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うちの勇者を守って!  作者: みん☆そい
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勇者パーティー結成の流れ⑤

「絶対に城の外に出てはなりませぬ!」

小さい頃から、母上やテンセルは僕が城の外へ出るのを禁じていた。

僕が、この国の公太子だから。いや、この世界の勇者として生まれたから。

だって、勇者は魔王や魔族を倒して世界の平和を守らなけらばならないから。

城の中は人がいっぱいで、いろんな人から外の世界の事を訊いたり、図書室で文献を読んだりして過ごした。

でも、興味が深まる程、この目で実際に見てみたくて、僕はどうにか外に出れないか画策していた。


城の中に、万が一の時の為の、避難通路があることを知ったのは僕が10歳の時。

たまたま、異国からの来賓の歓迎会があって、城の中は皆忙しく、僕を監視してるテンセルもメイド達も、そっちの応援に駆り出され、僕にとっての絶好のチャンスが来たんだ。

もしもの時の為に小振りの剣、回復薬、10ボゥ銀貨を持って、秘密の通路から城の外に出ることに成功した。

錆びた裏門を開いて崩れた城壁をよじ登って、城の正門の大通りとは大違いの林道を通り抜ける。

途中、リスとか小鳥とかにも遭遇したけど、広い城の中にもいるから見慣れている。城下町へ行く道を進もうかと思ったが、城の兵士と同じ格好の人が所々に見えて、警戒して僕は反対の方向へ行くことにした。城の北側には丘があり、その上に上ると、城下町が眺められる。

人々は楽しそうに暮らしているのが見える。

この国は平和で、人々が幸せに暮らしているのは先代の勇者様が世界を救ったからだと教わった。

僕もこの国を守る勇者にならなければ!

その為にも毎日、勉強に鍛練に、勤しまなせれば...

胸が熱くなってくる。


それから、僕は機会があると、たまに1人で外に出て、この丘の上で、城下町を見下ろし、勇者として生きる意義を再確認するようになった。

僕はこの国も世界も好きだ。

自由に暮らす国民達も、美しく壮大なこの自然に満ちた地も海も。


僕が16歳になれば、正式に勇者としての任命を受ける。

それまでには、勇者として恥ずかしくない行動のとれる、者になろう!


毎日、僕は剣と魔法の鍛練と勉強に勤しんだ。

そして、明日は僕の誕生日、16歳になる。

噂によると、魔族の中に強いバルーとかいう者がいるらしい。

そいつが魔王になるのだろうか....?

僕も勇者として魔王討伐の準備をしなければならないな。

父上はもうすでに、国内の優秀な者達を打診して討伐隊への編成を練っているらしい。

どんな人達があつまるのかな、ちょっと楽しみだなぁ


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