決意
早朝に仕上げたものなので誤字脱字があるかもしれません。
やばい。どうしよう。そんな言葉が頭をよぎる。帰りますと言ったのはいいが街、というか近くに人里があるのかも分からない。
どうするべきか....このいかにもベテラン冒険者みたいな感じの人に聞くとしても、確実に怪しまれる。どうにかして怪しまれずに道を聞く方法・・・。
「おい、どうしたんだ？そんなボーっと突っ立て？」
「え、えーと実はですね・・ゴブリンを倒したのが衝撃的で道をど忘れしちゃいまして、どうやって帰ったものかな〜と・・・」
これはどうだろうか・・？ゴブリンを倒したからって道をど忘れなんてするのだろうか？
正直怪し過ぎるがいけるだろうか・・・。
「プッ、アハハハハハ！お前面白いやつだな！ゴブリンを倒したくらいで道を忘れるか？普通？まぁでもしょうがねぇ。坊主の中ではそれ程やばかったことなんだろう？」
「えぇ、まぁ正直すごい怖かったです・・・」
そう怖かったのだ。どれだけ気丈に振る舞おうと怖かった。もしかしたら自分はこんな場所で殺されるんじゃないかと思いとても怖かったのだ。今だって若干足が震えている。
「そうか、そうかそんなに怖かった中でゴブリンをぶっ殺したてのは男気あるじゃねえか。気に入ったぜ！街まで着いてってやるよ！俺は"ジャック"っていうんだ。よろしくな坊主！」
「え、えぇ俺は吉野 幸太です。吉野が姓で幸太が名です。よろしくお願いします」
えぇ・・なんだこの人、こんな怪しい俺をそんな簡単に信じてもいいのか？この人実は結構バカなのか？
「ほう・・。コウタが名でヨシノが姓か・・坊主、英雄殿と似た感じなんだな！」
「英雄殿・・？ですか？それはどういった名前なんですか？」
英雄殿ねぇ・・。どうせ俺と同じ転生者なんだろうなぁ・・・。
「お前英雄殿を知らねえのかよ？まぁいいか、英雄殿の名前は"カミダ ユウト"っていうんだよ」
・・・・・・・え？・・・・・・・・・
「"か、神田、優斗"ですか...？」
「おう！そうだぞ！"魔王"を倒し、この世界を救った英雄殿だよ！坊主お前そんなことも知らねえのか？」
・・・そんな・・・なんで、アイツが、なんでなんでなんでなんで、アイツなんだ・・・？アイツは完璧でイケメンで天才で人生勝ち組だったじゃないか。
それなのになんで異世界まで来てアイツはこんなに讃えられてるんだよ・・・！
いいじゃねえか異世界ぐらい、俺を讃えてくれよ・・・
そうだ・・・！本当は俺が讃えられる筈だったんだ。俺が魔王を倒して讃えられる筈だったんだ。
なのにアイツが奪ったんだ、俺が受けるべき名声も、地位も、何もかも・・・・・。
ふざけるな
ふざけるな
ふざけるな
ふざけるな！！
なんでだ！アイツは全て持ってるのに！俺にないものを全て持っているのになんでだ！なんでだ！許せない許せない許せない！
あぁ、そうだ、俺が奪えばいいんだ。
アイツの全てを俺が奪ってやればいいんだ
そうだ本当は俺のものなんだ。だから奪っても許されるに決まってる
俺は変わったんだ。俺はやれば出来るんだ。そうだ、英雄がなんだ？そんなもの俺が奪って奪って奪い尽くしてやるよ
お前にはもう何も残さない。お前の全てを俺が奪ってやる
そして"神田 優斗"お前を...殺す
覚悟しとけよ英雄殿？
"貪欲な強奪"を取得した。
"貪欲な強奪"に関しては次話説明します。
奴隷が出てくるのはあと2話ぐらい先になりそうですいません。
気になる点がありましたらご指摘くださるとありがたいです。
