよいはあからさまにいやそうな顔をした。

だが、運良く母は見てなかったらしい。

「‥‥おい。」

「だって!わたしが雉より立場が下だなんて!!」

「って、お前のほうが上なんかよ!!」

「あったり前じゃん!!そうでなくてもせめて対等でしょ!?」

「俺が知るかァァァ!!」

だんだん声が大きくなって、最後らへんは丸聞こえだった。


「ひょっとして、やよいは雉さんと知り合いなの?」

今度はやよいに質問が来た。

「‥‥‥ええっと‥‥」

やよいはどう言ったらいいかわからず、詰まってしまった。

ふとすみれの方を見ると、すぐに

「雉さんは、お姉ちゃんの友達の家庭教師をしてたんだって。で、たまたまその子の家にお姉ちゃんが遊びに行ったときに会ったんだって。」

「そうなの?」

母は完璧にすみれの話を信じたらしい。

「うん。そんな感じ。」

やよいはそう答えた。

「やよいの家庭教師をしてもらうのは全然かまわないし、逆にありがたいんだけど、お金はどのくらいかかるんですか‥‥?」

母はおそるおそる雉に聞いた。


「‥‥‥‥別に‥‥‥‥いりませんよ‥‥‥?」(雉は分かってない)


「ええ!!いらないんですか!?」

「‥‥‥まあ、別に‥‥‥‥。」

「ありがとうございます!!!!」

何かトントン拍子に会話が進んでいって、どうやらいい方向に向かったらしい。

「やよい!よかったじゃない!!こんないい人に見てもらえるなら!!」

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

(‥‥お母さん‥‥だまされてるよ‥‥‥‥‥)




結局、雉はあっさりとやよいの家庭教師ということになった。



















それから10分後‥‥‥やよいの部屋で、

「ところで雉って勉強教えられるの?」

やよいからの質問があった。

「んなもん俺ができるわけないやろうが!!」

「ちょっと待ってよ!!じゃあどうすんの!!ばれたらやばいじゃん!!」

「しゃーないやんか!!すみれがああ言えっていうから‥‥。」

「こんのボケクソアホ雉〜!!」

「なんやとぉ!?」

飽きないのかまたまた口論が始まった。










「すみれ。本当に雉さんとやよい仲良しね〜。」

「そうだね〜(笑)」

























「ああああああああああああああ!!!!生徒会の仕事すっかり忘れてた〜!!!」

「あ〜ほ!!ば〜か!!」

「あんたには言われたくないわよ!!!!」

「なんやとぉ!?ちょっと一発殴ったろか!?」

「やれるもんならやってみなさいよ!!」

「上等やコラァ!!」































今日も前原家は騒がしかったとか。



















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