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色彩少女の母親

(なずな視点)

「とぉちゃくだよぉぉぉ!!!」

「元気だな、ライ………って、んん??」

みつるが不審そうな声を出した。

「みつる、どうしたの?」

「あれ………?」

風璃も?

「…うん……?」

涼空まで?

「ちょっとちょっと、3人ともどうしたの?」

「いや、俺たちもびっくりしてるんだが」

????

頭の中にははてなしか浮かばない。

「なずちゃん、気づいてないん…?

 ……教えたるわ。

 とにかくなずちゃん、看板見てみ?」

そう言われて、私は看板を見る。

すると、みんながびっくりしている理由が分かった。

「なんっでアズライトにいるのっ!?」

私たちはスペオに行くつもりだったのに、なんで?

「ライに任せた自分が馬鹿だった……」

え、もしかしてのもしかして?

まさか??

「ライって方向音痴???」

「うぐっ……ま、まあ、多分…?」

完璧に方向音痴だ……

方向音痴勢は涼空だけで十分だよ!

「ララ、ライは、ずっとお家篭ってただけだしぃ!?

 べ、べべべ、別に悪くないしぃ!?」

わかりやすく目を泳がせるライ。

もういいよ……

「まぁ来ちゃったんだし、せっかくだから最初はここ行こっか。

 でもカラーナイト信仰してるアズライトは、なんとなく近寄りがたい………」

「まあまあ、最終的には全部制覇するんだろ、風璃曰く。

 最初に行っても最後に行っても変わらなくね?」

「ん〜、まあそれもそっか。

 予定変更で、最初はアズライト!」

「レッツゴー!!」

「うわっ!」

シュージュがいきなり出てきた。

(契約魔者たちは、ずっと隣にいると邪魔になったり色々面倒くさいので、私たちそれぞれが身につけている飾りをよりしろとして、移動の時にはその中に入って移動する感じなのだ。私はペンダント、みつるはピアス、風璃はブレスレット、涼空は指輪をそれぞれのよりしろにしている。)

「急に出てきたら危ないでしょ、シュージュ。落ち着いて」

「はぁい、ごめんなさい」

注意すると素直に謝ってきた。

「立ち話もあれだからとりあえず宿を見つけよう」

「そうだね」

そうして私たちは初の国、アズライトに足を踏み入れた。


入ってすぐのところに宿があり、そこで泊まれることになった。

「意外とすぐ見つかってよかったねぇ」

「結構いいとこだよね!!ライ、ここ住みたいっ!」

住んじゃダメだからね?

住み込みで働くなんてことしないからね?

「もしかしたらないのかなって入る前に思っちゃったわよ」

「看板もあったしな。結構わかりやすかったぞ」

「同感」

「みつる達慣れてんなぁ、僕無理やわ」

涼空、よくここまで生きてこれたよね。

「ライは地図、読めないんだよね〜アハハ〜…」

「……はぁ。

 ライはともかく、涼空はどこに行く時も地図持っててよ?

 私たちテレパシー使えないんだから念送られても助けれないからね?」

「わかっとるよ〜、相変わらずなずちゃんは心配性やなぁ。

 ありがとな。

 でも大丈夫、危機感は常にあるから」

「あのさぁ………」

本当に危機感持ってるの?この人。

「あそこの人だかりなんだ?」

そう言ってみつるは広場を指差した。

「確かに気になるわねぇ、誰か見に行ってよ」

「私イヤ」

「同じく」

みつるが同感してくる。

「休憩してたい」

涼空はここにいて!

「帰ってこれないかも……」

ライもだよ!

「めんどくさい」

素直すぎじゃない?

「んもぅ、仕方ないわねぇ、ここはじゃんけんで勝負よ!

 負けた人が見に行く。それでいいわね!」

風璃が声を上げた。

『え』

「どうしたんだ?」

「急に息合ったねぇ」

だってだって、風璃は……

「じゃーんけん……ぽんっ!」

それぞれ慌てて手を出す。

……………結果、風璃の一人負け。

そう、風璃はじゃんけんにとても弱いのだ。

「うぅ……また負けちゃった…」

そして。

「あ〜もう!仕方ないなぁ、私が行くよ」

風璃はじゃんけんに負けると大体しょんぼりするので、私はそれに弱い。

「ホント?ありがと、なずな!」

一瞬で明るくなった。

そろそろ策士なのかなって思い始めてる、結構本気で。

「シュージュ、いる?

 何かあったら手伝ってもらうことになるから、ごめんね」

『うん、いるよ姉様!

 何かあったらって、姉様1人で解決できそうだけどな〜』

シュージュはキャッキャと笑う。

「はいはい、ありがとね。

 ………じゃあ行ってくるね」

そう言って私は広場に走って行った。



広場についた私はあんぐりと口を開けていた。

言葉に言い表せれないほど、とても驚いていた。

真っ白なある人物の像が広場の中央に置かれていたから。

その人物…多分。

「おかあ、さん?」

亡くなったはずのおかあさんと魔獣が像になっていた。

像のおかあさんは優しく微笑んでこちらに手を差し伸べている。

その手には花束やらお金やら色々置かれていた。

なんで?どうしておかあさんの像がここにあるの?

おかあさんはあっちの住民、何かしらのことがない限り、こっちには来れないはずなのに…若干パニックに陥った私は思わず像に触れた。触ってしまった。

「ちょっとアンタ!なに触ってんだい!?

