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064 処罰

ご愛読ありがとうございます。


拙い文章ですが、面白いと思って頂けましたら“ブックマーク”や“いいね”、“感想”等にて応援頂けると幸いです。


これらの応援は執筆に際しての大変励みなりますので宜しくお願いします。

飛翔魔術にて東門へと辿り着いたフロレアール。

上空15m程の高さで静止し、認識加速状態のままま周囲の状況を確かめる。

カテジナは近くに居るの騎士風のアランに切り付けられたのか左腕から流血しており、双方が相手を睨み付けてはいるが、男方は次撃を振るう為に剣を振り上げている。

探知結果が灰色である他の者たちも入場門から町へと侵入してきており、既に町中へと侵入を果たした者たちが衛兵や冒険者ライジンたちと相対している。

他にも大門のかんぬきを外そうとしている者たちも見受けられる。

その大門の外側には入場門へとつらなる一団、他には隊列を組んだまま大門へ向けて魔術を放っている者たちが数多くいる。

フロレアールは体調の悪さも相まって“面倒臭い”との思いから爆裂ショートソードを見舞おうかと逡巡するも相手の近くにカテジナや衛兵なども居ることから思い留まる。

キャローナからも“敵の殲滅”では無く“場の収拾”を頼まれた事を思い出しフロレアールは相手の動きを封じる事にする。

収納から自身の身長程の不変性を有する白き盾を幾枚も周囲に展開する。

真っ先にカテジナを守る様に盾を配し、次いで場内に侵入を済ませている者たちを三枚の盾で挟み込んで身動きを封じる。

他にも入場門からの侵入を止める為、複数枚の盾を穴を塞ぐ様に配置する。

そして残すは、やたらと立派な装備で身を包む、カテジナに凶刃を振り下ろそうとする騎士風のアランであった。

格好から推察して指揮官と考えられた為、パルミーナの顔を立てるとの観点からも盾で制圧することは避けることにする。

こうしてフロレアールは到着してから絶対時間で2秒にも満たない間に侵入者たちの制圧を終えたのだった。

フロレアールは自身の位置をカテジナのやや後方の上方3mに移動させる。

その位置からカテジナに再生魔術を掛けるに併せて、以前に思い付いていた事をほごとしたのだった。

こられを終えたフロレアールは自身の認知加速を解除する。


“ガキィン”とやたらと甲高い音が響く。

次いで、その事実を認められないとアランが喚き始める。

そんな中、突如として現れた白い盾にチェーネの人々はフロレアールが駆け付けた事を察し安堵する。

逆に騎士団の者たちは一瞬で盾に挟み込まれて制圧されており、何が起きたのか全く理解出来ずパニックに陥る。

カテジナを救おうと動き出していた面々は視界に映るフロレアールに直ぐに気付き動きを止め、フロレアールを見上げつつ「御使い様」と口にしだす。

その中でカルチナだけは、カテジナに駆け寄り治療魔術を掛けようとするも既に傷が消えている事に驚愕するのだった。

時を同じくして“ガラン”“ベチャン”と金属質なモノが濡れた地面に落ちる音が響いたと思うと次いでアランが倒れ伏したのだった。


それを見ていたパルミーナは思わず叫びアランへと駆け寄る。


「フロレアール君、殺しはマズイ!!気持ちは分かるが落ち着いてくれ。アラン殿生きているか?しっかりしてくれ!」

「パルミーナ、人に落ち着けと言う前に貴女あなたが落ち着きなさい。その男には魔術はおろか触れてすらいないわよ。」

「えっ!?なら何でアレは倒れ伏せてるんだい?」

「私が分かるわけ無いでしょ。それよりも門の外の連中をどうするのか決めて欲しいのだけど。侵入してたやからは見ての通り盾で押さえ込んで制圧してるから負傷も殆ど無いはずよ」

「そうか、穏便に済ませてくれた様で感謝するよ。体調が優れなところ済まない。外の騎士団員たちも可能な限り、無傷で制圧してくれると助かるのだが」

「その前に盾で制圧している連中の身柄を拘束するけど問題は無いわよね?。盾で抑えてるの正直言って面倒なのよ。そこの男も併せて拘束するけど構わないかしら?」

「あぁ、身体的危害を加えないのなら構わないさ。念の為、衛兵に確認を取るから少しだけ待ってくれ。」


そう言ってパルミーナは衛兵の元へ駆け寄って行く。

するとカテジナがフレアールへと謝意を伝えてくる。


「フロレアール様、お救い頂きありがとうございました。そして申し訳ありません。フロレアール様を卑下ひげおとしめたやからから言葉の撤回と謝罪を得ることが叶いませんでした」

