死にゆく者を迎え行く
「加藤くん。起きてくれよ!」
「おい、武蔵。加藤くんは?」
「心臓を刺されている。だけど一応まだ生体反応はある。早く本部に。!」
「わかってる!」
「緊急治療室に行って治療をしろ。早く!早く頼む!加藤が死んだらまずいことになる。」
数時間後
「ここはどこ?」
「おはよう。加賀くん。」
「えっと、ここはどこですか?」
「AHFの本部だ」
「AHF?」
「ああ、そうだ、能力保持者特殊部隊。」
「君は能力に目覚めてしまい、加藤くんがここまで運んできたんだよ。ただ、その加藤くんは眠ったままだが。」
「?」
「加藤くんは数時間前の戦いで心臓を刺され、救急搬送された。今はこの本部にいる。まぁ、ここの医療施設で治療するから結局は移動はしていないがな。」
「加藤くんは大丈夫なんですか?」
「はっきり言って絶望的だ。持って、2ヶ月。」
「そんな…」
「こっちへ来てくれ」
「加藤くん……!!」
「加藤くんが能力をすぐに使ってくれたから一応大事には至らなかったが、心臓を刺され重傷。二ヶ月ももたないかもしれない。」
「君、加藤君のことが好きなんだろ?」
「え?」
「俺の能力は相手の考えてることが分かる能力だ。しばらく付き添ってあげなよ。」
「ありがとうございます……」
「加藤くんの容態は?」
「さっき言った通り、ひどい状態だおっさん。加藤くんがギリギリに能力を使ってくれたからまだ死には至らなかった」
「まさか、黒の組織のリーダーが足立とはな。」
「そっか。武蔵さんとおっさんと足立さんが一緒にチーム組んたんだよなぁ」
「少し武蔵の所に行ってやれ。俺も一緒に行く。加藤くんは加賀くんに任せておこうか。」
カタカタカタカタ
「おっさん。どうした?」
「お前、大丈夫か?足立のこと」
「急に行方不明になった。あの時から予想はついていた。でも、まさか本当に入るとは思っていなかった。あいつは加藤くんと同じ能力だ。我々に勝ち目はない。」
「他の組織らはどういう感じだ?」
「明日の朝10時から会議が行われる。国会議事堂で行われる。準備してくれ、行くぞ。一応、裏世界の方で。」
「わかった、」