002 ステータスプレート
ご愛読ありがとうございます。
拙い文章ですが、面白いと思って頂けましたら“ブックマーク”や“いいね”、“感想”等にて応援頂けると幸いです。
これらの応援は執筆に際しての大変励みなりますので宜しくお願いします。
話を戻すわね。
成人の儀にて神様から賜るステータスプレートは、手のひらほどのサイズで比較的薄いのだが、しっかりと重さを感じられる。
素材としては金属質なのに白磁にも類似しており、ヒューマンには破壊することが出来ないと言われているほど強靭な謎素材でできている。
流石は神様パワーと言ったところであろうか。
このステータスプレートには対象者の名前、性別、誕生日、年齢、出身地も記載されており、街などへ入る際の身分証も兼ねることになる。
非常に大切なものではあるが、万が一に紛失した際には教会で神様に懺悔することで改めて賜れるみたい。
さすがは神様、慈悲深いわよね。
因みに持ち主が死亡した際には、教会で返還の儀式が行われ神の元へ還される。
持ち主が行方不明の際にステータスプレートだけ発見された場合には、生存確認にも用いられているらしい。
ステータスプレート記載されるステータスには、力、屈強、体力、敏捷、器用、知力、魔力、魅力、幸運の9種となっいれる。
なお、生命力は力・屈強・体力の和、マナは知力・魔力の和に比例するとされている。
これは生命力やマナがステータスとして具体的にステータスプレートには示されていない為である。
その為、これらの定義はヒューマンの長い歴史で積み重ねられてきた経験則からの推察されたものである。
尤も生命力は、病気や怪我に加え、妊娠や老化など様々な要因によっても変動する。
その為、検証するにも再現性が低く、被験者には苦痛が伴うと共に、かなりの高確率で死亡してしまう。
長い歴史の中で狂人研究者が繰り返し特定に挑み、多くの犠牲にしても確定には未だに至ってはいなかった。
ヒューマンの各ステータス平均は15前後で成人時点での肉体的基本数値となる。
鍛錬などでは僅かな値の上昇しか得られず、大幅な上昇には能力向上系スキルを得るか、魔法具や強力なエンチャトや加護が宿っている装備品を得る以外に方法はないとされている。
因みに、伝説に残っている勇者や賢者などと称される英雄たる超越者達でも各ステータスの上限値は99であったと言い伝えられている。
しかも数多の英雄達の中でも極一部の者だけしかその値には至らなかったのであった。
さて、改めて本題に戻るけど私が成人の儀にて神様から賜ったステータスプレートの能力値がこれらである。
力:10、屈強:12、体力:11、敏捷:15、器用:17、知力:20、魔力:22、魅力:33、幸運:28
どうだ恐れ入ったか、魅力:33ヒューマンの平均値にダブルスコアである。
これが自身で美少女と言い張る確固たる根拠である。
何も知らずに人を頭お花畑とバカにした人は謝るように!!。
うん??、それに比べて力と屈強や体力は平均以下だって!?。
そりゃそうだよ、一般的に男性はその3種が高く女性は低い、女性は器用と魔力や魅力が高い傾向があって男性は低い、男女で高い低いの能力値傾向が真逆だからね。
さて、ステータスで証明されたけど私は正真正銘の美少女であり、魔術の才がとても高く、加えて幸運までもが人並み以上に高いのだよ。
うん!?幸運値が高いのにもかかわらす故郷を捨てる決断に至ったのだろうって...。
ハイ、ソウデスネ、スミマセン、チョウシニノリマシタ、ユルシテクダサイ。
いやぁ、それはですねぇ、保有していたスキルがですねぇ、そのぉ、アレでしてね。
気を取り直してスキルについて簡単に説明すると、この世界には大分類として3種のスキルがあり、ノーマル、レア、ユニークに分けられている。
ステータスプレートに保有する各スキルは記載されているけが、スキルについては本人しか読み取ることが出来ない。
うん、プライバシーって大切よね。
今は心底そう思うわ。
先ずはノーマルスキル、これは一般的な技術が多く日常生活や訓練などの反復練習や学習で後天的に取得可能なものである。
レベルは0~10段階があり、関連するステータスや熟練度などによりレベルが上昇し該当動作にスキル補正が作用する。
補正とは成功率や威力、精度、作業速度の向上などが例として挙げられる。
ノーマルスキルの例えとしては、調理、裁縫、武術、剣術、槍術、魔術などが一般的なものとして挙げられる。
