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どうしよう

色々と話しているうちに、少しずつ頭が冷えてきた。


「そんで、これからどうするんだ?」

「どう、とは?」

「もうクリスマスでゲームは終わりだろ?そのあとホワイトデーまではひたすらヒロインを甘やかすだけの期間じゃないか。抜けてもいいんだろ!?いいんだよな!?て言うかどんな顔して今まで通り会えって言うんだよ、そこまで裏事情聞いた後で。俺が除け者にされるくらいポーカーフェイスが苦手だってわかってんだろう!」


ダメだ、やっぱり冷えてなかったみたいだ。八つ当たりだと自覚しながらも、つい副会長に怒鳴り散らしてしまう。


いや、でも、本当に切実な問題なんだ。このままじゃヒロインと顔を合わせたらひたすら逃げる一択だ。


副会長はここではじめて、本当に困った顔をした。


「そうなんですよね。ただしエンディングスチル?とかいうものに特典がついていまして。彼女が僕らのうちの誰かを選んで結婚する画像と共に、会長の社長就任、私が顧問弁護士に就任、双子もそれぞれ起業し各分野で成功などなど、ヒロインが誰と結婚後も幸せになったと思わせる映像がずらずらと出てくるそうなんです。つまり、彼女が誰かを選んでそのまま幸せになってしまえば皆が非常に都合のいい未来を手に入れられるのですよね。」

「誰か、選ぶのか?こんな状態で??」

「私としてはその役を貴方に期待していたんですけどね」


……は?えらばれてけっこん?全員の前でキャラを使い分け、一年間も他との関係を覚らせないような女と、一緒に暮らす?


「ぜっったい無理!!」


「そうですよね、単に気が多いことに気が付いただけならともかく、前世の記憶まであって本性を知っていたら無理ですよね」


誤算でした。と残念そうにしている副会長に心底恐怖する。


もしも思い出さずにいたら、言いくるめられていつの間にか結婚まで決められていたに違いない。


「仕方ありません。都合のいい未来は自分達の力でもぎ取ることにしましょう。ですが一斉に彼女から距離をおくのも、悪い噂が立ちかねませんから。彼女自身に誰か一人を選ばせますか。それまでは自然に距離を置いて、最終的に適度に操れる程度を目指したいですね。貴方はどうせ演技もできないですし、自由に動いて構いませんよ」


なんでもないことのようにいう副会長。


何度も思うけど、これで同い年とか嘘だろ…

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