辛辣スキル。
「アリュ〜。」
もっふもふもふ。
「ア・ル〜。」
もふもふもっふ。
「あっりゅ〜。」
もふもふもふもふ。すりすりすりすり。
「ふぉふぉ。ご機嫌じゃの〜。」
「ああ。」
さっきまで魔力枯渇でグロッキーだったが、少し復活したためフェンリルさん改、アルゼンタム。略称アルの腹毛もふもふ中のティアです。
ずっと一緒にいてくれると約束してくれたから、遠慮なんてなくなった。
たまらん。このもふもふは。
離れられない。離さない!!
[もとから、遠慮はなっかたと思われマス。]
ちゃんとしてました〜。
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
「満足したか?」
「あい!!」
今日の分はね!!明日も、これからもお願いします。
もふもふに満足し。アルに寄りかかり座らせてもらう。
「これから、また森の外に向かうのか?」
「いや、今出ても大して距離は稼げん。ティアも疲れただろう。今日もここに泊まらせてもらおうと思ってる。」
「ふぉふぉ、そうか。かまわんよ。」
じぃじと、あるの間でどんどん話が進んでいく。
まぁ、私は話に混じっても片言な上に滑舌が悪いせいでまともに話せないからいいんだけどね。あと移動はアル任せだからね。
休憩も野営とかもお任せしま〜す。
「ティア。」
「あい?」
「聞いての通り、明日もう1箇所の行きたい場所に向けて出発する。今日はゆっくりしていろ。」
「あ〜い!!」
と、言うことなので何しよっかなぁ。
ここは洞窟の中だ。ここにスマホやテレビなんかがあるわけもなく、寝るにもまだ陽は高い位置にある。
果物食べようにも、幼児な私は食が細いので夜食べれなくなるのでこれも無し。
じゃぁ何をするかと言うと、魔力を身体中に巡らせること。指先に少し魔力をためたり、逆の掌に多めの魔力を溜めたりしている。
私は、魔力量が多いので少しの魔力を集めるというのが難しく、量を間違えるとあの災害級の魔法を発動してしまうため必死だ。
これから先、あると一緒にいるわけだから巻き込んでしまう恐れもある。それは、断じて許されない!!
だから少しでもうまく魔法を使うためにこれからも練習はしっかりしようと思う。
体の部位に魔力を移動させていると、視線を感じた。
そちらを見るとじぃじと目があった。
「じぃじ??」
どうしたの?と言う意味を込めて声をかける。
「ティアちゃんは幼いのに魔力の扱いが上手じゃの〜。」
そんなことを言われる。
「ほんちょ?でもね、ティア、まほー、じょうじゅ、にゃいよ?」
なんてったって森林破壊するわ、魔力の濁流で命の危険にさらされるわ最悪だよね。
[人の話は最後まで聞きませんし。]
本当それ。てか魔力と話聞かないのは関係なくない??
[話を聞かなかったせいで、危険にあいマシタ。]
申し訳ありませんでした。
「魔法の発動は、慣れじゃて。じゃが発動するまでにも魔力の操作は大事じゃ。ティアちゃんがやっとる事は魔法をうまく扱うようになるためには必要なことじゃ。しっかり練習して、えらいの〜。」
本当にじぃじは優しい!!どっかのスキルとは大違いだ!!
最近は生意気だし、辛辣すぎる!!
「えへへ。ありがちょ!!」
優しいじぃじにはお礼をしっかりと伝える。褒められて伸びる私はやる気がみなぎってくる。
さっきよりもうまく扱えてるんじゃない??
[0.7秒遅くなってマス。]
遅くなってるんかい?!