対策
あの後、適当に良さそうな宿を見つけて、アイナからの情報を2人に伝えた。
「魔王の配下が来る、か…」
「あくまで可能性だけどな」
「でも、その可能性は高いんだろ?」
「ほぼ100パーと言っていいだろうな」
「だよなー」
「なぜ、そう思う?」
「「フラグが立ってるから」」
「そ、そうか…」
ここまで盛大なフラグが立ってるんだ。起こらない方がおかしい。
「それで、対策はどうする?」
「対策つっても、俺達はここの防衛戦力で太刀打ちできなかった時に動くだけなんだが」
「しかし、それも目に見えているのだろう?」
「まあ、考えたくはないけど…」
「それなら何かしらの対策を立てる必要があるのでは?」
「そうだなー。澤田ならどうする?」
「俺よりもつるっぴの方が作戦立案は得意だろ」
「得意ではないんだがな」
「俺よりもって言った」
「おいこら…。…まあ、いいや。作戦つってもここの防衛をどうするか知らない限りは立てられねえだろ」
「まあ、確かに」
しかし、立てないわけにはいかないわけで。
「何パターンか考えておくか」
「そうだな。一番考えられるのは街の外での防衛だろうな」
「マールの時みたいな感じか?」
「そうそう。敵が街の中に現れるなんてことはそうそうないだろうし」
「この街の構造とかはまったく知らないからもし、中から出てきたら対処のしようがねえな」
「その時は終わりだなww」
「逃げるしかないなww」
「お主等…それでいいのか?」
「善処するってことでww」
「相変わらず呑気だなー」
ファフニールは呆れたようにため息をついた。
「で、その時の配置はどうするんだ?」
「配置?」
「フォーメーションだろ?」
「ああ、それはまあ、だいたい決まってるだろ。澤田が後衛支援、ファフは状況に応じて開いた穴の援護をしてくれ。俺は適当に敵を叩いてくるから」
「また、あれを使うのか?」
「機械化か?そりゃそうだろ。あれ使わないと俺、まともに戦えねえし」
「あれはあまり使わない方がいいと思う」
「どうしたファフ?急に」
「お主の機械化というスキル。我はその特性を全く知らない。今まで読んできた文献の中にも書かれていなかった。だから、これは我の推測だが…」
ファフニールが言葉を止めた。何か言いにくいことってことか。
「早く言えよ」
「おそらくあれは使えば使うほどお主を機械にしてしまうものだ」
「なんだ、そんなことか」
「そんなことって…お主、それがどういう意味か分かっているのか?」
「わかってるよ。機械になったところで特に不自由は生まれないだろ。それにどっちかというと食欲とか睡眠欲とかそういう面倒臭い物が無くなるからそっちの方が俺としては良いし」
「人をやめるのだぞ?」
「人に固執するつもりはねえよ」
「つるっぴらしいな」
「お主まで…」
「つるっぴはとにかく楽しければそれでいいみたいなことあるから。元の世界じゃよく言ってた。早く死にたいって」
ファフニールは何かを言いかけたが言わなかった。
邪龍らしからぬ気遣いだな。
「とりあえずは方針が決まったってことでいいか?」
「オッケー」
「……お主等がそれでいいなら問題ない」




