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コルヌコピアンビジョン・地表を自然に返せ

※※※※このビジョンは、考えることすら禁じられているようだ。※※※※


 未来人が主導して作り上げた2040年。


 地球人の人口は100億人に迫る。

 だが、地球人の大半はサハラ砂漠に暮らし、2020年現在地表のあまりに多くを占める農地や都市の多くは森に戻されつつある。もちろん森林破壊も止まった。

 実質的な地球人のエコロジカル・フットプリントは急減している。


 ※仮説的な※一つの技術、工夫されたトリウムと劣化ウランを同時に燃やす、安全で、自動車のように簡単に大量生産できる小型原子炉の無尽蔵のエネルギーによって。

 生活に必要な真水は海水を淡水化する。

 エネルギーで直接、グルコース(ブドウ糖)など栄養分子を作り、それで肉の細胞を培養して家畜を殺さない肉にして食べる。※それができなくても、水素・硫酸・鉄などをエネルギーで作り、それを利用する化学合成細菌を培養、そこからグルコースなど栄養を取り出す※


 廃棄物も、エネルギーがたっぷりあるのだから徹底的に処理し、周囲の海を汚すことはない。

 何より砂漠は、確かに気温は高いが湿度が低く、ものが腐りにくく清潔で住み心地がいい。オアシスほど愛される住環境はない。夜は寒いのでそれが少し要注意だが。



 100億人であっても、東京よりずっと余裕を持った……四人家族で、日本都市部の標準である70平米に庭も付け加え、道路や公園や学校も考えて100平米と……いや、奮発して一人100平米。サハラ砂漠の面積と比較してみよう。

 サハラ砂漠は一千万平方キロメートル。

 一千万=10の7乗。1平方キロメートル=100万平方メートル=10の6乗平方メートル。

 一千万平方キロメートル=7+6で10の13乗平方メートル。


 では100億人・100平方メートル。10の10乗、100。10の12乗平方メートル。

 十倍の余裕がある。


 膨大な土地を使って、トウモロコシやアブラヤシを育てることはしない。

 全員が好きなだけ高級牛肉を食える。しかも殺さずに。

 コーヒーやバナナやジャガイモも、できれば培養したいが……無理なら、できるだけ機械化して、それぞれ適した国で生産する。

 シャトー・マルゴーのブドウなどは生産を続ける必要はあるだろう。人類の文化水準は落とさない方がいい。落とす必要があるかもしれないが。


 できれば、圧倒的なエネルギーがあれば可能な、コンクリートより耐久性がある素材が欲しい。

 カーボンファイバーと、そこらの岩石を用いた低品質の発泡ガラスの組み合わせなど。

 それで、エレベーターがなくていい四階建てぐらいの巨大住宅で、サハラ砂漠を埋め尽くす勢いにする。

 そして世界中から、都市や農地を片付け植林する人たちや、必要な野菜などの生産を維持する人たち、文化を守る人たち以外は、砂漠都市に移住する。


 十分に広い家。オール電化の便利な生活。毎日高級牛肉、嫌なら豚・鶏・羊でも、たっぷり食べられる。

 ……細胞培養肉がユダヤ教やイスラム教の戒律で許されるかはわからないが。

 無論インターネットもある。

 だがそれだけでは退屈?いや、やることはいくらでもある。


 何が起きるかわからない以上、科学技術はどれほど高くても足りない。ひたすら科学技術を研究するという仕事がある。どれだけ高くても足りない。何が当たるかわからない。あらゆる分野で、無制限に高く。

 膨大な人間が、あらゆる研究をする。そのために膨大な人口を使う。



 地上の家や畑を減らす。

 今人類が暮らし、耕している陸地の大半を、自然に返す。

 最高の自然保護は、韓国・北朝鮮間の非武装地帯や、チェルノブイリによる人間立入禁止区域だ。


 ある意味、スペースコロニーと同じだ。だがサハラ砂漠に作れば、はるかに安く作れるし余裕もある。


 特殊な原子炉でなくてもいい。何であれ、化学ロケットよりましな宇宙に行く方法があればいい。マスドライバーでも、レーザーでも、マイクロ波送電でも、極超音速スカイフックでも、核パルスでも。なんでも。


※※※こう、考えることすら罪なのだろうか。温暖化を警告する人たちは地球工学・コルヌコピアンを、温暖化を否定する御用学者と同じく激しく憎んでいるのだ。※※※

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