『竹』と『こだま』
『良いのか分からない物語』を投稿いたします。
「呼んでいる 胸のどこか奥で
いつも心躍る 夢を見たい
かなしみは 数えきれないけれど
その向こうできっと あなたに会える
繰り返すあやまちの そのたび ひとは
ただ青い空の 青さを知る
果てしなく 道は続いて見えるけれど
この両手は 光を抱ける」
『いつも何度でも』より
「まわれ めぐれ めぐれよ はるかな 時よ
めぐって心を 呼び返せ めぐって心を 呼び返せ
鳥 虫 けもの 草 木 花
人の情けを はぐくみて
待つとし きかば いま かえり こむ」
『天女の歌』より
ある時、『引地 司』と『望月 在守歌』は、竹林の中にいた。
竹林の、竹のない場所。
そこに、二人が立つと、地面から、緑色の、竹のような、おおむね不透明な湾曲した棒状のオーラが、多量に二人のまわりで吹出してきた。
その緑色のオーラは、ある程度の高度に各々達すると、ゆらゆらとゆっくり動いている。
二人が驚いてその場で立ち止まっていると、歩いている先に、ひとりの男性であろうか、和装をし、『笏』を持った者が立っていた。
緑色のような、竹のようなオーラからの声であろうか、何やら声が聞こえてくる。
「ねえ、これ、いいの?」
どうやら、歩いている先の男性に問いかけているらしい。しかしながら、その男性は何も言わない。
「ねえ、これ、いいの?」
男性「…。」
その、歩いている先の男性は、平安時代のような和装をしている。
緑色のオーラはゆらゆらと動いている。
「…。」
緑色のオーラは、何も言葉を発しなくなった。
しばらくすると、このような言葉を発した。
「わかった、わかったからー。」
誰に対する答えかはよくわからない。
「教えてあげる。私達の物語。」
歩いている先にいる男性は何も言わない。引地司と望月在守歌は、立ち止まったまま。
「あはは。『箱』に入っているわ!」
どこからか、どのオーラが発しているのかは分からないが、オーラがそのような言葉を発した。
ゆらゆら、ゆらゆらと動きながら。
「私達は、『竹』。今はね?」
そうなのか、と思いながら、引地司と、望月在守歌は聞いている。
「『もののけ姫』の『こだま』は、『竹取物語』の『竹』…ねぇ、これ、良いの?」
男性「…。」
再び、
「わかった。わかったからー。」
と声が聞こえる。
「『竹取物語』の、『竹』はね?『かぐや姫』を、月に連れていくの。『もののけ姫』の『こだま』が、『しし神』の元へ、『アシタカ』を案内したように。」
「『竹取物語』の『竹』はね?『かぐや姫』を『生み出す』の。何でかって言うとね?あなた、分かって居るんでしょ?この二人を『介して』。」
「教えてあげる。私達の物語。」
男性「…。」
「あいつはね、『日本智頭』で、私達のいるところを叩いたの。『良い場所だ』って言ってね?でもね?何もくれないの。『竹』になってもね?なにもしてくれなかったの。」
「あいつらはね?広―い場所で、おいしいものを食べて、生きているんでしょ?でもね?私達は、そうじゃなかったの。私達はそうじゃなくて、『竹』になってもね?あいつは、なにもしれくれなかったの。あなた、分かってるんでしょ?この二人を『介して』。」
「あはは、『箱』に入っている。」
各々の、オーラが、それぞれ『声』を放てるのであろうか。
「日本智頭でね?私達のいる場所を叩いて、こういうと。『良い場所だ』ってね?でもね、なにもしてくれないの?」
「なにもしれくれなかった。」
「あいつらは、広―い場所で、おいしいものを食べて生きているんでしょ?」
「あはは、『箱』に入ってる。」
「『竹取物語』の『竹』は、『もののけ姫』の、『こだま』。」
「『アシタカ』を『しし神』の元へ案内する『こだま』は、『かぐや姫』を『月』に導く『竹』。」
「そうそう。『天王星』はね?『地球』と、『自転軸』を『90度』違えていないよね?」
「あいつはね?日本智頭でね?私達のいる場所を、叩いた。叩いた。叩いた。叩いた。」
「なにもしれくれなかった。」
「私達は『竹』。今はね?」
「どういう意味か、分かるよね?」
ご愛読の程、よろしくお願い申し上げます。
ことそばらすか。




