連絡2
「魔王ってどういうことだよ」
アイナ曰く、この前の都市襲撃は魔王が関わっているという。とんだフラグだ畜生。
「そのまんまの意味よ」
「魔王ってまだ目覚めてないんじゃねえのかよ」
「ええ、その通りよ。でも、魔王の配下である魔物や魔族が動いているのよ。魔王が目覚める前に少しでも自分たちの領土を増すという腹積もりらしいわ」
「これは毎回か?」
「いいえ。初めてよ、こんなこと。どの文献を読んでも配下が動き出すのは魔王が復活してから」
「何かが違うってか…」
「ええ。さらに悪い情報」
もう勘弁してくれ…。
「どうやらそっちでも何かしでかすらしいわ」
「どこでその情報を掴んだ?」
「森を調べていたら奴らの元拠点を見つけたの。ほとんど焼き払われていたけど残った物を復元して解析したのよ」
「さすがは魔法の世界…。で、俺達に王都を守ってほしいてか?」
「ええ。もしもの時はお願い」
「でも、ここには勇者一行がいるだろうに」
「そうね。でも、勇者たちは召喚されてまだ間もない。もしかしたら…」
「負けると?」
「ええ。だから」
「わかったよ。後輩に死なれたらさすがに後味悪すぎだ。お前の頼みを抜きにしてもできる限りの事はしよう。というかこのことはレオナルドに伝えたのか?」
「ええ、もちろん。ついでに国王陛下にも伝えておいたわ」
「国王陛下ねー…」
国王陛下と聞くと王女の事が頭によぎりさらに護衛の顔が頭に浮かぶ。
「何かあったの?」
「まあ、王女様と言うかその護衛と少しな…」
「……全く…。それでどうなったの?」
「ファフが軽く脅してくれたおかげで丸く収まったよ」
俺がそう言うと向こうで大きなため息が聞こえた。
「それ…収まってないわよ。というかファフニールの事話したの?」
「いや全く。ただ、ちょっと龍の姿を見せたぐらいだけど」
「……こっちで何とかしとくからあまり深くかかわらないでね」
「すまん。頼むわ」
「別にいいわよ。こういうこともあるだろうと思った上であなた達のサポートをしているから」
「それはありがたいことで」
「ああ、それと…」
「何?」
「一つ聞きたいんだけど、さっき勇者の事を後輩って言わなかった?もしかして知り合いだったの?」
「まあな。知り合い以上の関係だ。俺がいた学校の部活の後輩5人。なんか知らんが勇者になってた。配役とかクソ面白かったけどなwww」
「そう。…それ、あまり言わないようにしなさい」
「言わねえよ。今言ったのだってお前にはもうばれてるし、ごまかすのがめんどくさくなっただけだからな」
「信用してくれたわけではないのね」
「ある程度は信用してるから安心しろ。じゃ」
「あ、ちょっと―――」
俺は受話器越しに聞こえる声を無視して、受話器をレオナルドに返した。
「何か言ってるけど?」
「無視しといて大丈夫だろ。俺達はちょっと用事ができたからお暇させてもらうわ」
そう言って部屋から出る。
「なんだって?」
「少し、というかかなり厄介ごとになるぞ。ほぼ確実に」
「それは楽しみだな」
「冗談じゃねえよ…。さっさと完成させないとな、あれ」
「試すん?」
「まあ、せっかくだからな」
「でも、全然なんやろ?」
「本体はできてる。後は武装だけだ。それもまあ、結構でかい物になるだろうから間に合う気しないがな。保険として、先に使えそうなの作っとくわ」
「無理はするなよ?」
「わかってる」




