待ち時間
アイナ宅で木彫りをしながらのんびり過ごしていた時だった。
「失礼します!」
慌てた様子でメイドさんが扉を開けた。
「どした?」
「アイナ様がおよびです」
「アイナ…?わかった」
俺は木彫りの片づけをしてから、アイナの部屋へと行く。
「で、何?」
「襲撃が来たそうよ」
「さいですか」
「……のんびりしてていいの?」
「まあ、こっからだったら10分で着くと思うし」
「信じられないけれど、それは本当なのよね…」
「多分だけどなー。それに、試してみたいこともあるから、遅れた方が好都合なんだよ」
「あまり、被害が大きいのは勘弁なのだけど」
「被害はないと思うぞ。少なくとも味方には。地形は多少変わるだろうけど」
「何をするつもりなのよ…」
「ちょっと、新しい装備を試しに」
俺がそう言うと、アイナは呆れたようにため息を吐いた。
「まあ、準備はしとくよ」
「そうして頂戴」
そして、俺は部屋を出た。
俺が向かったのはアイナの家の屋根上。
「結構怖いな、これ」
街を眺めながらファフニールの合図を待つ。
まあ、ないにこしたことはないんだけど…。でも、そうなると実験ができなくなるし…悩ましいところだな。
待っている間、暇なので適当にスキルを見てみる。
「うーん。レベルと関わってないのなー」
スキルレベルは全く変わっていなかった。ただ、何故かアーマーと補助装備の欄が増えていた。
アーマーにはEXSとNOAのパーツが一式全てあった。
「なんで?ていうかこれって機械化と同じ感じになるのか?」
試してみる。
「あー、こう言う奴ね」
俺の体にはEXSの特徴的な形をした装甲が取り付けられていた。
これは機械化と違って俺自身が機械になるんじゃなくて、俺が装備を身につける奴だ。
どっちかというと機械化の方が好きなんだけどなー。
「で、こっちはーっと…」
補助装備の一覧を覗いて見ると、スラスター装甲、シールドブースター、スラスターユニット(中)があった。
全部、機動力アップ装備だな!まあ、嬉しいんだけどさー、もっといろいろな物くれよ……。
はぁー…とため息をついていると、向こうの空が赤く光った。
「来たか…」
俺は機械化を発動する。
機械化を実行します。
機体名TP-01 NOA(敵地強襲装備)。
・・・・・・Construction・・・・・・Complete。
NOAに大型ブースタータンクやら大型ブースターとかを乗せて、直線機動力に極ぶりした装備。もちろん、火力も重要になるために各種火器を装備している。
「ちょっと怖いけど、大丈夫だよな…」
自分で作っといてなんだが、いざ使おうと思うとすごく怖い。
ジェットコースターも無理な人が何を作ってるんだって話なんですけどね。
「逃げちゃだめだ逃げちゃだめだ逃げちゃだめだ逃げちゃだめだ……」
そう言いながら出発する。




