新メンバー
「起きろー」
「あー…あ?」
「飯だぞー」
澤田に起こされ、食堂に向かった。
扉を開けると珍しい奴がいた。
確か…リリーナとカーナリア、だったっけ?
「なんでいんの?」
「あなた達に話があるそうよ」
「へー、そりゃまた急なことで」
「とりあえず席に座ろうぜ」
澤田に促されて俺達は席に座る。
そして、食事をしながら話を聞いた。
「ふーん。俺たちのクランに入りたいと?」
「そうよ。構わないかしら?」
「いいけど、何すんの?俺たちのクランはただの世界一周なんだけど。何?ついてくるとか言わんよな?」
「いけないの?」
「却下だな」
「どうして?二人の腕は確かよ。役には立つと思うけど?」
「腕の問題じゃねえよ。女だからダメ」
「……それは差別じゃないかしら?」
「差別に聞こえるかもしれんが差別ではない。これは俺達の感情というか価値観による判断だからな。俺たちの旅に女がいたらやりにくいんだよ。色々と気を使わないといけなくなる。それが面倒だし、何より俺たちのメンタルが持ちそうにない」
「……言ってることがわからないんだけど…」
「んー。じゃあ、もっと簡単に言うとな、俺達は極度の人見知りで女とのかかわり方を知らん。そう言ったことで精神をすり切らせるのは嫌だという事だ」
「じゃあ、その子はどうなの?」
カーナリアが目を向けたのはファフニール。
今のファフニールの姿は女の子。
「我は人ではなく龍だぞ?」
「龍…?龍ってもしかして……」
「ファフニールだ」
「え?ほんとに?」
「嘘ついてどうする」
気付いてなかったのか…。まあ、気付かんか?いや、でも龍が人の姿に成れるとかよくあることだと思うんだけど。それは小説の中の話だからか?
「まあ、というわけで却下だ」
「待って」
「ん?何かね、アイナ君?」
「……二人をクランに入れてくれないかしら?」
あ、スルーされた…。悲しいねサワーダ。
澤田に視線を向けると、普通に食ってる。こいつ……いつもの事か。
「その理由は?」
「私の手伝いってことでどうかしら?二人はあなた達の旅には同行しない。けど、ここで私を手伝ってもらう。それにあなた、全く依頼とかやらなさそうだし。それだとギルドに報告できないでしょ?」
「クランのノルマを二人がやると?」
「ええ。私も入るけど。それならいいんじゃない?」
「まあ、そういう事なら。でも二人に一つ聞きたい」
「何?」
「なんでこのクランに入ろうとした?」
「それは……」
「気になったってところか」
俺がそう言うと二人は俯いてしまう。
つまりはこうだ。アイナが俺たちのクランに入ったこと知った。それがどこか引っ掛かったのだろう。
俺にはさっぱりわからんが、二人からしたらアイナがクランに入ったという事はよっぽどのことだったらしい。
仲間思いだねー。
「そういう理由ならいいや。これからよろしく」
というわけでクランに新しいメンバーが入ってきた。
関わる事はほとんどないと思うけど。




