我が欲望による正義の悪
その手は汚れきっている
身体には傷が幾つも蔓延り
その眼に美しいものなど映らぬ
欲を以て正義を成し
欲を以て悪を滅する
人を捨ててまで、何かを欲することの美しさ
救われようのない愚かさ
そう迄して、何かを成し遂げんとする破綻した正義
その薄汚い欲望こそ
誠の正義であることに相違ない
また、真の悪であることに相違ない
決して剣や銃は持たず
忌まわしい拳で
悪を討つ、悪を討つ
絶望も希望も既に虚しき空虚と化し
善悪の理性もない獣である。
故に、ただ目の前のものを悪と断定し
ただ欲する一心で、正義を装い、悪を討つのだ。