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短編集

静寂

とてもじゃないけど、特に意味はありません。

意味はないけど、言葉を流しています。

流れる中で、流木があるといいなぁ。

空間をポカンと眺める空のかお。

突然、無意味な言葉を吐き出して。

風の音が空腹を埋めてくれるのだ。

探し出すのは、ただならぬ、横顔。

無意味な程に、言葉が埋め尽くされる。

白い壁に穴が開いた。

そこには、色のついた配線がある。

私は青を選ぶことにしよう。

そして貴女は赤を選びました。

だからといって、深い意味は、ないんだ。

生きるって、意味のない、それを、考えてる。

それだけ、ただ、目の前の出来事。

意味を、わかろうと、するな。

何も考えずに、手を上げろ。

ただ、それだけだ。

特に何の感情もない。

白一面、静寂の世界。

五感を全て、切り落とした世界。

そこは、黒一面。

取り残された、白いシミをすくい取る。

透明な世界は、淡く染まる。

四角い箱には、綿を詰め込んだ。

ただ、ゆっくりと、眺めているだけだ。

少しずつ、動く、その綿を閉じ込めて。

時間は、私を過ぎ去っていく。

その間にも、空気が、私の中へと流れる。

流れては出て行く、流れては出て行く。

面白くない。

消えた、音と共に、コツコツと、靴音は響く。

群青とした中へ、発光した何かが、静かに動く。

今頃なんだけど、こんな言葉を読んでいいのかい?

特に意味のないけれど、それが僕。

あなたは、意味がお有りでしょうね。

探す必要があるのか、探さないでおくべきか。

進まないインストール。

何度やっても、何度やったものか。

どの誰かも、彼も、彼女も、あなたも君、そして僕。

対象となる者も、あなたは誰ですか?

私は酒を呑んで、階段から転げ落ちました。

あなた方は、何も知りませんでした。

それでもう、その話はお終いとなりました。

何度も何度も死んでいる。

何度も何度も生きている。

恐ろしいことに、私達は何度も何度も。

それ彼処に、人柱の渦に巻き込んでいます。

エイエイ、と言葉の息遣いが聞こえてきます。

そして、魚の群れが言霊となって現れようかと。

虹の端がみえました。

鏡の中に入れました。

そして、向こう側へと覗いてみました。

特に何もないのでした。

私は、何の掴み所がなく、何の特徴もありません。

何の変哲もない、「 」を手に抱えたまま。


挿絵(By みてみん)


静寂。

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