「カテジナ、私は自分が居ない場所での陰口とかは気にしないわ。これからは旅をして色々な場所を巡るのだから気にしてても意味は無いわ。それよりも仲間の貴女あなたたちが傷付く事が嫌だから無理はしないで頂戴」


れを聞いたカテジナは目に♡を浮かべて興奮した口調でフロレアールに問いかける。



「!?こ、これは噂に聞くデレと言うヤツでしようか!?とうとうフロレアール様がわたくしを恋人と認め、恋人として愛して頂けると♡。んっん、お嬢様、今晩お暇でしょうか?。良ければめくるめく情熱的な夜を共に過ごしませんか?」

「何訳の分からない事言ってるのよ。私は“お月様”が始まったばかりなの貴女あなただって知ってるでしょ?れに宿の部屋も元から同じでしょうが、まったく」

「!?そうでしたわ... 。この カテジナ、一生の不覚ですわ... 」


そう言うとカテジナは崩れ落ち、地面に四手を付いて俯いてしまう。


「冗談はそれくらいにして。ところでカテジナ、身体に違和感は無いかしら?」

「酷いですわ。わたくし冗談なんて申してません。ん~、言われてみると妙にダルいと言うか倦怠感がありますわ。それと寝不足の不寝番明けの時のようなボーッとする様な頭が重い様な感覚もありますわ」

「それなら今日はゆっくりと休みなさい。それから近々教会に行ってステータスプレートの更新をしてきた方がいいわよ」

「よく分かりませんけど承知しました。フロレアール様がそう仰るのなら折を見て教会に行ってきますわ」


カテジナと会話をしているとパルミーナが戻ってくる。


「衛兵から拘束しても問題ないとの許可は得たが一つ頼みたいそうだ。一先ずは傷害と不法侵入、器物破損破損など諸々で一時拘束するので、その為の施設が無いから用意して欲しいそうだ。」

「了解よ。れなら一先ず手足を鎖で繋いで拘束、その後に施設を用するわ」


そう言い放つとフロレアールは認識加速状態となり倒れ伏しているアランの両手首、両足首に地魔術で輪を作り出す。

次いで両手首同士を後ろ手で鎖で繋ぎ、両足首同士を鎖を繋ぐ。

そして最後に腕と足を夫々(それぞれ)繋ぐ鎖を新たな鎖で結ぶ。

後ろ手に拘束するのは魔術の防止の為で、一般的に魔術を行使する際には、手のひらを対象に向けて魔術を発するので、これだけで充分な予防効果を得られるのである。

もっとフロレアールなどの一部の者は手のひらを向ける事に実は意味が無い事を知っているので、本格的な拘束をするならば目隠し等で視覚や聴覚も奪うなどの対策も追加される。


閑話休題それはせておき

次いで城郭内へと侵入した結果、盾で制圧されてる騎士団員たちを次々にアランと同じ様に拘束後、飛翔魔術で地面に転がし制圧に用いていた盾を収納する。

フロレアールは、侵入者の処理を終えると城郭を飛び越え、最も城郭から離れている隊列の最後尾の者たちから順に拘束し地面に転がす事を繰り返す。

そして最後に入場門を塞いでいた盾を収納し、いとも容易く騎士団員たち総勢281名を拘束し終えるのだった。

ちなみに長い時間魔術や武器による攻撃に晒されていた大門には僅かなキズが残っていたが、フロレアールは実地試験結果として残しておき、後で皆の意見を聞いてみる事に決める。


