表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/7

ミコト&ドナルド・クラウン

盗賊10人とともに洞窟を出て僕たちは右に曲がった


 出発してから1時間近く経ったんだけど


 「ねぇ、ドナルド。いい加減その口調やめてくれないかなぁ。僕の好みじゃないんだよね~」


 「あら、そうなの?ごめんなさいねぇ♡あたいの癖でねぇ♡」


 言霊で治してもいいんだけど仲間相手に無理矢理わがまま通すのはなぁ、気がひけるんだよなぁ

 我慢するしかないかぁ


 話は変わるが何故盗賊を連れているのに今こんなにのんびりしていられるかというと馬車に乗りながらお茶を楽しんでいるからだ


 高級な馬車に高級な白馬、高級な服に高級な紅茶、目の前の一応高級な赤スーツを着てくれているピエロさえいなければ優雅な時間となるのに


 「あら♡また、あたいのこと考えてくれてるのね♡顔に出ていてわかりやすいんだからぁ♡というかこの紅茶美味しいわね♡」


 「だからその口調やめてくれよぉ!」


 馬車や紅茶、全て言霊によって作り出したものだ。「高級な馬車が現れる」と口にしたら実際に現れるのだ


 盗賊たちは外見だけ豪華な檻に入れて運んでいる


 ー1週間後


 「「!」」


 「何か来るわね。あたいは隠れとくわ」


 「了解」


 「隠密(存在の否定)


 僕も使っときますか


 「言霊(言葉による無限の力)“付き人よ現れろ”」


 こんな高価な馬車なのに付き人がいないとかおかしいからな


 ーコンコン


 馬車の扉を開けるとそこには老執事と思われる格好の馬に乗っている男がいた


 僕は馬車を止めた


 「失礼。私はジェーリル王国王家に仕える執事のセバスと申します。遠征の帰りに第一王子のセドリック様が魔物にやられて重傷を負いました。生憎ポーションは全て使い切ってしまいこのままではセドリック様は助かりません。ポーションを持っていたらお譲りしていただきたいのです」


 「それなら僕の付き人の中に回復魔法を使えるものがいる」


 「っなんと!教会関係者しか使えないというあの。それはそれはありがとうございます」


 あーあ、聞こえるか?今音魔法でドナルドだけに聞こえるようにした。ピエロ顔が見られたらまずいから今から仮面を作る。それをつけて回復魔法を使ってくれ


 …分かったわ。でも相手が本物かどうかわからないわよ


 悪い奴だとしても僕ら相手に何ができるってのさ


 

 「この人がセドリック様です」

 セバスについていくとそこには紅零様と僕レベルではないがこの世界では普通にイケメンなのではないかという少年が傷だらけで倒れていた


 「回復(聖なる安らぎを)


 ドナルドが回復魔法を使うとあっという間に傷が塞がっていった


 「…ん、ぁあ、爺?私は死んだはずでは」


 「…!あぁ、よかったです。この方たちが助けてくれたのです。セドリック様、体の方はどうですか?」


 「うむ、大丈夫だ。そなたらにも礼を言おう。ありがとう。ところでそなたらはどこかの貴族なのか?」


 困ったなぁ


 「いえこれはただの僕の趣味です。そういえばセドリック様の馬車は馬がいなくて大変でしょう。できれば僕たちの馬車にお乗りください」


 そうなのだ。駆けつけた時には馬はもう絶命していた。これ以上何か魔法を見せるのはよくないので言霊で出してやることもできない。紅零様のためにも友好関係を築いといた方が得策だろう


 幸いにもセドリックとセバスだけだったので余裕で乗れる


 ドナルドはまだ仮面をつけていてほとんど喋っていない。顔と癖を出さないためだろう


 はぁ~、やりづらい旅になったな

 

 


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