オネット&オーキッド
僕とオーキッドは洞窟から出て左に曲がった。盗賊11人を連れて
「いや~、序列は僕より下だけどやっぱオーキッドの逃亡不可のスキル強いね」
「うわー」
そうなのだ。盗賊たちは訳も分からず列を作って着いて来ていた
「…」
「あぁぁぁ」
「そっか、オーキッドはデュラハンだから首がないのか。それで喋れないと。…ふ~む…じゃあ僕が生首人形作ってあげようか?とびきりイケメンの!」
「…!」
「あぁぁぁぁぁぁぁ」
顔はなかったがその体は喜んでいるように思えた
「じゃあ、1番前のずっと叫んでてうるさいこいつでいいか」
僕は歩くのをやめて先頭の奴に近づいた
『人形化』
その瞬間先頭の男は人形になっていた
「オーキッド、この人形の頭だけ使いたいからズバッとやっちゃって」
剣聖スキルを持っているから簡単に終わった
この一連の作業を見て後ろの者たちも大人しくなったようだ
「はい、じゃあ~このブッサイクな顔を一旦消して、輪郭もちょちょいと削って…ほら、出来上がり!」
そこにはイケメンと美女しかいない紅零様の配下の中にいても周りに遅れを取らない見事なイケメンの顔があった
「あとはこの顔を鎧だけのオーキッドにつけてっと」
『操り人形』
「これで接続完了!一度繋げたからもうあとは自由に喋れるね。もちろん頭はもともと無かったんだから取り外せるよ」
「…あっ!…あーあ、喋れる!ありがとうございます。お嬢様。道中の安全は私にお任せください」
そんな涙を流してまで喜ばなくても
っていうか今僕のことお嬢様って言った?僕なんか全然お嬢様じゃないよ。僕っ娘だし
そのことを聞いてみると
「デュラハンは元々騎士であり、騎士は目上の者に敬語で話します。私よりも序列が上のオネット様を尊敬するのは当然です。オネット様の場合お嬢様がぴったりだと思いましたので。まぁ、顔を作ってくれたっていうのもありますし、お嬢様って呼ぶのはオネット様だけでしょうけど」
と、最後の方は声が小さく聞こえなかったが頬を赤く染めていて可愛かった
ーとなんやかんやあり1週間が経った
その間の食事はオーキッドが狩った獣で済ませた
本当は紅零の配下は飲まず食わず寝なくてもいいのだが盗賊たちの為に泊まり泊まりでこんだけかかった
「お嬢様あれが街のようです。怪しまれるといけないのでこいつらをロープで結んでおきましょう」
「そうだね」
目の前には大きな外壁が広がっていた
「止まれ。身分を証明できるものか、銅貨5枚で通っていいぞ。後ろの奴らは…盗賊だな。こちらで預かろう」
…やばくない?身分証やお金持ってないよ。これじゃあ紅零様からの任務達成できないよ
「えーと、その盗賊たちの討伐料だけ先にいただけませんか?私たち、前の国でお金使いすぎて手持ちがないんですよ」
「うむ、いいだろう。こいつらは盗賊闇の通り道のメンバーだな。10人だから半分くらいか。おっ!こいつは副リーダーだ。賞金がかけられてるな。全部で金貨1枚銀貨9枚だな。入ってよし、ルナリア王国へようこそ」
こうして中に入ることができた
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銅貨 1円
大銅貨 10円
銀貨 100円
大銀貨 1000円
金貨 10000円
大金貨 100000円
白金貨 1000000円
黄金幣 100000000円