 お花様に触れたらバチが当たるよ!」

突然、隣にいたおばさんがそう叫んだ。

「お花様?誰のことですか?」

そういえば、広場に近づくにつれて、「お花様、お花様」と言ってる人が多かった。

「まぁっ!アンタにはこの像が見えないのかい?

 この方、森野すずな様のことだよ。〈すずな〉は花の名前だろ?

 だから、この国のみんなはこの方をお花様、と呼んで親しんでいるのさ」

やっぱり……

「やっぱり…おかあさんだ……」

「おや?アンタ、お花様と雰囲気が似てるねぇ。

 ちょいと失礼するよ」

そう言っておばさんは私の顔に手を近づけてきた。

「え、え!?」

「姉様に触るな」

シュージュが出てきておばさんの手をはたいた。

そのまま私を庇う形で立つ。

「シュ、シュージュ…」

「やっぱりねぇ……さすが、お花様の娘さんだね。

 契約魔者ちゃんがピリピリしとるわ」

おばさんはそう言ってケラケラ笑った。

「あ、あの〜…?」

「あぁ、すまないねぇ。

 アタシはこの国の世話好きバアさんだよ。自由に呼んでおくれ。

 アンタの名前、教えてもらってもいいかい?」

「あ、えっと、森野なずなです……」

「うんうん、可愛い名前をもらったね。

 お花様はネーミングセンスがとても素敵だからねぇ。

 隣にいる人たちのお名前は?」

隣にいる人たち?シュージュしかいないはずなんだけど……

「みつる。ばあさん、なずなの母さんのこと、知ってるのか?」

「風璃よ。さっきから聞いてたけど何の話か追いつけないわ…」

「涼空。おばさん、なんで知っとるん?」

「ちょ、みんな!?

 なんでいるの…」

「はいはい、丁寧な自己紹介ありがとねぇ。

 んま、ここでもなんだし、うちのハウス寄りなよ。

 そこのお二人もね。

 ゆっくり話すことにしよう」

そう言って私たちはおばさんの後について行った。


おばさんのお家、通称ハウスに到着して、私たちは椅子に座るよう促された。

「まずはお花様……すずな様について聞きたいこととか、あるかい?」

とても率直に質問を投げかけてくる。

「じゃあ、俺から質問だ。なずなの母さんは生きているだろ?

 今どこにいる」

え、みつる何言ってるの?

「みつる、バカじゃないの?

 おかあさんは、もう………」

思い出しただけで泣きそうになる。

「なずな………」

風璃が背中をさすってくれる。

「…風璃、ライたちも何かしようか…?」

「いいえ、大丈夫よ」

風璃がふんわり笑った。

「みつる、さすがにその質問は……」

「あぁ、生きてらっしゃるよ」

え………

「ホ、ホントですか!?」

風璃が背中に当ててくれていた手を忘れ、ガタッと音を立てて立ち上がる。

「あぁ。

 詳細を教えてやってもいいんだが………」

そう言っておばさんはハウスの奥の方に目を向けた。

「こいつらを倒せたら、の話だ。

 もし倒せたらすずな様のこと、全て話してやろう」

中から出てきたのは……

「嘘…!!」

とても硬い材質でできた、フル装備の大きいゴーレム16体。

「こ、こんなの…倒せるわけないじゃない、さすがにあたしたちでも……っ!」

「いくらなんでも数が多すぎるわ!」

風璃と涼空は嫌がってる。そりゃそうだよね、こんなデカいの……

でも。

「私はやるよ。おかあさんについて色々知れるんでしょ?

 おかあさんは昔から自分のことだけは絶対に話さない人だったから」

あの像を見て決心した。

私はカルテットナイトとして活動しながら、おかあさんのことを調べる。

そして、おかあさんに謝る。

「お。なずなちゃん、いいねぇ。そういう子、嫌いじゃないよ。

 そこの緑髪の子はどうするんだい?」

「俺のことか。やるに決まってる。

 なずなの母さんだし、俺のこともよく見てくれていた。

 会ってお礼を言いたい。

 それに、苦しんでるなずなを見るのも終わりにしたいしな」

…みつると同じ思考回路、なんか嫌。

「おいてめー、今余計なこと考えたろ」

「気のせい気のせい!」

怖い…!!

「………んもぅ、仕方ないわねぇ……

 やりましょう!あたしも、なずなのお母様に会ってみたいわ!

 ね、涼空?」

「おい、話振らんといてや……

 承諾、しか選択肢はないやろ?」

そう言って風璃と涼空も私に向かってにっこり笑った。

「うん!ありがとう」

「あ、え〜っと〜……

 ライたち、行かなきゃいけないところがあるから行ってくるね!」

ぴゅーっ!とライとラガイはどこかに走り去ってしまった。

「…嵐みたいな子たちね」

風璃が苦笑した。

「…それじゃあ、ハウスの裏でやっといてくれ」

投げやり………

「ばあさんはどうすんだ?まさか、俺たちを戦わせといて自分は見るだけ、とは言わないよな?」

「いいや、そのまさかだ。とにかく、すずな様について知りたいんだろう?

 思う存分暴れるといい」

そう言っておばさんはどこかに行った。

「あ……」

おばさんめっちゃ適当だなぁ……

それに合わせてゴーレムが手を振りかざした。

「…よし、やるよ」

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