閑話休題それはさておき

騎士団員の拘束を終えたフロレアールは認知加速を解除して、入場門から飛翔魔術で地面から僅かに浮いたまま、徒歩程度の速度で戻ってくる。

フロレアールに気付いたパルミーナが呆れた表情浮かべて声を掛けてくる。


「お疲れ様。戻って来たということは、もう終えたのかい?。相変わらず君は仕事が早すぎるよ。君が消えてから一分程しか経っていないのだからね」

「取りえず大門前に居た連中も同じ見ように拘束して地面に転がしてきたわ。後は適当に雨風凌げる建屋を作れば良いかしら?。そろそろ体調的にも帰って休みたいわ」

「そうか、あの日で調子が優れないんだったね。場所は空いてる適当なところで構わないので頼むよ」

「了解。面倒だから転がってる連中も浮かせて連れて行くわ。パルミーナも衛兵も後に着いてきて」


フロレアールはそう言い放つと一度外郭の外へと飛び立ち、後ろ手に拘束されてる大量の騎士団員を引き連れて、城郭を飛び越えてゆっくりと舞い戻ってくる。

フロレアールにより空中浮遊を味わった騎士団員たちは泣き叫び恐慌に陥っていた。

「頼む、助けてくれ。神様、どうかお助けてくだい...」

「気付いたら地面に転がって鎖で拘束され、空を舞って城郭を飛び越えて、俺は夢でも見てるのか...」

「あんたら見てないで助けてくれ。何でもする、後生だから助けてくれ!」

「悪魔だ、こんなの悪魔の仕業に決まってる...。贄として殺すなら、せめて苦しまない様にしてくれ...」

「嫌だァ、俺はやっと恋人が出来たとこなんだ。無事に戻ったら初体験の約束をしてるんだ。頼む、見逃してくれ...」

「てめぇ、ふっざけんな!!お前がそんな死亡フラグ立ててるから皆が巻き添え食ったんだぞ。責任取ってお前だけ死ね!!」

「すまん、俺は手柄立てて帰ったら恋人に結婚を申し込もうと思っていたんだ」

「お前まで何なんだよ.... 脳内彼女じゃないのか!?マジでリア充なのかよ、死ね死ねよ、お前ら!!」

あまりの五月蝿さに頭痛が増したフロレアールが魔術で音声を拡大させて冷たく告げる、


「五月蝿い、黙れ。余計な手間を掛けさせるな。死にたい奴は声を上げろ。希望通り直ぐに楽にしてやる」


フロレアールからの威圧により誰一人として声を出す者はいなくなり、静かな雨音に包まれる。

フロレアールは無言のまま場内に転がる騎士団員とアランを浮かび上がらせると未だ手付かずの更地区画へとゆっくりと移動を開始する。

目的地に到着したフロレアールは、ここ数日で培った技術を活かし個室コンテナハウスを300個と簡易厠を30個、一時収容施設として巨大ドームを作成する。

収容施設の躯体を魔術で暖めた後に、騎士団員達を数十人単位で洗浄魔術を掛け汚れと雨水などを取り除き次第、施設内へと放り込む。

衛兵やパルミーナ、護衛の冒険者たち等は自身や仲間から洗浄を受けており、フロレアールは自身に浄化を掛けた後に施設内へと移動する。

先に施設内に放り込まれた騎士団員たちは、暖かい建屋内に驚愕しつつも晩春の雨に打たれ続け冷えきっていた身体にとっては間違いなく癒しであった。

こうして未だ捕縛された状態ではある彼らも次第に混乱や緊張からは脱しつつあった。

ただ一人を除いては。


施設内に関係者が入り終えたことからパルミーナと衛兵による状況説明が成され、本件に関しては口頭の厳重注意に留める意向が伝えられる。

加えてフォゲーラ駐留騎士団自体には直接の報告しない旨を伝えられると騎士団員たちは安堵の表情を浮かべるのであった。

拘束の解除に付いては町中において問題行動を取った者には、騎士団側で厳正に対処するとの申し入れを各隊長騎士4人がした事から即座に了承され、アランを除き即座に拘束が解かれていた。

衛兵やパルミーナ、冒険者たちが隊長騎士などとわだかまりが残らないように互いに謝意を伝え合っている最中、アランが意識を取り戻し騒ぎ始める。


「ここは一体何処だ?何故俺は拘束されている!?。貴様ら、何故黙って見ている。早く俺の拘束を解かんか!何故、誰も動かないのだ、答えろ!!」

「総隊長殿、落ち着いて下さい。我々は敗北したのです。全ては我々の思い違いでした。先方からは本件を不問にするとの温情ある意向が示されており、総隊長殿以外の者は全員同意しました。その為、我々は拘束を解かれたのです」

「き、貴様、何を言っている!?そうか...アレは夢ではなかったと言う事なのか...。分かった、分かったぞ!貴様らもフロレアールとか言う、あのバケモノに魅入られたのだろう?俺は決して騙されんぞ!!」


騒ぐアランに対して隊長騎士の一人が応えるが、アランはの真実をを受け入れられず妄想に取り憑かれて喚き立てる。

その五月蝿うるささとわずらわしさに頭痛が増したフロレアールがアランの元へと歩み寄る。


五月蝿うるさいわね。一人で勝手な妄想して気絶してたクセに偉そうに。お豆腐メンタルなんだから妄想加速させると再び気絶するのがオチなんだから黙って落ち着きなさいよ。」

