026 リサイクル
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探知で灰色を示していた五つの点が赤く切り替わる。
「うわぁ、わかり易い連中。」
余りの短慮さに本音がボソッと口から溢れる。
「あえて言おうカスであると。」
「なんだとテメェ。背も低くてこっからじぁ面も拝めねぇじゃねぇか。イビルボアを単独討伐したなんて嘘くせぇ。どうさ、ライジン達と口裏合わせてうまい汁吸おうって魂胆なんだろう?」
ライジンは後でクレーム入れるとして問題は脳ミソイノシシのゴミたちよね。
「ねぇ、ライジン後で覚えてなさいよ?それとこのゴミたち処分するとマズイのかしら?。」
ライジンの顔色が青くなる。
「お手柔らかに頼むよ。夕食で勘弁してくれると嬉しいかな。それと彼らは犯罪者では無いので暴力行為もマズイし、殺すことは止めて欲しい。そもそも力ずくで解決してよければこんな無駄な時間は弄していないよ。」
ライジンも頭にきているのかさり気なく相手をディスっている。
「ごちゃごちゃうるせぇぞ、チビ女。てえめえは前に出てきて面見せろや。」
面倒臭いがこうしていても時間の無駄なので騒ぎを眺めていた冒険者の影から抜け出しゴミたちの前に容姿を晒すと探知に映る色が緑に変わる。
チョロインではなくチョロモブである。
「御要望にお答えして出てきてあげたわよ?私がイビルボアを仕留めたのは事実だし、ライジンが言う通り報酬の分配についても取り決めも終えてるわ。討伐証明のイビルボアの躰は私が収納してるから私抜きだと討伐を終えたこと自体を証明できないわよ。」
周囲の冒険者達から声が上がる。
「あのサイズ収納するってどんだけ知力と魔力高いんだ?。」
「治療魔術の腕も相当に凄いからな。」
「神官じゃなければパーティーに誘うとこなのに。」
「イビルボアはメイスで一撃だって聞いたぞ。」
「俺は見てた。あの化け物の巨躯が宙に舞っていた。」
「直接戦闘力まで高いとか反則だろ。」
「あの容姿でとか才色兼備過ぎだろ。」
「御使い様であれば当然です。むしろ皆さん不敬ですよ。」
最後に異なる意見が聞こえたが無視しよう。
あれ、サヘランも目覚めたみたいで探知に赤い点が現れてるけど流石に動いては居ないみたい。
周りから聞こえてくる声を耳にし、従属状態となったゴミたちは私に意見を出せないと言うことはゴミたち自身が利己的な、つまりは私に対して害となるとこ以外の考えしか持ち合わせていないようである。
「お黙りになられてますが御意見は特に無いのですか?。」
「意見が無いことも無いのだが、他のヤツらもアンタがイビルボアを討伐したと認めている様だしな。それなら他の交渉はライジンと行うべきことなのくらいは理解している。」
従属状態となり急にしおらしくなったが勘違いしてはいけない、真性のクズだからこそ意見できないのであり、こんなクズは修正が必要である。
「あなた達の言うことは利己的な事ばかりです。己が行った罪は償わなければなりません。ですが過ちを犯さない人などおりません。どうでしょうかライジン、彼らに更生の機会を与えてみるのはどうでしょう?。」
「機会を与えるのは吝かでは無いのだが討伐報酬抜きで違約金払えるのか?」
「支払える訳ないだろ。そんな金があるんだったら最初っからグダグダ取り繕うなんてする訳ないだろ。借りる当あてもなければ期日までに俺たち程度に稼げる額でもない。」
「それならば私が貸しましょうか?ですがあなた方は冒険者には向いているようには思えません。冒険者を引退して穏やかに暮らすのもいいと思いますが?。」
「許されるのならそうしたいところだが、生憎と帰るような故郷と呼べることろもスラム出身の俺たちには無いからな。」
「それなら私の故郷に行くといいわ。ここからそこまで遠くないから徒歩移動でも一週間も要さずに辿り着けるわ。特筆するものも特にない村だけど穏やかに暮らすことはできる筈よ。村に着いたら私の名前を出せば受け入れてくれる筈よ。ライジン何か問題はあるかしら?。違約金は討伐報酬から差し引いてもらって構わないわ。」
「話からして貴方が彼らの違約金を立て替えるのであれば私が口を出すことは特にない。」
「あなた達もそれでいいてますか?」
「奴隷落ちを避けられるのなら断る理由はない。だが、アンタの故郷は村って言ってたがそれだと金を返せる算段がないのだが。」
「それならば、返済の期限は設けませんが数年に一度位は帰郷するつもりなので、その際に少しでも返済できるように可能な範囲で努力して下さい。」
「本当にすまねぇ、感謝する。俺たちやり直してみるよ。必ずアンタの恩に報いてみせるよ。」
こうしてフロレアールの故郷へは、ゴミのリサイクル事業として移住者が定期的に送られることとなり、今その第一陣が向かう事になったのであった。
「流石は御使い様です。あの様なゴミたちにまでご慈悲をお与えになるとは。」
どうやらザンネンさんは騒ぎに乗じてサヘランの付き添いを放棄したらしい。
カテジナまでもがこちらに来たことで、討伐隊でサヘランを除く全員がこちらに集まっており、意識を取り戻したサヘランは完全ボッチの放置プレイ状態である。
サヘランさん、本当に色々と申し訳ございません!!




