わけわかんない自分の力
「‥‥‥‥‥‥あれ?‥‥わたし‥‥‥」
やよいは目を覚ました。
周りを見渡すと、何の変哲もない屋上だった。
「何してたんだっけ?‥‥‥確か‥‥‥雉と話してて‥‥風見君が来て‥‥敵が‥‥‥!!」
慌てて飛び起きた。だが、誰もいない。
魔物も、風見も‥‥‥雉までもが。
「‥‥‥雉?雉!!」
不安になってそう言ったら、違う声が返ってきた。
「彼ならここにいるよ。」
背後から声が聞こえたので慌てて振り返るとそこには風見が立っていた。
「運がよかったね。彼、まだ大丈夫みたい。」
「‥‥‥‥‥‥ちょ‥‥‥ちょっと待って!!どういう事!?あの魔物は!?」
風見はやれやれというようにやよいを見た。
「君が力を使ったんだよ。満身創痍の状態で。」
「わ‥‥わたしが!?」
「君、宝玉を持ってたんだね。」
「‥‥‥うん‥‥‥。」
やよいはおそるおそる答えた。
「大丈夫。誰かに言ったりしないから。」
風見はそう言って笑った。
やよいはほっと安心したが、雉を見て表情が変わった。
「ねぇ!!雉は‥‥‥!!」
「今は生きてるけどかなり危ない状態だよ。」
「そんな‥‥‥いったいどうしたら‥‥‥わたしの力じゃ無理なの?」
やよいはそう言って風見を見た。だが風見は首を横に振った。
「できればいいんだけどね。君は見たところ翡翠でしょ?翡翠は回復能力はあんまり期待できない。傷ぐらいなら治癒できるけど生命力の回復は無理だと思うよ。」
「そんな‥‥‥‥‥」
「方法がないって訳じゃないけど。」
「え!?あるの!?雉を助ける方法!!」
やよいはすがりつくような目で風見を見た。
「うん。だけどそれはかなり危険なんだ。」
「やる!!それでもやる!!お願い教えて!!!!」
「後で後悔しないでね。」
その言葉の意味は、今のやよいにはわからなかった‥‥‥‥‥‥。
「それってどういう‥‥‥‥」
「じゃあ、少し待ってて。準備するから。」
「準備って?」
「行くんだよ。」
どこにと聞こうとした瞬間に風見は静かにこういった。
「回復の宝玉、カーネリアンを持ってる奴のところへ。」
「‥‥‥‥カー‥‥‥ネリアン‥‥‥?」
「そう。色で言ったら赤かな?回復を主に扱う宝玉。知り合いだから。」
「ねぇ‥‥‥風見君って‥‥‥」
「琉度でいいよ。やよいちゃん。」
いきなりやよいちゃんと呼ばれて驚いたが、すぐにこう続けた。
「琉度って何者なの!?」
その質問に琉度は笑顔でこう答えた。
「ただの高校生に見えないハーフだよ。」
「外国人との?」
「そう言う意味じゃなくて‥‥‥」
「じゃあどういう意味?」
「悪魔と人間のハーフだよ。」
そう言った彼の目は、血に染まったような赤い目だった。