うん?魔術が一般スキルなのかって?これについては改めて説明するから少し待ってね。
次いでレアになるけど、コレは基本的には生まれ持っての才能のみとされている。
例外としては、伝承や逸話にてスキルスクロールやダンジョン内の宝箱で得たとの話は有名であり、他には異種族からのギフトや秘術による譲渡・教授が眉唾ものとして語り継がれている。
そしてノーマルスキルと同様にレベルも存在している。
そして最後がユニークスキル。
コレは他のスキルと違いレベルは無く、生まれ持った才能のみで後天的に得る方法な無いとされている。
その分ノーマルやレアに比べてチート的に強力なモノとされる。
この世界では、基本的に他人が知る術がない為、過去にどの様なユニークスキルが存在していたかは殆ど知られてはいない為、比較となる伝承や逸話が多くはないのであった。
要するに一部のユニークスキルを除き、自己顕示欲が度を越していた者が晒した程度なのである。
ここからが問題のステータスプレートに示されている私の保有スキルである。
ノーマル:調理(8)、洗濯(8)、裁縫(8)、魔術(8)
レア:美麗(10)、妖艶(5)、淫乱(2)、秀才(2)
ユニーク:傾国の美貌、従属の簒奪者:簒奪値(193)
ノーマルは全てのスキルがが物凄く高レベル。
レアに至っては既に美麗を極めており、15歳にして妖艶もかなり高い。
その淫乱は...ね、特に娯楽もない村だったし、年頃だから人並みに嗜む程度はね。
察してくれると助かります、はい。
そして問題なのが、ユニークの傾国の美貌、従属の簒奪者の二つである。
因みにユニークスキルは意識するとスキル詳細の知識を得られる。
神様、わざわざ親切丁寧にありがとうございます。
その内容はこの様になっている。
傾国の美貌:常時発動スキル。
スキル保有者の容姿を認識した対象を魅了し従属状態にする。
魅了判定はスキル保有者の魔力・魅力の和に対して対象者の知力・魔力・魅力の和が下回ると従属状態に陥る。
異性に対する魅了効果は同性に比べて判定値が100%上昇。
対象者は容姿確認時に意識すること無く魅了抵抗を試み、失敗した際には永久的な従属状態に陥る。
従属状態では、スキル保有者に対する敵対・害悪的行為及び思考が抑制され実行不可能となる。
スキル保持者からの指示や命令を受けると対象者が可能と判断される事柄は実行する。
異種交配が可能な種族全てにスキル保有者の同種族と同様に作用する。
異種交配が不可能な種族においてスキル保有者種族を捕食・蹂躙対象と捉えている場合には、スキル保有者への捕食・蹂躙衝動が倍増、優先的に襲われる。
その他の種族に対しては友好・好感度が倍増する。
従属の簒奪者:常時発動スキル、簒奪値(193)。
従属状態に陥った対象者の各ステータスを永続的に1奪い取り自身のステータスに加算する。
簒奪によるステータス補正はステータスプレートには反映されない。
簒奪対象者が死亡してもスキルにより得た簒奪値は減少しない。
ノーマルとレアスキルは対象者が同意した場合に限り簒奪が可能。
さて、見てもらった簒奪値からして故郷の村全ての住人に加え、恐らくだが行商などで村を訪れた人を含めた生まれた以降に出会った人々のほぼ全てを魅了していたみたい。
簒奪者の効果は抜群で、既に全ての能力値がヒューマンの域を余裕で突破してますよ。
私の魅了に対する抵抗なんて紙装甲同然ですよ。
見ろ人がまるでゴミのようだ。
ハァーハッハッハッハッハッ...、ハァ、ドウシテコウナッタ。
ステータスプレートで他人が読み取れるのは、名前、性別、誕生日、年齢、出身地、基本ステータスのみとなります。
傾国の美貌で交配可能な異種族はヒューマンと容姿が近しいエルフ類に始まり、ドワーフ類や獣人族、モンスターとしてはゴブリンやオーク等となります。
なお、ゴブリンやオークは言語系統が異なり、言葉が通じないため、従属状態に至っても指示や命令は不可能です。なお、それらの種族は、ヒューマンや先に挙げたエルフなどの種族の女性を子をなし種を増やす為の愛玩動物としてのみ捉えているので文化的交流は一切無く、捕まれば女性はもれなくくっ殺状況に陥り、男性は嬲り殺されるか餌になるかの二択となります。
好感度や友好度が上がるだけの馬やイヌ、ネコといったその他の生物には従属状態に至らないため、簒奪は起こりません。