打ち合わせ
「旅に必要になりそうな物はこっちで準備しておくわ」
「助かる。ほんと、アイナに頼りっぱなしですまん」
「頼りっぱなしってわけでもないと思うけど?私はあなた達にたくさん助けられた。今やっていることは借りを返してるような物よ」
そう言ってもらえるならこっちとしても借りを作ったなどと思わなくて済むから助かるんだが…。
どうにも借りを返しすぎているような気がするのは俺の気のせいだろうか?
「それで一番の問題が目的地よねー…」
「そうだよ。それが一番問題なんだよ。とりあえず一番近い街にでも行こうかと思っているんだけど」
「一番近い街ねー。そう言ってもここはそこまで街間が狭くないから、一番近くても10日はかかるのよねー」
「時間は別にどうでもいいんだよ。俺はその道中を楽しめればそれでいいから。澤田は知らんけど」
「そう、なら王都に行くのがいいかもね。あそこがこの街から一番近くて大きな街だからいろいろあって楽しいと思うわよ」
「王都ねー……」
「何?」
「いや、なーんか嫌な予感がすんだよなー」
「何よそれ」
「いや、うまくは言えないんだけど、なんというかこう……悪い予感?」
「ますます意味が解らないわ」
こういうのは前にもあった。
なんとなく嫌な予感がったので学校を休んだらその日、震度4か5ぐらいの地震があった。帰ってきた親と姉に言われた。「あんた予知能力でもあるのか?」と。
実際その時は俺自身も驚いていたけど、そこまで特別なものでもないと思っていた。ドジョウとかナマズと一緒だって思ってたし。
「まあ、そこまで心配するようなことでもないとは思うけど…」
今回の嫌な予感はあの時ほどではない。
そこまで心配する必要もないだろ。←フラグ
「そう。なら行き先は王都でいいのね?」
「ほかの選択支ってあんの?」
「王都以外だと1か月以上かかるわね」
「=ないってことですね。わかります」
「それと、王都に行ったら渡してほしい物があるの」
「ん?」
「これよ」
「手紙?それも2通…」
「これを私の兄と妹に渡してほしいの」
「兄と妹…兄弟いたのか」
「ええ。兄は王都で騎士団長をしているわ。妹は王都の学校に通っているの」
「その2人に渡してほしいと…」
「ええ。話はこっちからしておくから」
「まあ、いいけど…」
俺はアイナから手紙の配達を請け負うことにした。
手紙は出発当日に渡してもらうという事で。なんでかって?そんなの決まってるだろうが。なくしたらどうするんだよ。
「それで準備ってどれくらいかかる?」
「そうね……3日かしら」
「3日ね。わかった。それじゃあ、4日後出発という事で」
「わかったわ」
5日後にしようと思っていたが1日早まっても大差はないだろう。
手紙もなるべく早くに届けた方がいいだろうし。かと言ってファフニールに乗ると言ったことをするつもりはない。
せっかくだし陸路で行こうと思う。あくまで澤田が同意したらだけど。