「だ、誰がお豆腐メンタルだ!!き、き、貴様、ふざけるなよ!!」


それを眺めている騎士団員達からは失笑が漏れ出る。

「普段偉そうにしてるのに気絶ってマジかよwww」

「お豆腐メンタルだってよw、ウケるwww」

「顔真っ赤にしてるぜ、プゲラwww」

その言葉が耳に届いたアランは怒りと恥ずかしさから顔を真っ赤にして肩をプルプルと震わせる。

アランが自身をディスる人物へと視線を向ける。

するとそこには見覚えのある黒いネコ耳付き外套を羽織ったフロレアールが立っていた。


の人を小馬鹿にした外套は...貴様が諸悪の根源のフロレアールだな!!」

「いちいちわめかないで。確かに私がフロレアールよ。別に小馬鹿にしてるつもりは無いわ。それと諸悪の根源かどうかはアナタの妄想内容が判らないから私には答えようが無いわ。」

「な、何が妄想なものか!そ、そうだ、貴様が建物内でも外套を外さないのは、どうせ人外のバケモノたる醜悪な姿を隠す為なのだろう?それとも我々ヒューマンの怨敵である悪魔か魔人が姿を偽っているのかな?違うと言うならその姿を晒して見せろ!!」


妄執もうしゅうに取り憑かれたアランはフロレアールの容姿を晒す事で、自身の想像が正しい事を証明しようと考える。

アランの提案を耳にした騎士団員たちからは様々な声が上がる。

「あのの胸とかスタイル凄いから容姿は気になってたんだ」

「俺はネコ耳可愛いと思うけどな。むしろ獣人のとお付き合いたい」

「可愛かったらどうするよ?総隊長に義が何一つ無くなるからっちゃうか?」

「今回揉めたのだって半分以上は焚き付けた総隊長の責だからな」

「総隊長と可愛いなら可愛いの味方するのは正義だろ」

「これって問題行動だよな?騎士団側で厳正に対処するって誓った事だし、身内の恥は始末しとこうぜ」

の一方では、激怒するカテジナをカルチナとキャローナが重量低減魔術ディクリースウェイトを使って持ち上げながらて必死に引き留める。

そしてパルミーナはアランの妄言と騎士団員たちの声を耳にした事で、先の展開が読めてしまい、軽い頭痛を感じるのに併せて苦笑いを浮かべてしまうのだった。

そして騎士団員たちの声から先の展開が読めたのはフロレアールも同じであった。


「そこまで言うなら容姿を晒すのはやぶさかではないわ。でも、後悔しても知らないわよ?」

「後悔などするものか!貴様に魅入られていた者たちが目を覚まし、貴様へと牙が向けられる事を後悔するがいい!!」

「そう、なら御要望に答えましょう。」


そう言ってフロレアールはネコ耳付き外套を収納し、自身の容姿を臆面も無く晒しだす。

加えて騎士団員たちに良く見える様に飛翔魔術で宙に浮かんだ後に、アランから距離をとる。

次の瞬間、フロレアールの容姿を見てアランは予想とのギャップで硬直してしまう。

そんな彼は、味方である筈の騎士団員たちから問題行動に対する厳正な対処として、集団リンチが執行されたのであった。

れは傾国の美貌により従属状態に陥った事も相まって凄惨を極める拷問の様なものであった。

お豆腐メンタルのアランは容易に意識を手放すが、その都度、執拗に意識を覚醒させられる。

暴行は頭や顔と股間を除いた部分に加えられ、一定以上の傷を負えば、その都度、治療魔術が掛けられる事が繰り返されていた。

アランも最初は「貴様ら止めろ」「何をしているのか分かっているのか」「後で処罰してやる」などの怒りや恨みの声を上げていたが、しばらくすると「私が悪かった」「反省してます」「許して下さい」「もう二度としません」など反省や嘆願へと移り変わり、最後的には言葉を発しなく成っていた。

こうして処罰を終えた時には、真っ白に燃え尽きたアラン出来上がっており、傷一つ無い状態でペタンと座り込んでいた。

隊長騎士4名からアランの処罰を終えた旨の報告が良い笑顔でパルミーナと衛兵、そしてフロレアールに行われる。

騎士団員たち含め、以後に問題行動を起こした者も同様に罰すると伝えらた事からチェーネに滞在する期間に問題行動を起こす者は現れる事はなかった。

フロレアールはそっとアランの拘束を解くとパルミーナに断りを入れ、カテジナを引き連れてその場を後にしたのであった。

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