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異世界で波乱万丈  作者: かめロンと深山傍喰
ここはどこ、わたしはだれ?
8/100

対峙

「とりあえず、お前は寝ろよ」


 俺は澤田に寝るように促す。


「ええんか?俺、寝たら全然起きんぞ?」

「その時はスマートガンでケツをぶち抜いてやるよ」

「つるっぴにそんな趣味が…!ww」

「んなわけねえだろw」


 そして澤田は寝た。俺はロボプラの箱を開けてexsを作り始める。パーツを澤田から借りたナイフでランナーから切り取る。

 こうやって作業をしていれば多少は眠気がまぎれる。





 翌日、日が昇りだいぶたった。

 澤田はまだ寝ている。

 そろそろ起こさねば。…どうやって起こそう。ケツに一発?上にのしかかるとか…。

 そうこう考えていると前の方から声が聞こえた。


「女の声…?」


 その声を聴いて一番最初に連想したのは昨日の4人組。

 生きてたのか?

 俺はスマートガンを構える。


「ゴクッ…」


 息をのんで引き金に指をかける。昨日よりは落ち着いている。慣れてきているのか?それでも、鼓動は早くなっている。

 そして、木の隙間から4人組の女が現れた。昨日見た奴らと同じだ。


「クッ」


 一番前の女が俺を確認すると背負っていた大剣を構える。後ろの3人は遅れて剣を構える。

 数的には不利…。澤田は…まだ寝てる。こいつ!

 まだ寝ている澤田に少しイラッと来たので腹を軽く蹴った。


「ごふっ!」


 澤田は変な声を上げて目を覚ます。


「急にどうした?」

「早く構えろ!」

「ん?」


 澤田はやっと前の4人に気付いた。しかし、銃を構えない。


「昨日の4人か…?」

「多分な。顔までは確認できんかった」


 俺はスマートガンを構えて4人組を見据えながら澤田と小声で話す。

 こちらが小声で話しているようにあちらも小声で何か話している。


「なら、攻撃する意味は…」

「敵じゃないという保証がないだろ」

「そうだけど…」


 澤田は銃を構えるのをためらっている。普通はそうなんだろう。俺が異常なのかもしれない。でも、今はそんなの関係ない。


「それでも自衛隊志望か?」

「自衛隊は撃たれるまで撃てないという制約があってだな」

「専守防衛だっけ?」

「そうそう」

「それは相手が銃の時だろ」

「同じだ」

「だったら構えるだけ構えとけ」

「…わかった」


 澤田は9ミリ拳銃を構える。俺もスマートガンを構えなおす。この距離ならスコープを覗いた方が当たらない。ゲームじゃないんだ。ビームが銃身から60度に曲がるなんてことは起こらない…はずだ。試したことないからわからん。


「さて…」


 これからどうなるかはわからない。人を撃ったことなんて当然ない。

 相手がもし突っ込んできて命中させられるという自信もない。

 俺の中で不安が大きくなっていく。それに同調するかのように鼓動も早くなっていく。

 ダメだ。このままじゃ俺が持たない。

 そう思い何度か深く深呼吸をする。少し落ち着いたが、まだ鼓動が早い。頭の中はパニック寸前だ。

 澤田を見てみると俺と同じなのか、汗がすごかった。

 澤田はもともと汗がすごい。夏の体育終わりの体操服なんかは水が絞れるくらいだ。

 今は運動はしていないがすごい汗が出ている。それはもう悲惨。

 そのまましばらくは膠着状態が続いた。

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